ブルーノ 『無限、宇宙および諸世界について』 清水純一 訳 (岩波文庫)

エルピーノ  だから太陽は無数に存在し、同じようにそれらの太陽の周りを廻っている地球も無数に存在する。我々の近くにあるあの七遊星がこの太陽の周りを廻っているように。
 フィロテオ  そのとおり。」

(ブルーノ 「無限、宇宙および諸世界について」 より)


ブルーノ 
『無限、宇宙および諸世界について』 
清水純一 訳
 
岩波文庫 青/33-660-1 

岩波書店 
1982年4月16日 第1刷発行
1995年12月18日 第3刷発行
301p
文庫判 並装 カバー
定価620円(本体602円)



本書「解説」より:

「この翻訳は、一九六七年に『無限、宇宙と諸世界について』と題して現代思潮社版「古典文庫」に収録されたが、その後絶版となっていたものである。今回、旧訳に若干の手直しを加えて岩波文庫に編入されることとなった」


Giordano Bruno: De l'infinito, universo e mondi, 1584
「解説」中図版(モノクロ)3点。


ブルーノ 無限 宇宙および諸世界について


カバー文:

「コペルニクスの死後、南イタリアに生れたジョルダーノ・ブルーノ(1548-1600)は、修道士であったにもかかわらずキリスト教の教義に疑問を持ち、宇宙の無限性を主張する独自の宇宙論を展開した。そのため、異端審問所によって幽閉されたのち焚刑に処せられた。しかしその著作は4世紀を経て、なお生き続けている。」


目次:

凡例

序文書簡
第一対話
第二対話
第三対話
第四対話
第五対話

訳註
解説




◆本書より◆


「序文書簡」より:

「孤独な私の歩みは、かなた
高き思想のかねて目指すところで
無限を踏む。これぞ力と技とをあげて
私がなしとげんとする仕事」
「幾歳月を誤っておしこめられていた
暗き狭き牢獄から脱け出て
ここに私は捨てる、しばっていた鎖と
嫉妬深く荒々しい敵の手を」
「翼を与え、心を燃えたたせるのは誰か
運命をも死をも怖れさせぬものは誰か
あの鎖を解き、あの堅牢な扉を
こわして外に出してくれるものは誰か」
「そこで私はしっかと翼をはって空中にとび立つ
水晶の壁もガラスの壁も恐れずに
空を切って無限へと翔ける
 この星からあの星へと昇り
エーテルの野を通ってさらにその彼方へとわけ入る
かつては遥かに仰ぎ見たものどもを背後に残しながら」



「第一対話」より:

「まず第一に、宇宙は無限にして不動なのだから、それを動かす者を探す必要はないのだ、ということに気づかねばなりません。第二に、無数にある諸世界のうちには、土だとか火だとかその他星と呼ばれる物体を構成しているさまざまの種が含まれていて、それらはすべて内在原理によって自ら動いている、その内在原理とは私が別の場所で明らかにしたように霊魂そのものなのです。だから外から動かす者を探したとて無駄骨折りです。第三に、これらの世界の物体が動いているのはエーテル界のなかであって、何かの物体に固定され釘づけされているのではありません。それらはそのなかの一つであるこの地球と同じ状態にあるのです。たしかに地球は内在する霊魂の衝動力によってその中心たる太陽の周りをもっともよいしかたで廻っているのです。我々の原理に従ってこういったことを認めるならば、内包的な無限の力が活動的な運動であるか潜勢的な運動であるかといったことを明らかにする必要はもはやありません。なぜならば動くものも動かすものも無限であって、動かす霊魂と動かされる物体とが一つの有限なもののなかで一緒になっているだけですから。その有限なものというのが個々の世界の星なのです。だから第一原理は動くものではなくて、静かに止まっていて、無限で数えきれぬ諸世界に、宇宙の広大な地域に配された大小の生物に、動く力を与えているのです。」


「第二対話」より:

「私が思い信ずるところでは、想像される天の縁(へり)の向う側にも、やはりエーテル界が存在し、この世界と同じような物体、星や地球や太陽が存在しているのです。それらはすべて、本来的には、またそのなかに住みその近くにいるものにとっては、絶対的に感覚されうるものなのですが、そこから遥か遠く距たっている我々には感覚されぬのです。」



こちらもご参照下さい:

清水純一 『ルネサンスの偉大と頽廃 ― ブルーノの生涯と思想』 (岩波新書)
Frances Yates 『Giordano Bruno and the Hermetic Tradition』





























































































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