呉承恩 作/小野忍 訳 『西遊記 (三)』 (岩波文庫)

「この寺から珍しい宝ものがとれます。(中略)その名を「草還丹」、またの名を「人参果」と申し、三千年に一度花が咲き、三千年に一度実を結び、それから三千年たってはじめて熟する。(中略)実の形は生まれたての赤ん坊のようで、四肢もそろい、五官もそなわっております。」
(小野忍訳 『西遊記 (三)』 より)


呉承恩 作/小野忍 訳 
『西遊記 (三)』
 
岩波文庫 赤 32-020-3

岩波書店 1980年2月18日第1刷発行/1998年4月6日第16刷発行
318p
文庫判 並装 カバー
定価560円+税
カバー: 杉松欅
カバー写真: 小笠原周



岩波文庫旧版『西遊記』全十冊。(一)~(三)が小野忍訳、(四)以降が中野美代子訳。

本文中挿絵(モノクロ)20点。


西遊記 (三)


カバーそで文:

「長途の苦しい旅ともなると内輪もめも起ろうというもの。ある日八戒の讒言にやすやすと乗せられた三蔵は悟空に破門状をつきつけ、悟空の必死の懇願にも耳を藉さない。悟空は三蔵の行末を案じながら、涙ながらに觔斗雲に乗って一行に別れを告げた。」


目次:

第二十一回 護法 荘(やしき)を設けて大聖を留め/須弥(しゅみ)の霊吉(れいきつ) 風魔を定む
第二十二回 八戒 大いに流沙河に戦い/木叉(もくさ) 法を奉じて悟浄(ごじょう)を収む
第二十三回 三蔵 本を忘れず/四聖(ししょう) 禅心を試す
第二十四回 万寿山にて大仙 故友を留め/五荘観にて行者 人参(にんじん)を窃(ぬす)む
第二十五回 鎮元仙 取経僧を趕(お)いかけて捉(とら)え/孫行者 五荘観を大いに閙(さわ)がす
第二十六回 孫悟空 三島に方(くすり)を求め/観世音 甘泉もて樹を活かす
第二十七回 屍魔 三たび唐三蔵を戯(からか)い/聖僧 恨んで美猴王を逐(お)う
第二十八回 花果山に群妖 聚義(あつ)まり/黒松林に三蔵 魔に逢う
第二十九回 難を脱して江流 国土に来た/恩を承けて八戒 山林に転(ひきかえ)す
第三十回 邪魔(まもの) 正法を侵し/意馬(うま) 心猿(さる)を憶(おも)う

訳注



西遊記 (三)1



◆本書より◆


「第二十四回」より:

「さて、この山は名まえを万寿山と申し、山中に五荘観という道教のお寺があり、(中略)この寺から珍しい宝ものがとれます。(中略)その名を「草還丹」、またの名を「人参果」と申し、三千年に一度花が咲き、三千年に一度実を結び、それから三千年たってはじめて熟する。少なくとも一万年たってはじめて食べられるようになるのですが、この一万年間に三十箇しか実(み)を結ばない。実の形は生まれたての赤ん坊のようで、四肢もそろい、五官もそなわっております。もし縁あって、この果物の匂いを嗅ぐことができれば、三百六十歳まで生き、またもし一つ食べれば、四万七千年生きられます。」


「第二十八回」より:

「「あの猟師どもときたら、それはいまいましいやつらで、わたくしどもが矢にあたると、槍で突き刺し、毒にあたると、なぐり殺し、持って行って、皮をはぎとり、骨をえぐりとったうえ、醤油といっしょに煮たり、酢といっしょに蒸したり、油で揚げたり、塩といっしょに油いためにしたりして、飯のおかずにします。網やわなにかかったものは、生きたまま持って行って、片足跳びや芝居、とんぼがえりや逆立ちをやらせ、街で銅鑼や太鼓を打ち鳴らし、勝手放題なことをしておもしろがっております」

































































































































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ひとでなしの猫

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ひ-2-改(ひとでなしの猫 2 改訂版)

◆「樽のなかのディオゲネス」から「ねこぢる」まで◆

難破した人々の為に。

分野: パタフィジック。

趣味: 図書館ごっこ。

好物: 鉱物。スカシカシパン。タコノマクラ。

将来の夢: 石ころ。

尊敬する人物: ジョゼフ・メリック、ジョゼフ・コーネル。

ハンス・アスペルガー・メモリアル・バーベキュー。

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