『校註 松の落葉』 藤田徳太郎 校註 (岩波文庫)

『校註 松の落葉』 
藤田徳太郎 校註
 
岩波文庫 黄/30-243-2 

岩波書店
1931年11月30日 第1刷発行
1984年4月5日 第4刷発行
204p
文庫判 並装
定価300円



旧字・旧かな。図版15点。


松の落葉 01


帯文:

「『松の葉』の続篇として編まれた江戸時代の流行歌謡の集成。舞踊・劇場等に関する挿絵が多数収録され、風俗資料としても貴重な書。」


目次:

第一卷
 目録
 吾妻浄瑠璃
 小歌
第二卷
 目録
 浄瑠璃
第三卷
 目録
 丹前出端
 古今節
第四卷
 目録
 踊歌
第五卷
 目録
 流行歌
第六卷
 目録
 所作

解説 (藤田徳太郎)
目次
頭註補遺



松の落葉 02



◆本書より◆


「卷第四」より:

「七十六 唐人踊
いきにて/\、すいちやゑんちや、すいちやすいふいちやう、いさらこわいめさはんやさそうわ/\う、うちたるまたひさらきこ、いさらこわめさはんやさそうわ/\う、あう/\」



「卷第五」より:

「十二 間(あひ)之山念佛
憂き事を思へばいとど胸の火の、消え易き身と云ひながら、輪廻(りんゑ)の絆(きづな)に繋がれて、南無阿彌陀/\/\/\
夢の中(うち)なる夢の世を、悟らぬ事の果敢なさよ、南無阿彌陀/\/\、野邉より彼方(あなた)の伴(とも)とては、胎藏界(たいざうかい)の曼荼羅(まんだら)と、血脈(けちみやく)一つに珠數(じゆず)一連(れん)、南無阿彌陀/\/\/\」

「十七 旅の日暮
云うて歎くは愚(おろ)かで御座る、言はで思ふはのう身を焦(こが)すといの、旅は日暮が物憂いものよ、忘れた戀をまた思ひ出す」

「十八 鬼が出る
送り歸せば比叡の山風身に浸(し)みて、菜種の花も色々
鬼が出る跡より、子鬼が幾らともなく、によき/\、とある所に着き給ふ」



松の落葉 03


松の落葉 04




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『校註 松の葉』 藤田徳太郎 校註 (岩波文庫)
『山家鳥虫歌 ― 近世諸国民謡集』 浅野建二 校注 (岩波文庫)


















































































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『校註 松の葉』 藤田徳太郎 校註 (岩波文庫)

「かんふらんはるたいてんよ、長崎(ながさき)さくらんじや、ばちりこていみんよ、でんれきえきいきい、はんはうろうふすをれえんらんす」
(『校註 松の葉』 より)


『校註 松の葉』 
藤田徳太郎 校註
 
岩波文庫 黄/30-243-1 

岩波書店
1931年2月20日 第1刷発行
1984年4月5日 第9刷発行
162p
文庫判 並装
定価300円



旧字・旧かな。図版1点。


松の葉 01


帯文:

「室町末期から元禄の文化爛熟期にかけて、広く人々に愛好された流行歌謡の集成。三味線組歌・長歌・端歌・浄瑠璃・投節の五巻から成る。」


目次:


第一卷
 目録
 本手
 端手
 裏組
 秘曲相傳之次第
第二卷
 目録
 長歌
第三卷
 目録
 端歌
 二上り
 三下り
 騷ぎ
第四卷
 目録
 吾妻浄瑠璃
第五卷
 古今百首投節
 歌音聲並三味線彈方心得

補遺
 秘曲
 弄齋
 千代の惠

解説 (藤田徳太郎)
目次



松の葉 02



◆本書より◆


「第一卷」より:

「〇昔より今に渡り來(く)る黑船(くろふね)、縁(えん)が盡くれば鱶(ふか)の餌(ゑ)となる、さんたまりや」

「〇朝間(あさま)疾(と)く起きて、手水瓶(てうずがめ)を見れば、我(わ)が置かぬ花の、あるも不思議やな」

「〇不破の關の板間(いたま)に、月の洩るこそ優しけれ」

「〇お少女少女樣(ちょぼちょぼさま)の形(なり)は椋鳥(むくどり)ぢや、聲は鶯ぢや、しゆくしやかむくしやか、さんはかしんはか、しんからきうたかずんばいぼ、眉目(みめ)が能(よ)御座れば、聲も言葉ものう、しなやかな」



「第三卷」より:

「十三 唐人歌
かんふらんはるたいてんよ、長崎(ながさき)さくらんじや、ばちりこていみんよ、でんれきえきいきい、はんはうろうふすをれえんらんす」



「第四卷」より:

「二 狂女
何時(いつ)しか狂女と鳴神(なるかみ)の、とゞろとゞろと虚空(なかぞら)に、立(た)ち居(ゐ)る雲の跡もなく、浮きて漂(たゞよ)ふばかりにて、其處(そこ)ともいさや白(しら)露の、置き迷ふ身は淺茅が原、まだき色付く我(わ)が袖に、誰ゆゑ月は宿るぞと、他所(よそ)になしても問へかしな、深き心は淺草の、葉末に結ぶ白玉か、光りさやかに隅田川、絶えず流るる水の泡(あわ)、うたかた人は恙(つゝが)なく、ありやなしやと聲立てて、問へど答へぬ待乳山、夕越え來(く)れば庵崎(ゆふさき)の、庵(いほり)傾(かたぶ)く板庇(いたびさし)、荒れての後(のち)は風宛(あ)てて、ふはふは不破(ふわ)の關ならば、鷄(とり)の空音(そらね)や變るらん、許(ゆる)さぬものを逢坂(あふさか)の、人目の關の忍ぶが岡、よし不忍(しのばず)が池の面(おも)、げに潔(いさぎよ)き淸水村(しみづむら)、弓張(ゆみはり)月の入佐(いるさ)の森(もり)、谷中(やなか)の木立(こだち)茂りつつ、花の盛りは三吉野(みよしの)の、吉野より猶上野山(うへのやま)、上(のぼ)れば下(くだ)る車坂(くるまざか)、彼方此方(かなたこなた)と見渡せば、群集(くんじゆ)の貴賤(きせん)とりどりに、伊達(だて)を下谷(したや)の町(まち)とかや、面白(おもしろ)小袖(こそで)引(ひ)き違(ちが)へ、上着(うはぎ)上着の色々に、模樣もよしやよしなか染(ぞめ)、燻(くゆ)る思ひの數々(かずかず)に、云はでただにや山櫻、霞の間(ま)よりほのかにも、見てし人には逢ひ足(た)らで、淺黄縮緬(あさぎちりめん)茶縮緬(ちやぢりめん)、鬱金(うこん)紅樺(べにかば)薄鼠(うすねずみ)、色(いろ)ある人に見せばやな、小島(をじま)の海人(あま)の濡衣(ぬれごろも)、藻鹽(もしほ)角袖(かくそで)一(ひと)つ前(まへ)、繻子(しゆす)や唐綾(からあや)白純子(しろどんす)、縫摺箔(ぬひすりはく)の幅廣(はゞひろ)を、由縁(ゆかり)の色や紫の、縮緬(ちりめん)手細(てぼそ)結(むす)び下(さ)げ、誰(たれ)白菅(しらすげ)の加賀笠を、眉(まゆ)深々(ふかぶか)と著なしつゝ、媚(なまめ)き合へる折からに、花の木蔭(こかげ)は假(かり)の宿(やど)、心止(と)むなと吹く嵐、蘭麝(らんじや)の薰(かをり)誘(さそ)ひ來(き)て、去りし夕べの頃までは、いとど思ひや出(いづ)るなる、我も忘れじ洩(もら)さじと、移り香(が)深く重(かさ)ね着(き)て、夫(つま)の行方を白(しら)絲の、亂れ心や狂ふらん」





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『校註 松の落葉』 藤田徳太郎 校註 (岩波文庫)








































































『日本古典文学大系 44 中世近世歌謡集』 新間・志田・淺野 校注

「花よ月よと、くらせたゞ、程はないもの、憂世(うきよ)は。」
(「隆達小歌集」 より)


『日本古典文學大系 44 
中世近世歌謡集』

新間進一・志田延義・淺野建二 校注

岩波書店
昭和34年1月6日 第1刷発行
昭和49年12月20日 第12刷発行
530p 口絵(モノクロ)2p
菊判 丸背バクラム装上製本 貼函
定価1,600円

月報 21 (12p):
宴曲に於ける「浄土宗」と「曹源宗」(古田紹欽)/小舞謡と狂言謡(山本東次郎)/田植草紙管見(臼田甚五郎)/隆達節と「松の葉」(英十三)/「宴曲」について(西尾実)/平家物語の読みくせ(岩淵悦太郎)/編集室より/図版(モノクロ)5点



「松の葉」に図版1点。「補注」は二段組。


中世近世歌謡集


帯文:

「現代の小唄・端唄・地唄の源
民衆の気持を美しく歌った歌曲の集成!
宮廷の歌謡に源を持ち、貴族的な空気のなかで育った「宴曲」をはじめ、無常感や恋の歎きを歌う「閑吟集」、中国地方の田植歌を集めた「田植草紙」、舞台芸能狂言に取入れられた「狂言歌謡」などの中世歌謡は、民衆の生活感情をそれぞれ浮き彫りにしている。また、近世初期の歌謡は、「隆達節」あるいは三味線をともなう「松の葉」に結集されて、やさしい言葉の中に尽きない情緒をたたえている。本書の詳細な頭注によって読者は、現代の歌謡曲に至る中世近世日本の歌曲の流れをつぶさに味わうことができるであろう。」




目次:

中世近世歌謡概観 (志田延義)

撰要目録・宴曲集 (新間進一 校注)
 解説
 凡例
 撰要目録
 宴曲集
 補注
 校異

閑吟集 (志田延義 校注)
 解説
 凡例
 本文
 補注

狂言歌謡 (志田延義 校注)
 解説
 凡例
 本文
 補注

田植草紙 (志田延義 校注)
 解説
 凡例
 本文

隆達小歌集 (淺野建二 校注)
 解説
 凡例
 本文
 補注
 校異

松の葉 (淺野建二 校注)
 解説
 凡例
 本文
 補注




◆本書より◆


「田植草紙」より:

「きのふ(昨日)からけふ(今日)まて(で)ふ(吹)くはなにかせ(何風)
 こひかせ(戀風)ならはしなやかに
なひ(靡)けやなひ(び)かでかせ(風)にも(揉)まれな
お(落)とさし(じ)きゝやう(桔梗)のそら(空)のつゆ(露)お(を)ば
しなやかにふくこひかせ(ぜ)が身にし(染)む」

「む(向)かい(ひ)なる大寺をけさ(今朝)お(起)きてみ(見)たれは
 いつく(愛)しきちこたち(稚兒達)か(が)花を(折)りかさ(插頭)いて
花をかざひ(い)て參(ら)ふ(う)御所のみとふ(御堂)へ
花をかさひ(ざい)ていま(今)こそかく(樂)か(が)はじ(始)まる
おもしろひ(面白い)ものがく(樂)に心か(が)と(留)まるに」

「梅の木の下て(で)まり(鞠)をたうとけ(蹴)たれば
 むめ(梅)ははらりこほ(ぼ)れるまりはそら(空)にと(留)まりた
とんとけ(蹴)上(げ)てまりをは(ば)上手か(が)け(蹴)るもの
あさきはかま(淺黄袴)て(で)まりけるとのご(殿御)かいとう(愛ほ)し
われ(我)がとのごはまりにわ(は)上手なるもの」

「いつく(愛)しきさくら(櫻)花お(折)りも(持)ちてこひ(來い)やれ
 ねや(閨)のかさし(插頭)に折(り)もちてこひ(い)やれ
花をなに(何)せうたち(太刀)こそねやのかさ(ざ)しよ
ねやのかさ(ざ)しにあの山中のさくらを」



「隆達小歌集」より:

「あすをも知(し)らぬ、露の身を、責(せめ)て言葉を、うらやかに。」

「花よ月よと、くらせたゞ、程はないもの、憂世(うきよ)は。」

「夢はへだてず、海山を、こえてもみゆる、夜(よ)な夜なに。」

「夢の浮世の、露の命の、わざくれ、成次第(なりしだい)よの、身は成(なり)しだひよの。」





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『校註 閑吟集 附 狂言小歌集 室町小歌拾遺集』 藤田徳太郎 校註 (岩波文庫)
『校註 松の葉』 藤田徳太郎 校註 (岩波文庫)











































































『校註 閑吟集 附 狂言小歌集 室町小歌拾遺集』 藤田徳太郎 校註 (岩波文庫)

「花籠に月を入れて、漏らさじこれを、曇(くも)らさじと持つが大事な。」
(『校註 閑吟集』 より)


『校註 閑吟集 
附 狂言小歌集 
室町小歌拾遺集』 
藤田徳太郎 校註
 
岩波文庫 黄/30-128-1 

岩波書店
1932年3月1日 第1刷発行
1984年4月5日 第6刷発行
117p
文庫判 並装
定価200円



本書「解題」より:

「岩波文庫本は宮内省圖書寮本を底本として、これに讀み易きやう漢字を宛て、且つ、原本の讀み方に相違を來たさぬ箇所は歴史假名遣に改めた。」
「狂言小歌集は今新に編する所である。」
「室町小歌拾遺集(中略)には、室町時代の小歌で、右の二大集(引用者注: 「閑吟集」「狂言小歌集」)に漏れたもの若干を集めた。」
「室町小歌の研究には隆達小歌をも除外する事が出來ない。(中略)此の岩波文庫本の讀者は、(中略)隆達節小歌集をも併せ見られたい。」



旧字・旧かな。


閑吟集 01


帯文:

「室町中期の小歌・田楽等を集大成した歌謡集。近世歌謡の源流となったもので、庶民の生活や恋愛感情等が自由奔放な表現で謳歌される。」


目次:

閑吟集
 眞名序
 假名序
 本文
狂言小歌集
室町小歌拾遺集

初句索引
解説



閑吟集 02



◆本書より◆


「閑吟集」より:

「四九 世間(せけん)はちろりに過る、ちろりちろり。」

「五三 夢幻や南無三寶。」

「五五 何(なに)せうぞくすんで、一期は夢よ、たゞ狂へ。」

「八五 思ひ出すとは忘るるか、思(おも)ひ出さずや忘れねば。」

「九五 夢(ゆめ)の戲(たはぶ)れ徒(いたづ)らに、松風に知らせじ、槿は日に萎(しを)れ、野草(のぐさ)の露は風に消え、かかるはかなき夢の世(よ)を、現(うつゝ)と住むぞ迷ひなる。」

「九六 たゞ人は情あれ、槿の花の上なる露の世に。」

「一〇八 薰(た)き物の木枯(こがらし)の、洩り出づる小簾(こす)の扉(とぼそ)は、月さへ匂ふ夕暮(ゆふぐれ)。」

「一一〇 夢路より幻(まぼろし)に出る假枕(かりまくら)、夢路より幻に出る假枕、夜の關戸の明暮に、都の空の月影(かげ)を、さこそと思ひ遣(や)る方(かた)の、雲井は跡に隔たり、暮(く)れわたる空に聞ゆるは、里近げなる鐘の聲々。」

「一三一 人買舟は沖を漕ぐ、とても賣(う)らるる身を、ただ靜(しづか)に漕げよ船頭殿(せんどうどの)。」

「一三七 又湊(みなと)へ舟が入るやらう、唐艪(からろ)の音がころりからりと。」

「一四四 四の鼓は世の中に、四の鼓は世の中に、戀と云ふ事も、恨と云ふ事もなき習(なら)ひならば、獨り物は思はじ、九の九の夜半にもなりたりや、あら戀し、我(わ)が夫(つま)の面影立(た)ちたり、嬉しや、せめてげに身代りに立ちてこそは、二世(せ)のかひもあるべけれ、此の牢(ろう)出る事あらじ、懐かしの此の牢や、あら懐かしの此の牢や。」

「一五四 思へば露の身よ、いつまでの夕なるらむ。」

「一九三 憂きも一時、嬉しきも思ひ覺(さ)ませば夢候よ。」

「一九六 せめて時雨よかし、獨り板屋の淋(さび)しきに。」

「二二五 烏だに憂き世厭(いと)ひて、墨染(すみぞめ)に染めたるや、身を墨染に染めたり。」

「二三二 凡そ人界の有樣を暫(しばら)く思惟して見れば、傀儡(くわいらい)棚道(ほうだう)にひがを爭ひ、待てば何(いづ)れの所ぞや、妄想顚倒夢幻(まぼろし)の世の中に、あるをあるとや思ふらん。」

「三一〇 花籠に月を入れて、漏らさじこれを、曇(くも)らさじと持つが大事な。」





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『新訂 閑吟集』 浅野建二 校注 (岩波文庫)
ウォールター・ペイター 『享楽主義者マリウス』 工藤好美 訳




























































『新訂 閑吟集』 浅野建二 校注 (岩波文庫)

「この牢(ろう)出づることあらじ なつかしのこの牢や あらなつかしのこの牢や」
(『新訂 閑吟集』 より)


『新訂 
閑吟集』 
浅野建二 校注
 
岩波文庫 黄/30-128-1 

岩波書店
1989年10月16日 第1刷発行
268p
文庫判 並装 カバー
定価460円(本体447円)
カバーカット: 飯山勇



本書「凡例」より:

「本書は、宮内庁書陵部所蔵の『閑吟集』(続群書類従写本)を以て底本とし、同系統の志田延義博士所蔵の阿波国文庫旧蔵本および水戸彰考館所蔵本を適宜参照して本文を制定した。」
「本文を読みやすくするため適当に漢字をあて、振り仮名・濁点を付し、また送り仮名の不足を補い、異体漢字などは現行の字体に改めた。」



新訂 閑吟集 01


カバ―文:

「16世紀初頭、富士の遠望をたよりに草庵をむすんだ隠者が、風雅な宴席に交遊した往時を偲びつつ編んだ歌謡集成。所収歌311首中、3分の2を恋歌が占める。「我が恋は 水に燃えたつ蛍々 物言はで笑止の蛍」、また「何せうぞ くすんで一期は夢よ ただ狂へ」のような歌まで、表現・詩型とも多彩をきわめ、中世人の感性を誌して余すところがない。」


目次:

凡例

(真名序)
(仮名序)
本文
奥書

補注
解説
歌謡初句索引



新訂 閑吟集 02



◆本書より◆


「49 世間(よのなか)はちろりに過ぐる ちろりちろり」

「55 何(なに)せうぞ くすんで 一期(いちご)は夢よ ただ狂へ」

「68 忍ぶ軒端(のきば)に 瓢箪(ひょうたん)は植ゑてな 置いてな 這(は)はせて生(な)らすな 心の連(つ)れてえ ひょひょらひょ ひょめくに」

「85 思ひ出すとは 忘るるか 思ひ出さずや 忘れねば」

「95 夢の戯(たわぶ)れいたづらに 松風に知らせじ 朝顔(あさがお)は日に萎(しお)れ 野草(のぐさ)の露は風に消え かかるはかなき夢の世を 現(うつつ)と住むぞ迷ひなる」

「96 ただ人は情(なさけ)あれ 朝顔の花の上なる露の世に」

「108 薫物(たきもの)の木枯(こがらし)の 洩(も)り出(い)づる小簾(こす)の扉(とぼそ)は 月さへ匂(にお)ふ夕暮」

「131 人(ひと)買ひ舟(ぶね)は沖を漕(こ)ぐ とても売らるる身を ただ静かに漕げよ 船頭殿(せんどうどの)」

「137 また湊(みなと)へ舟が入(い)るやらう 唐櫓(からろ)の音(おと)が ころりからりと」

「144 四つの鼓(つづみ)は世の中に 四つの鼓は世の中に 恋といふことも 恨みといふことも無(な)き習ひならば 独(ひと)り物は思はじ 九つの 九つの 夜半(やはん)にもなりたりや あら恋しわが夫(つま)の 面影(おもかげ)に立ちたり 嬉(うれ)しやせめて実(げ)に 身代(がわ)りに立ちてこそは、二世(にせ)の甲斐(かい)もあるべけれ この牢(ろう)出づることあらじ なつかしのこの牢や あらなつかしのこの牢や」

「154 思へば露(つゆ)の身よ いつまでの夕(ゆう)べなるらん」

「193 憂(う)きも一時(ひととき) 嬉(うれ)しさも 思ひ覚(さ)ませば夢候(ぞろ)よ」

「231 世間(よのなか)は霰よなう 笹(ささ)の葉の上(え)の さらさらさっと 降るよなう」

「232 凡(およ)そ人界(にんがい)の有様を 暫(しばら)く思惟(しゆい)してみれば 傀儡(かいらい)棚頭(ぼうとう)に彼我(ひが)を争ひ まこといづれの所ぞや 妄想(もうぞう)顚倒(てんどう) 夢 幻(まぼろし)の世の中に 在(あ)るを有るとや思ふらん」





こちらもご参照ください:

『校註 閑吟集 附 狂言小歌集 室町小歌拾遺集』 藤田徳太郎 校註 (岩波文庫)
『日本古典文學大系 44 中世近世歌謡集』 新間・志田・淺野 校注















































































プロフィール

ひとでなしの猫

Author:ひとでなしの猫
ひ-2-改(ひとでなしの猫 2 改訂版)

◆「樽のなかのディオゲネス」から「ねこぢる」まで◆

Koro-pok-Guru
Away with the Fairies

難破した人々の為に。

分野: パタフィジック。

趣味: 図書館ごっこ。

好物: 鉱物。スカシカシパン。タコノマクラ。

将来の夢: 石ころ。

尊敬する人物: ジョゼフ・メリック、ジョゼフ・コーネル、尾形亀之助、森田童子。

ハンス・アスペルガー・メモリアル・バーベキュー。

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