『定本 柳田國男集 第二十卷 地名の研究 小さき者の聲 他』 (新裝版)

『定本 柳田國男集 
第二十卷 (新裝版)』 

地名の研究 小さき者の聲 少年と國語 他

筑摩書房 
昭和45年1月20日 第1刷発行
495p 目次2p 口絵(モノクロ)1葉
菊判 丸背バクラム装上製本 機械函
定価980円

月報 20 (8p):
柳田先生と方言研究(東條操)/山島の地名(辻村太郎)/小柿の苗(中河与一)/おもいで二つ(箱山貴太郎)/先祖の話(益田勝実)/次回配本/図版(モノクロ)3点



本書「あとがき」より:

「○「地名の研究」は、昭和十一年一月古今書院より初版發行。後昭和二十二年十月、實業之日本社より、柳田國男先生著作集第二冊として再版された。本書は實業之日本社版を原本とした。(中略)「地名考説」は、數種の雜誌に發表した論考を、古今書院版の折、編者山口貞夫氏が編輯したものである。」
「○「小さき者の聲」は、昭和八年四月、玉川學園出版部より初版發行。昭和十七年十一月、三國書房より女性叢書の一冊として改版發行。本書は三國書房版を原本とした。」
「○「少年と國語」は、昭和三十二年七月、創元社より發行。序文は代筆なので省略した。」



全31巻・別巻5巻。本文正字・正かな。


柳田国男集 二十


内容 (初出):

地名の研究
 自序
 地名の話 (大正元年十月、十一月、十二月、地學雜誌二十四年二八六號、二八七號、二八八號)
 地名と地理 (昭和七年五月、六月、地理學評論八卷五號、六號、原題「地名の話」)
 地名と歴史 (昭和九年七月、愛知教育五五九號)
 地名考説
  一 地名の研究
  二 地名研究の資料
  三 地名の宛字
  四 地名の發生
  五 開墾と地名
  六 分村の地名の附け方
  七 荘園分立の實例
  八 久木
  九 帷子
  一〇 阿原
  一一 ドブ、ウキ
  一二 眞間
  一三 江角
  一四 濕地を意味するアイヌ語
  一五 福良
  一六 袋
  一七 富士、風戸
  一八 強羅
  一九 カウゲ、カゞ、カヌカ
  二〇 ナル、ナロ
  二一 アクツ、アクト
  二二 アテラ
  二三 ハンタテバ
  二四 魚ノ棚と云ふ地名のこと
  二五 教良石、教良木
  二六 玉來
  二七 反町
  二八 一鍬田
  二九 五反田
  三〇 横枕
  三一 峠をヒヤウと云ふこと
  三二 アへバ
  三三 田代と輕井澤
  三四 ヰナカ
  三五 サンキョ
  三六 垣内と谷地
  三七 タテ
  三八 堀之内
  三九 根岸及び根小屋
  四〇 土居の昔
  四一 竹の花
  四二 八景坂
  四三 新潟及び横須賀
  四四 カクマ其他
  四五 ダイ
  四六 丘と窪地の名
  四七 ウダ・ムダ
  四八 グリ
  四九 金子屋敷
  五〇 多々羅といふ地名
  五一 トツラ・トウマン
  五二 破魔射場といふ地名
  五三 鉦打居住地
  五四 京丸考
  五五 矢立峠

大唐田又は唐干田と云ふ地名 (大正三年七月、郷土研究二卷五號)
アテヌキといふ地名 (昭和十一年十月、民間傳承二卷二號)
和州地名談 (昭和十七年一月、奈良叢記)
水海道古稱

風位考
 資料とその利用
 緒言 (昭和五年八月、愛媛縣周桑郡郷土研究彙報第二號)
 ヤマセ (同年同月、同誌同號)
 マゼ・マジ (同年九月、同誌第三號)
 アナゼ・アナジ (同年同月、同誌同號)
 ナライ・ナレエ (同年十一月、同誌第五號)
 イナサ・エナサ (同年同月、同誌同號)
 アイノカゼ (昭和六年二月、同誌第八號)
 ワイダ (同年五月、同誌第十一號)
 タマカゼ(一) (同年同月、同誌同號)
 タマカゼ(二)
 イセチ (昭和六年五月、愛媛縣周桑郡郷土研究彙報第十一號)
 その他の風名
名字の話 (明治四十四年七月、九月、十月、十一月、斯民家庭二卷七號、九號、十號、十一號)
家の話 (大正七年一月、二月、三月、四月、奉公)

小さき者の聲
 自序
 童兒と昔 (大正十三年九月、教育問題研究五四號)
 神に代りて來る (大正十三年十一月、教育問題研究五六號)
 お杉たれの子(旅中小片) (大正八年七月、同人三七號、「小さな手帖から」)
 小さき者の聲 (昭和二年十一月、信濃教育四九三號)
  開白
  月よみ
  あなたふと
  ののさま
  神を拜む詞
  南無に改まる前
  有難さ
  なに事
  單語製作者
  遊戲起原
 シンガラ考 (昭和四年十一月、趣味と嗜好、原題「チギリコッコ考」)
  はしがき
  甲斐の方言
  方言圏のこと
  方言と民謠
  古語の命脈
  遊戲と踊
  小兒語借用
 肩車考 (昭和十七年七月、八月、九月、民族文化三卷七號、八號、九號)
 子供と言葉 (昭和十年七月、八月、愛育一卷一號、二號、同十二年一月、同誌三卷一號)

少年と國語
 山バトと家バト (昭和二十二年、九月、子供の靑空二卷四號)
 ブランコの話 (昭和十八年一月、日本の子供)
 赤とんぼの話 (昭和二十二年六月、赤とんぼ二卷六號)
 ウロコとフケ (昭和二十七年七月、言語生活第十號、原題「あたまを掻きつつ」)
 クシャミのこと(孫たちへの話) (昭和二十四年十一月、心一卷五號)
 キミ・ボク問題 (昭和十三年十一月、東京朝日新聞)
 國語成長のたのしみ(一) (昭和二十一年六月、女性線)
 國語成長のたのしみ(二) (同年九月、同誌)

内容細目
あとがき




◆本書より◆


『地名の研究』「地名考説」より:

「日本の地名を研究する者の、第一に注意せねばならぬのは、古來の用字法の誤謬である。地名の始めて出來た時と、文字を以て之を表示する必要の生じた時との間には、通例は至つて永い歳月がある。其經過に際して記憶の誤り、殊に發音の轉訛はあり得る上に、是を證文や繪圖に書載せる人は、必ずしも用意ある學者で無い故に、無理な宛字が幾らもある。況んや其頃となるともう大部分の地名が、實は意味不可解になつて居たのである。村に由つては煩はしきを忍んで全部片假名を以て現はした處もある。是とても精確に傳承を保存したとは云はれぬが、澤山の數を合はせて考へると音の訛りや癖だけは窺はれる。之に反して強ひて物々しく漢字を宛てると、其爲に後の人が異なる讀み方解き方をして、一層命名の本意を辿り難くする例は、既に奈良朝の大昔の、國郡郷里二字の佳名があり、近くは又北海道樺太等の村名驛名が好い證據である。行政區域の名稱などは、さういふ中にも以前を記憶する者があり得るが、滅多に用ゐぬ村の小名などは、一旦間違つたらもう發見が困難である。」

「漢文學の日本征服は、殘念ながら殆と完全であつた。地名に限らず何か物の名を言ふと、どんな字を書きますかと聞く人が、今でもざらにある。どんな字は大抵此通り、皆矢鱈な字だつたのである。我々は寧ろ地名を見て、必ず何と訓みますかを訊ねなければならぬ。」



『小さき者の聲』「肩車考」より:

「西洋の學者たちはまだ心付かなかつた樣子だが、佛教の圖像には諸天部が足の下に、さまざまの人體を踏んで立つものが多い。是を蓮の臺や白象や白鹿の上に駕するものと、同じ系統だと言つたら承知せぬ人も多からうが、足を地に觸れぬといふ點から見れば皆一つで、しかもその樣式の粗野なところは、此方が一つ原始に近いことを示して居るのである。阿弗利加内陸に盤踞する土人の頭目の中には、あまたの裸形の男女を地上に横たはらしめて其上を歩み、甚しきは兼て其用意に捕虜を貯へて置いて、彼等を舗道として式の日には其上を馳驅し、一度こっきりに數百の生命を、消費してしまふ者さへあると傳へられて居る。」


















































































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ひとでなしの猫

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◆「樽のなかのディオゲネス」から「ねこぢる」まで◆

難破した人々の為に。

分野: パタフィジック。

趣味: 図書館ごっこ。

好物: 鉱物。スカシカシパン。タコノマクラ。

将来の夢: 石ころ。

尊敬する人物: ジョゼフ・メリック、ジョゼフ・コーネル。

ハンス・アスペルガー・メモリアル・バーベキュー。

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