『世界文学全集 86 G・グリーン/ウォー』 丸谷才一/小野寺健 訳

「最後まで生きのびた一角獣さ」
(ウォー 『青春のブライズヘッド』 より)


『世界文学全集 86 
G・グリーン/ウォー』 
丸谷才一/小野寺健 訳


グレアム・グリーン 
ここは戦場だ

Graham Greene It's a Battlefield
イーヴリン・ウォー 
青春のブライズヘッド

Evelyn Waugh Brideshead Revisited

講談社
1977年3月28日 第1刷発行
552p 口絵(カラー)4p
18.3×12.5cm
丸背紙装上製本 函 函カバー
定価920円
装幀: アド・ファイブ



ウォー 青春のブライズヘッド ほか


函カバー文:

「すぐれて映画的な手法と文体で、偶然おこった警官殺人事件をめぐり、
現代人の魂の内部を社会のうごきにからめながら堀りさげる、グリーン若き日の秀作『ここは戦場だ』。
輝かしくも美しい青春時代の愛と放浪の旅、その象徴でもあるブライズヘッドを、戦争の荒廃のさなかに
再訪したチャールズの見たものは……。ウォーの代表作『青春のブライズヘッド』を最新訳でおくる。
二十世紀イギリス文学を代表する二大長篇。」



ウォー 青春のブライズヘッド ほか 01


目次:

グレアム・グリーン
 ここは戦場だ (丸谷才一 訳)
イーヴリン・ウォー
 青春のブライズヘッド (小野寺健 訳)

グリーン 解説・参考文献・解題・年譜 (井出弘之)
ウォー 解説・参考文献・解題・年譜 (小野寺健)



ウォー 青春のブライズヘッド ほか 02



◆本書より◆


「青春のブライズヘッド」より:

「この先に、冬のあいだでさえ周囲の木立になかばかくれて、いつも冗談の種になった市立の精神病院があり、そこの鋳鉄の柵とりっぱな門のおかげで、われわれの鉄条網がよけいみじめに見えた。のどかな日には、手入れの行きとどいた砂利道や美しい芝生で、狂人たちが散歩をしたり飛んだり跳ねたりしている姿が見える。それは勝ち目のない戦いなどあきらめて、もう何の疑問もなければ義務もなく、進歩の一世紀の異論の出ようがない遺産相続人たちが、のびのびとその遺産で暮らしている姿だった。」

「セバスチアンの顔は、会うよりずっと前から知っていた。これは当然のことで、彼は入学第一週からその魅惑的な美しさと、際限のない感じの奇行とでとび抜けて目立つ存在だったからである。わたしが初めて見かけたのはジャーマーズ理髪店の入口でだったが、その時には美しい容姿よりも、むしろ大きな熊の玩具をかかえているのに驚かされたのだった。
 「あれはセバスチアン・フライト卿なんですよ」セバスチアンが座っていた椅子にわたしが座ると床屋は言った。「ほんとうにおもしろい方でしてね」
 「そうらしいな」わたしは冷ややかに言った。
 「マーチメイン公爵のご次男なんです。あの方のお兄さんのブライズヘッド伯は先学期に卒業なさいましたが、これは弟さんとはまるきり違って、ごくおだやかな、老人のような方でした。セバスチアン卿が何をお買いになったと思います? あの玩具の熊に使うヘアブラシなんですよ。それも毛の堅いのでなけりゃいけない、ブラシをかけるのに使うんじゃなくて、熊のご機嫌が悪いとき、ぶつぞと言っておどかすのに使うのだとおっしゃるんです。象牙の柄のとてもいいのをお買いになりましたがね、その柄に『アロイシアス』と名前を彫らせるんです――それがあの熊の名前なんですよ」変人の学生などにはすでに飽き飽きしているはずのこの男が、すっかりセバスチアンの虜(とりこ)になっていた。」
「また、ついに二人が出会うことになった時の事情も、けっして二人の関係にとって幸運なものではなかった。それは三月初めの晩の、まもなく真夜中という時刻だった。わたしはその時までコレッジの例の知識人たちと香料と砂糖をいれて暖めたワインを飲んでいた。暖炉には火が燃えさかり、室内には煙と香料の匂いがむっとこもっていて、わたしの頭は観念的な議論のあとで重かった。窓を開け放ったとき、中庭の方から珍しくもない酔っ払った笑声と、たどたどしい足音が聞こえてきた。「待ってくれ」と一人が言う。また一人が「早くしろ」と言い、さらに一人が「急ぐことはない……部屋へ……トム塔の鐘が百一鳴り終わるまでには」というのが聞こえ、つづいて一段とはっきりした声が「何とも言いようがないほど、ひどく気分が悪い。ちょっと失礼する」と言うのが聞こえたと思うと、あのセバスチアンの顔がわたしの窓に現れたのだ。だが、それは、それまで見なれていた生き生きと快活な顔ではなかった。彼は焦点の定まらない目でちょっとわたしを見るなり、部屋の中に身を乗り出して吐いた。
 晩餐会がこういう終わり方をするのは珍しいことではなく、事実こういう場合に校僕に渡す手間賃まで決まっていて、われわれはみんなこうした失敗を繰り返しながら、酒の飲み方を習っていたのだ。それにせっぱつまったセバスチアンが、開いていた窓を選んだというのにも、何となく常軌を逸した愛すべき律義さがあった。」
「「五人で水差しに二杯のワインくらいのことで、これはどうしたことです」とラントは言った。「窓から首を出すことさえできなかったのですか。飲めないくらいなら、飲まなければいいんです」
 「この部屋に来た仲間じゃないんだよ。誰かよそのコレッジの学生だったんだ」
 「誰だったにしろ、掃除する方はやりきれませんよ」
 「その棚に五シリング置いてある」
 「それはわかってます。ありがたいですがね、それよりは、お金なんかいただかなくても、こんな面倒なことはいっさいやらないですむようにしていただきたいですね」」

「ウィルコックスは、わたしたちがワインに興味を持ったのをよろこんでいた。わたしたちは何本も、あらゆる種類のワインを上へ運ばせた。こうして毎日セバスチアンとともに過ごした静かな夜に、わたしは本格的にワインを知るようになり、のちに長いあいだつづいた不毛の歳月のあいだ自分を支えてくれることになった、豊かな実りの種をこの時に蒔いたのだった。セバスチアンとわたしはあの「絵の間」で、テーブルの上に栓を抜いた壜を三本並べ、それぞれの前にグラスを三つずつ置いて座った。セバスチアンがどこかからワインの味わい方についての本をみつけてきていて、わたしたちはそこに書いてあることを忠実に守った。蠟燭の火でグラスをわずかに暖めてから三分の一ほどついで、ワインをまわすように揺する。両手でくるむようにしながら灯にかざして眺め、香気を吸いこみ、すすり、口一杯にふくむと、コインの真偽をたしかめるためにカウンターの上で鳴らしてみるのと同じように、舌の上で転がす。それから首をのけぞらせて、のどをつたうのにまかせるのだった。それがすむと今のワインについて論じながらバース産のビスケットをかじり、さてつづいて次のワインに移る。それから又最初のワインにもどっては又別のワインに移る、という具合にやっているうちに、三種類がぐるぐるまわってつながり、グラスの順序もわからなくなって、どれがどれだという言い合いになり、二人のあいだでグラスをやりとりしているうちに六つのグラsうが一緒になって、ついには壜をまちがえたために違ったワイン同士がまじってしまい、結局は又それぞれが新しいグラスを三つずつ出してきて始めからやりなおしになる。そのうちには壜もからになって、ワインを讃える二人の言葉も、ますます気ちがいじみた異様なものになって行くのだった。
 「……これは羚羊(かもしか)のようにおびえた目をしたワインというところだ」
 「アイルランドの女房たちの手伝いをする、あの親切な妖精さ」
 「タペストリーに描かれた牧場で、まだらな日差しを浴びているというとこだ」
 「静かな流れのかたわらで聞く笛の音だね」
 「……こいつは老いたる賢人かな」
 「洞穴の予言者さ」
 「……これは白きうなじにかかる真珠の首飾りだ」
 「白鳥だな」
 「最後まで生きのびた一角獣さ」
 やがてわたしたちは食堂の蠟燭の光をあとに戸外の星明りの下へ出て行き、噴水の縁に腰をおろすと、水に手をひたしながら、酔いのまわった頭で、しぶきとともに岩に砕ける水音にじっと聞き入るのだった。
 「こんなに毎晩酔っ払っていていいのだろうか?」セバスチアンはある朝訊いたことがある。
 「いいと思うよ」
 「ぼくも、そう思う」」

「「カトリックだと、いろんな馬鹿らしいことを信じなければならないんだろう?」
 「馬鹿らしいことかな? それならいいんだが。ぼくにはそれが、時によるときわめて理にかなったことに思える」
 「しかしだね、セバスチアン、まさか本気で全部信じているわけじゃないんだろう?」
 「どうして?」
 「つまりクリスマスだとか、星がどうしたとか、三人の王に牛に驢馬といったような話をさ」
 「いや、信じるとも。美しいじゃないか」
 「しかし美しい話だからって、それだけで信じるわけにはいかないじゃないか」
 「しかし、ぼくは信じる。ぼくはそういう風に信じるんだ」」

「彼は、「セバスチアンがアル中なら助かるのに」と言ったのである。「それなら単なる一つの不幸で、われわれみんなが力になって支えてやればいいということですむ。わたしが前から不安に思っていたのは、あれは飲みたいとき、意識的にほんとうに飲みたくて飲んでいるのではないかということなんだ」
 「その通りですよ――それこそぼくたち二人がまさにやっていたことなんだ。今だって、ぼくと飲むときはそうなんだ。お母さまがぼくを信頼して任せてくださるなら、彼がそれ以上の酒飲みにならないように食いとめてみせる。あなたたちが番人を付けたり治療をしようとしたりすれば、彼は二、三年でほんとうの廃人になってしまいますよ」
 「廃人だということは罪悪ではないんだよ。廃人なら、郵政大臣だの狩猟隊長になる道徳的な義務もなく、八十になって十マイル歩かなくてはならない義務もない」」

「「セバスチアンが死にかかっているという話を聞いたのよ」とコーデリアは言った。「北アフリカから来たばかりの新聞記者が、ブルゴスで聞かせてくれたの。英国の貴族だという噂のあるフライトという落ちぶれ果てた男が、飢え死にしかかっているのを神父さんたちが見つけて、カルタゴの近くの修道院に収容したというのよ。最初に聞いたのは、そういう話だったの。まさかそんな筈はないと思ったわ――いくらわたしたちが放っておいたと言っても、送金はしていたんですから――でも、すぐ出掛けて行ったの。
 「すぐにわかったわ。まず領事館へ行ってみると全部知っていて、宣教師の団体の付属病院にいることがわかったの。領事の話では、セバスチアンはある日アルジェからのバスでチュニスに現れると、修道院へ行って俗人のままの資格で修道僧になりたいと言ったんですって。神父さんたちは彼を一目見るなり断ったのね。するとセバスチアンはお酒を飲み出して、アラブ人地区のはずれにある小さな宿屋に住みつくようになったの。わたしもあとでその宿屋へ行ってみたけど、ギリシャ人がやってる、下がバーで二階に部屋が二つ三つある家で、熱い油と、にんにくと、気が抜けたお酒と、古着の臭いがしてる、ギリシャ人の商人たちが西洋碁をしたりラジオを聞いたりしに来る所なのよ。セバスチアンはそこに一ヵ月いて、ギリシャのアブサントを飲んじゃ、時々どこへ行くんだか出かけて、帰って来ると又飲んでいたのね。宿屋じゃセバスチアンが傷害沙汰でも起こしはしないかと思って時々跡をつけたんだけど、ただ教会へ行くとか、車に乗って町の外にある修道院へ行くだけだったの。宿屋の人たちも彼を愛していたのよ。あの人はどこへ行っても、どんな風になっても、まだ愛される人なのね。それだけはいつまでも変わらないんだわ。宿屋の主人や家族の人たちがセバスチアンの話をするのをお聞きになればよかった。話しながら涙を流しているのよ。彼からしぼれるだけお金をしぼったことはわかり切っているけれど、それでもよく世話をして、何とか物を食べさせようとしてくれたの。宿屋の人たちは彼が食べないのに動転しちゃったのね。あんなにお金がありながら、あんなに痩せていたんですもの。わたしたちが妙なフランス語で話していると、店の常連たちが入って来たんだけど、その人たちもみんな同じことを言ったわ。あんないい人なのに、って言うのよ。あの人があんなに弱っているのを見たらかわいそうでたまらなかったって。あんな風に彼のことを放り出しておく家族のことをとても悪く言って、この国ではそんなことはぜったいありえないって言ってたけど、その通りかも知れないわ。
 「でもとにかくこれは後の話で、わたしは領事館へ行ってから、すぐ修道院へ行って院長に会ったの。中央アフリカへ来てもう五十年になる、こわい顔のオランダ人だった。院長も領事と同じように、髯を生やしたセバスチアンがスーツケースを持ってやって来ると、俗人のままでそこへ入れてくれと頼んだ話をしてくれたのよ。『非常に真剣でした』って院長は言ってたわ」――コーデリアはここで喉にからまった院長の声を真似てみせた。わたしは彼女が子供の頃から物真似がうまかったのを思い出した――「『この点は間違えないでください――あの人はまったく正気で、実に真剣だったのです』彼は出来るだけ奥地の素朴な人たちのところへ、食人種のいる所へ行って布教したいって言ったんですって。『わたしたちの教区に食人種はいません』って院長が言うと、セバスチアンは、それならピグミーでもいいし、どこか川のそばにある原始的な村でも、あるいは癩病患者のいるところ、そうだ、癩病患者のところが一番いいって言ったの。院長は、『癩病患者はたくさんいますが、これは医者と看護婦が付いて療養所にいます。ちゃんと施設があるのですよ』って言ったのよ。すると彼は又考えて、癩病患者でなく、どこか川のそばに小さい教会がないだろうか、司祭が留守の時にはその管理が出来るような、って言ったの。――必ず川なのよ。院長が、『ええ、そういう教会ならあります。では、あなたの事を聞かせてください』って言うと、セバスチアンは、『ああ、ぼくなんか、何でもありません』って言うんですって。『時々妙な人間が来ます』」とコーデリアはまた院長の声を真似た。「『あの人も妙でしたが、しかし非常に真剣でした』院長は見習い僧の心得やその間の修行について話して、『あなたは若くない。頑丈でもなさそうだ』って言ったんですって。するとセバスチアンは、『いいえ、修行をする気はありません。修行が必要な仕事をしようとは思いません』て言うものだから、院長が、『あなたには、あなた自身の宣教師が必要だ』と言うと、彼は、『ええ、そうですとも』と言って、それきり帰されたの。
 「翌日彼は又やって来たのよ。飲んで来たの。見習い僧になって修行をすることに決めたと言うんですって。『しかし奥地では絶対にしてはならないことがあります』って院長はわたしに言ったわ。『その一つは酒です。それよりももっといけないこともありますが、とにかく酒は命取りです。あの人にも帰ってもらいました』って。その日からセバスチアンは週に二、三回、かならずお酒を飲んでやって来るようになったので、とうとう院長が門番に言い付けて中へ入れないようにさせたの。わたし、『まあ、ほんとうにご迷惑を掛けました』って言ったんだけど、もちろんああいう所では、こんな考え方は通じません。院長はただ、『あの人のために出来るのは祈ることだけだと思いました』って言ったわ。院長は非常に徳の高い人で、それが他の人間にもあればわかるのね」
 「徳のこと?」
 「もちろんよ、チャールズ。それこそあなたがセバスチアンについて理解なさらなければならない点なのよ。
 「ところが、とうとうある日、セバスチアンが正門の前で意識を失って倒れているのが見つかったの。いつもは車で来るのに、その時は歩いて来たのね――そして倒れて、一晩中そのままになっていたのよ。初め、修道院では又酔っているだけだと思ったんだけど、そのうちに病気で重態だということに気がついて病院に入れたの。それきりずっとそこにいるのよ。」



小野寺健「ウォー 解説」より:

「ルネッサンス風の門番の家に挟まれた錬鉄の門を通って並木道を車が入って行くと、さらに幾つかの門があり、やがて角を曲がったところで、突然目の前にひらけるブライズヘッド邸の壮麗な眺め。灰色と金色に輝く、円屋根と列柱の正面部から左右に翼部の延びた豪壮な建築と、これに付属した礼拝堂。広い芝生と生垣と噴水のある庭園。その向うには幾つかの湖が段丘状に点在し、この全景をつつむように、周囲には丘陵が柔かな稜線を描いている。
 ライダーはオクスフォードの学生時代に、この屋敷の次男セバスチアン・フライトに連れられて初めてここを訪れる。そしてセバスチアンの母マーチメイン夫人と、今は女とイタリーで暮らしているその夫マーチメイン侯爵の複雑な家族関係にまきこまれて行ったのだ。これだけの財産を持ちながら、マーチメイン侯一家には、幸福な人間は一人もいない。唯一人カトリックの信仰を守るマーチメイン夫人は、夫人との結婚のために便宜的に入信しただけの侯爵に去られ、長男のブライズヘッド伯爵は無能であり、次男のセバスチアンと、長女のジューリアは世俗と信仰と、二つの道に引き裂かれている。母の信仰を受け継ぐのは唯一人、末子のコーデリアだけだが、この娘もまた幸福にはなれなかった。
 現代という時代はこの一家に、信仰に歓びを見出す生き方を許さなかったのだと言えるだろう。それにもかかわらず、神のあやつる一本の糸はついに切れることなく、人々を操って行くのだが、それは後のことだ。その糸の力を証明するために、ブライズヘッドの一家は、一度滅びなければならなかったのである。誰のために? マーチメイン夫人の三人の弟の戦死について語るところで、ウォーはこう言っている。

 「彼らはフーパーのような人間の世の中を作るために死んで行くことになっていたのである。つまり彼らは原住民であり、法律によって、見つけしだい射殺してかまわない害獣だったのであり、そうなってこそ角(かく)縁の鼻眼鏡を掛け、入れ歯をきらきら光らせながら、ねっとりした手で握手をするセールスマンたちが、安心して横行できる時代が来たのだった。」

 ライダーが、いやウォーが憎悪しているものの正体は明らかであろう。軍隊でのライダーの部下フーパーは、一言で言って想像力に欠けた人間である。彼には英雄的なロマンスに涙を流す教養と感受性はない。彼にあるのはただ実力による勝負と損得の観念だけだ。しかも、現代では、彼がごく当りまえの人間であってかくべつ悪い人間ではないところに状況の深刻さがある。われわれは彼と同種の人間を、代議士レックス・モットラムにも、ライダーの妻シーリアにも見出すだろう。二人は現代の社会では、どちらも有能なやり手なのである。そして、ライダー自身もけっしてこの傾向と無縁ではない。この物語の劇は、こういうライダーがセバスチアンやジューリアとの交渉によって、フーパー=レックス的人生への嫌悪を確認し、セバスチアン=ジューリア的な人生に真の人生を見出すところに成立しているのである。」



ウォー 青春のブライズヘッド ほか 03



こちらもご参照下さい:

イーヴリン・ウォー 『ブライヅヘッドふたたび』 吉田健一 訳 (ちくま文庫)



























































































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ひとでなしの猫

Author:ひとでなしの猫
ひ-2-改(ひとでなしの猫 2 改訂版)

◆「樽のなかのディオゲネス」から「ねこぢる」まで◆

難破した人々の為に。

分野: パタフィジック。

趣味: 図書館ごっこ。

好物: 鉱物。スカシカシパン。タコノマクラ。

将来の夢: 石ころ。

尊敬する人物: ジョゼフ・メリック、ジョゼフ・コーネル。

ハンス・アスペルガー・メモリアル・バーベキュー。

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