萩原朔太郎 『月に吠える』 複刻版

「おれはぜつたいぜつめいだ、
おれは病氣の風船のりみたいに、
いつも憔悴した方角で、
ふらふらふらふらあるいてゐるのだ。」

(萩原朔太郎 「危險な散歩」 より)


萩原朔太郎 
『月に吠える』 複刻

大正六年 感情詩社版

近代文学館 名著複刻全集
昭和44年4月
序12p+12p 詩集例言4p
本文198p 附録16p 目次10p
口絵1葉 図版12葉
20.2×14cm
角背紙装上製本 カバー



萩原朔太郎詩集『月に吠える』復刻版。ページはアンカットでしたが切ってしまいました。


萩原朔太郎 月に吠える 01


初版:

感情詩社
大正六年二月十日印刷
大正六年二月十五日發行
定價九十錢



萩原朔太郎 月に吠える 02


目次:

序 (北原白秋)
序 (萩原朔太郎)
詩集例言

竹とその哀傷
 地面の底の病氣の顏
 草の莖
 竹
 竹
 すえたる菊
 龜
 笛
 冬
 天上縊死
 卵
雲雀料理
 感傷の手
 山居
 苗
 殺人事件
 盆景
 雲雀料理
 掌上の種
 天景
 焦心
悲しい月夜
 かなしい遠景
 悲しい月夜
 死
 危險な散歩
 酒精中毒者の死
 干からびた犯罪
 蛙の死
くさつた蛤
 内部に居る人が畸形な病人に見える理由
 椅子
 春夜
 ばくてりやの世界
 およぐひと
 ありあけ
 猫
 貝
 麥畑の一隅にて
 陽春
 くさつた蛤
 春の實體
 贈物にそへて
さびしい情慾
 愛憐
 戀を戀する人
 五月の貴公子
 白い月
 肖像
 さびしい人格
見知らぬ犬
 見知らぬ犬
 靑樹の梢をあふぎて
 蛙よ
 山に登る
 海水旅舘
 孤獨
 白い共同椅子
 田舎を恐る
長詩二篇
 雲雀の巣
 笛



挿畫目次:

田中恭吉遺作十一種
 1 畫稿より (口絵)
 2 室にさくエーテルの花 (中扉)
 3 冬の夕
 4 畫稿より I
 5 畫稿より II
 6 畫稿より III
 7 こもるみのむし(假りに題して)
 8 懈怠
 9 死人とあとにのこれるもの
 10 悔恨
 11 夜の花 (包紙として)
恩地孝四郎版畫三種及圖一種
 1 抒情(よろこびあふれ)
 2 抒情(よろこびすみ)
 3 抒情(ひとりすめば)
 4 われひらく (表紙に用ひて)



萩原朔太郎 月に吠える 03



◆本書より◆


「序」より:

「過去は私にとつて苦しい思ひ出である。過去は焦燥と無爲と惱める心肉との不吉な惡夢であつた。
 月に吠える犬は、自分の影に怪しみ恐れて吠えるのである。疾患する犬の心に、月は靑白い幽靈のやうな不吉の謎である。犬は遠吠えをする。
 私は私自身の陰欝な影を、月夜の地上に釘づけにしてしまひたい。
 影が、永久に私のあとを追つて來ないやうに。」



「悲しい月夜」:

「ぬすつと犬めが、
くさつた波止場の月に吠えてゐる。
たましひが耳をすますと、
陰氣くさい聲をして、
黄いろい娘たちが合唄してゐる、
合唄してゐる、
波止場のくらい石垣で。

いつも、
なぜおれはこれなんだ、
犬よ、
靑白いふしあはせの犬よ。」



萩原朔太郎 月に吠える 04


萩原朔太郎 月に吠える 05


萩原朔太郎 月に吠える 07






































































































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ひとでなしの猫

Author:ひとでなしの猫
ひ-2-改(ひとでなしの猫 2 改訂版)

◆「樽のなかのディオゲネス」から「ねこぢる」まで◆

難破した人々の為に。

分野: パタフィジック。

趣味: 図書館ごっこ。

好物: 鉱物。スカシカシパン。タコノマクラ。

将来の夢: 石ころ。

尊敬する人物: ジョゼフ・メリック、ジョゼフ・コーネル。

ハンス・アスペルガー・メモリアル・バーベキュー。

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