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Charles Simic 『Hotel Insomnia』

「"If only one could leave behind a little something to make others stop and think," I thought to myself.」
(「人びとを立ち止まらせ考えさせるようなささやかな何かを残していくことさえできたら」、と私は考えた。)
(Charles Simic 「The Inanimate Object」 より)


Charles Simic 
『Hotel Insomnia』


Harvest Original/Harcourt, Inc., 1992
66pp, 21.8x14.2cm, paperback
Printed in the USA



チャールズ・シミックの詩集『不眠症ホテル』。

ふつうの行分けの詩です。四篇だけ散文詩(らしいもの)もあります。
66ページと書きましたが、それは本文だけで、目次等をいれるともっとページ数は多くなります。

睡眠障害で眠れないので、というか眠るのがこわいので、眠れぬ夜のつれづれによんでみました。


simic - hotel insomnia


Contents:

ONE
Evening Chess
The Congress of the Insomniacs
Matches
The City
The Infinite
Obscure Beginnings
Stub of a Red Pencil
The Prodigal
Hotel Insomnia
Tragic Architecture
Makers of Labyrinths
The Inanimate Object
Outside Biaggi's Funeral Home
The Tiger
Miss Nostradamus
Place at the Outskirts
Clouds Gathering

TWO
Folk Songs
Wat
A Book Full of Pictures
Evening Walk
Hotel Starry Sky
Caged Fortuneteller
Country Lunch
To Think Clearly
Poem
Quick Eats
Dreamsville
The Chair
Missing Child
The Puppet Show
Many Zeros
True History
Marina's Epic

THREE
Figure in the Landscape
At the Vacancy Sign
Lost Glove
Spring
Story of My Luck
Love Worker
Romantic Sonnet
Dandelions
Some Nights
Beauty
Street Scene
Early Morning in July
My Quarrel with the Infinite
Pyramids and Sphinxes
The Absent Spider
The Artist
The Old World
Country Fair



しかしむずかしいです。

「不眠者(不眠症患者)の議会(The Congress of the Insomniacs)」という詩があります。星占をするペルーの羊飼い、ニューヨークの年老いたホームレス、眠る子どもの隣で目を見開いて雨音に耳を傾ける人形、といった不眠の夜を過ごすものたちに呼びかける詩です。
第一行は「Mother of God, everyone is invited:」です。なぜここで「Mother of God」が出てくるのでしょうか。そもそも「神の母」とは何なのか。気になります。幸いインターネットというものがあるので、調べてみます。
東方正教会の「生神女就寝祭のコンタキオン」に、「祈祷に眠らざる生神女、轉達に変らざる倚望なる者を、柩と死とは留めざりき」(墓と死は、人々のために眠らずに祈る神の母を、留めておくことができなかった)云々とあります。「生神女(しょうしんじょ)」は神を生む女すなわち神の母マリヤ(マリア)、「就寝」は死ぬこと(カトリックだと「被昇天」)。
「神の母」もまた偉大なるインソムニアック(不眠者)だったのであります。
不眠症だからといって、悩むことはないです。「神の母」の庇護があるのだから、こわいものなしです。
人びとが死んだように眠っている今この瞬間にも、柩(寝台)と死(眠り)から解き放たれて、活動している仲間たちがたくさんいるのであります。不眠症共同体です。

そういったことをいちいち調べていたら、眠るどころではないです。

しかしそれでは困ります。

困ったら眠くなってきました。

もうねます。

































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うまれたときからひとでなし
なぜならわたしはねこだから
 
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難破した人々の為に。

分野: パタフィジック。

趣味: 図書館ごっこ。

好物: 鉱物。スカシカシパン。タコノマクラ。

将来の夢: 石ころ。

尊敬する人物: ジョゼフ・メリック、ジョゼフ・コーネル、尾形亀之助、森田童子。

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