紀田順一郎 訳 『M・R・ジェイムズ怪談全集』 (全二冊)

『M・R・ジェイムズ
怪談全集 1』
紀田順一郎 訳
 
創元推理文庫 Fシ-2-2 528 02

東京創元社 
2001年10月26日 初版
372p 
文庫判 並装 カバー 
定価820円+税
カバーデザイン: 東京創元社装幀室
造形: ひらいたかこ
写真: 野本裕司



図版(口絵1点、挿絵4点)。


帯文:

「ホラーの原点、全編新訳!
本格の怪異、斬新なる描写、
そして上質の恐怖。
紳士と奇人の国イギリスでうまれた
近代怪談の真髄! 
――荒俣宏」



帯背:

「英国百物語」


カバー裏文:

「ミステリにおけるコナン・ドイルと並び称されるイギリス怪奇小説の巨匠、M・R・ジェイムズ。彼が学究生活のかたわら創作し、友人や学生たちに語り聞かせた怪談の全てを2巻に収める。第1巻にはラヴクラフトをも嘆息せしめた傑作「マグナス伯爵」や、ありえぬ部屋の怪を描く「十三号室」など、古書・古物趣味に彩られた恐怖の愉しみ溢れる15篇を収録。ホラーの真髄ここにあり。」


目次:

序 (一九三一年版)

好古家の怪談集
  序 (一九〇四年版)
 アルベリックの貼雑帳(はりまぜちょう)
 消えた心臓
 銅版画
 秦皮(とねりこ)の樹
 十三号室
 マグナス伯爵
 笛吹かば現れん
 トマス僧院長の宝

続・好古家の怪談集
  序 (一九一一年版)
 学校綺譚
 薔薇園
 聖典注解書
 人を呪わば
 バーチェスター聖堂の大助祭席
 マーチンの墓
 ハンフリーズ氏とその遺産

解説(一) 紀田順一郎



MRジェイムズ怪談全集


『M・R・ジェイムズ
怪談全集 2』
紀田順一郎 訳
 
創元推理文庫 Fシ-2-3 528 03

東京創元社 
2001年11月16日 初版
387p 
文庫判 並装 カバー 
定価820円+税
カバーデザイン: 東京創元社装幀室
造形: ひらいたかこ
写真: 野本裕司



図版(口絵)1点。


帯文:

「本邦初訳の未発表作を収録!
純粋に恐怖を楽しみたい方、
オーソドックスな怪異譚を
心ゆくまで楽しみたい方たちには、
最上の本である。 
――瀬戸川猛資(書評より)」



帯背:

「英国百鬼夜行」


カバー裏文:

「M・R・ジェイムズの怪談に描かれる恐怖はいずれも鮮烈で、幽霊や妖怪はその手で触れてきそうなほどになまなましい。第2巻には、古書市で競り落とした日記が招く恐怖を描く傑作「ポインター氏の日記帳」、現実の事件を暗示する人形劇の悪夢「失踪綺譚」など後期の作品に、本邦初訳の未刊作品を加え、21篇を収録。どうぞ枕頭に備え、眠れぬ夜には恐怖を心ゆくまでお愉しみあれ。」


目次:

痩せこけた幽霊
  序
 ホイットミンスター寺院の僧房
 ポインター氏の日記帳
 寺院史夜話
 失踪綺譚
 二人の医師

猟奇への戒め
  謝辞
 呪われた人形の家
 おかしな祈祷書
 隣の境界標
 丘からの眺め
 猟奇への戒め
 一夕の団欒

拾遺篇
 ある男がお墓のそばに住んでいました
 鼠
 真夜中の校庭
 むせび泣く泉
 私が書こうと思っている話

未刊作品
 小窓から覗く
 死人を招く―大晦日の怪談
 無生物の殺意
 フェンスタントンの魔女
 暗合の糸
 キングズ・カレッジ礼拝堂の一夜

解説(二) 紀田順一郎



MRジェイムズ怪談全集 01


ジェイムズ・マクブライドによる「アルベリックの貼雑帳」挿絵。


MRジェイムズ怪談全集 02


「イートン校学長時代のジェイムズ(1925年撮影)」。



M・R・ジェイムズ(1862―1936)は、O・ヘンリー、黒岩涙香、森鴎外、エレファント・マンことジョゼフ・メリックと同年の生まれです。この四人を足して10くらいで割るとM・R・ジェイムズになるのではないでしょうか。
わたしはこの中ではメリックが好きです。

ジェイムズの怪談では、古本漁りをしたり、田舎町に旅行したりして怪奇現象に遭遇します。収録作品でわたしが好きなのは、「銅版画」「ポインター氏の日記帳」「呪われた人形の家」「丘からの眺め」あたりですが、どれも、古いモノに過去の出来事が記録されていて、それが時をへだてて再生される、というテーマです。ジェイムズは愛書家だったようなので、「読書論」としての怪談だと思います。本も読むたびにそこに記録されている過去の出来事が再生される装置だからです。

創元推理文庫からは、かつて同じ訳者による一冊本『M・R・ジェイムズ傑作集』が出ていました。『ホフマン全集』未完結でおなじみの創土社から最初の二冊本全集が出たのが1973年ということなので、月日が経つのは早いものです。
ついでにいうと、同じ創元推理文庫の『怪奇小説傑作集 1』には、「ポインター氏の日記帳」が、平井呈一訳で(「ポインター氏の日録」)収録されていますが、そっちでは最後のシェイクスピアの引用の部分(「There are more things...」)が「まだある、まだある」と訳されていて、そのへんのいいかげんさが平井呈一らしいところですが、本書では出典を参照した上で訳してあるので、こっちで読むとよいです。ただ、雰囲気を出すために「擬古文」で訳したところがある、ということですが、そんな余計なことはせずに、ふつうに訳せばよかったのにと思います(※)。
※へんてこりんな「擬古文」だからです。「ベッドにて死を迎ふことを得るか? 然り」とかです。



Project Gutenberg: James, M. R. (Montague Rhodes), 1862-1936
http://www.gutenberg.org/browse/authors/j#a2768










































































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ひとでなしの猫

Author:ひとでなしの猫
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◆「樽のなかのディオゲネス」から「ねこぢる」まで◆

難破した人々の為に。

分野: パタフィジック。

趣味: 図書館ごっこ。

好物: 鉱物。スカシカシパン。タコノマクラ。

将来の夢: 石ころ。

尊敬する人物: ジョゼフ・メリック、ジョゼフ・コーネル。

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