「エピステーメー」 1977年11月号 全頁特集: マルセル・デュシャン

「問題がないのだから解答はない」
(マルセル・デュシャン)


「エピステーメー」
1977年11月号 第3巻第10号
特集: マルセル・デュシャン

朝日出版社 
昭和52年11月1日発行
292p 
21.3×15.3cm 並装 
定価800円
編集者: 中野幹隆
表紙・目次デザイン: 杉浦康平+鈴木一誌



「編集後記」より:

「〈デュシャン〉は、編集部の統御の網をぬって増殖し、ついに全頁特集の特別号となってしまった。連載をすべて休載せざるを得なかったことを深くおわびする。」


デュシャン エピステーメー 01


表紙文:

「ピカビアと私、
われわれが望んだことは、ユーモアの回廊を、
われわれの前になされたことに対する
まったくの無知あるいは無関心に向って
開くことである。
――マルセル・デュシャン

瀧口修造……
偉大なパラドックスの肉化、
みずからの意図はともあれ。
開花に物言いは無用!
あいだの人間。
その人はあったし、またあるのだ、さえも。

J‐F・リオタール……
遅く来すぎるのはまなざしの方であり、裸体化はすでになされて、
裸が残っている。今は、まだなおともうすでにの間の
蝶番を形成している。それは、
エロティックな、芸術的な、政治的な出来事全体から
理解されることである。
そして神秘には場所が与えられていない。」



デュシャン エピステーメー 02


目次:

特集: マルセル・デュシャン

I 空間
複製禁止 ロベール・ルベルに (ミシェル・ビュトール/訳: 清水徹)
蝶番 (ジャン=フランソワ・リオタール/訳: 岩佐鉄男)
デュシャンと遠近法理論家の伝統 (ジャン・クレール/訳: 横張誠)
次元の影 あるいは Tu m' の停止原基 (磯崎新+中原佑介)

II 函
一九一四年のボックス (マルセル・デュシャン/訳: 横山正+小林康夫)

III デュシャン頌
デュシャン頌 (荒川修作)
Personally Speaking (瀧口修造)

IV エノンセ
知の網目、遠景としての (マルセル・デュシャン/訳: 笠原潔)
《レディ・メイド》 (マルセル・デュシャン/訳: 持田季未子)

V problématique――言語
★水はつねに★複数形で書く (オクタビオ・パス/訳: 柳瀬尚紀)

VI problématique――時間
レディメイドの時間 (ティエリ・ドゥ・デューヴ/訳: 杉本紀子)

VII problématique――遊戯
デュシャンの地に関して(デュ・シャン)に関する注づけ、さえも (柳瀬尚紀)

VIII problématique――機械
独身者=機械  フランツ・カフカとマルセル・デュシャン (ミシェル・カルージュ/訳: 広川忍)

IX アルシーヴのデュシャン
ケージを聴く デュシャンを聴く (ジョン・ケージ+アラン・ジュフロワ/訳: 岩佐鉄男)
《ホワイト・ボックス》私注 (東野芳明)

イコン・ゾーンⅠ 〈デュシャン・ダストボックス〉 (構成: 杉浦康平+鈴木一誌)
イコン・ゾーンⅡ 〈されど、死ぬのはいつも他人――souree?〉 (構成: 杉浦康平+鈴木一誌)
イコン・ゾーン図版説明

12月号特集=身体 予告
エピステーメー既刊号目次

編集後記



デュシャン エピステーメー 05


マルセル・デュシャン「知の網目、遠景としての」より:

「現在この国〔アメリカ〕では、反抗精神の不在が芸術上の大きな問題となっています。見たところフランスにおいても、それは同様のようです。若い芸術家たちの間に、何ら新しい考えかたが生まれていないのです。彼らは先行者が切り開いた道を辿りつつ、先行者がすでになしたことを、よりうまく行おうと試みているのです。芸術には完成というものは存在しません。ある時代の芸術家たちが、先行者の放棄した仕事をその放棄した地点で拾い上げるだけで満足し、先行者のしていたことを受け継ごうとするならば、そこに芸術上の停滞が必ず生じます。その反面、前の時代に属するあるものを取り上げ、それを自分の仕事に適用するならば、それは創造的な行き方となりうるでしょう。結果は新たなものではない。しかしそれは、異なった行き方を取っている点において、新しいものです。
芸術は、自己を表現する個人が次々と現れることによってつくり出されます。進歩ということは問題にならないのです。進歩などというものは、われわれの側の勝手な思いあがりに過ぎません。」



デュシャン エピステーメー 06


マルセル・デュシャン「一九一四年のボックス」より:

「見るのを視る〔見る〕ことはできる。
聴くのを聴くことはできない。」



デュシャン エピステーメー 03

































































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ひとでなしの猫

Author:ひとでなしの猫
ひ-2-改(ひとでなしの猫 2 改訂版)

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難破した人々の為に。

分野: パタフィジック。

趣味: 図書館ごっこ。

好物: 鉱物。スカシカシパン。タコノマクラ。

将来の夢: 石ころ。

尊敬する人物: ジョゼフ・メリック、ジョゼフ・コーネル。

ハンス・アスペルガー・メモリアル・バーベキュー。

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