松浦静山 『甲子夜話続篇 3』 (東洋文庫)

松浦静山 
『甲子夜話続篇 3』 

東洋文庫 369
中村幸彦・中野三敏 校訂

平凡社
1980年1月25日 初版第1刷発行
ix 247p 
17.3×11.7cm 
角背クロス装上製本 機械函
定価1,200円
装幀: 原弘



本書「凡例」より:

「本書は静山(せいざん)松浦清(まつらきよし)著『甲子夜話(かつしやわ)』続篇百巻を八部に分かち、巻三十から巻四十一までを収録したものである。」
「底本には松浦素氏蔵、「平戸藩 楽歳堂蔵書」本を用いた。」



本文新字・正仮名。本文中図版多数。


甲子夜話続篇 三


内容:

凡例

甲子夜話続篇目録 続篇巻之三十~巻之四十一

甲子夜話続篇 
 巻三十~巻四十一




◆本書より◆


「巻三十四」より:

「或人云ふ。この頃珍説を聞く。某に一人の娘あり。年十余歳。言(イヒ)なづけの男罪ありて八丈に遠嶋せらる。女これを悲み、ある第(てい)に小姓奉公に出、段々年を経て、後某侯に仕へ、老女までになり、今年七十を越たり。その八丈に在し男、数十年を歴、年老て赦に遭ひ、この都に還るに、親族識る者も無く、昔し居し近隣も、今は皆知らざる人のみ住めり。因て檀那寺に往て寄寓を求む。居ること暫にして墓所を見るに、法名の傍ら俗名と町所を刻せしに、己れが名にて苔むし古りたる墓あり。不審に思ひ寺僧に問ふ。僧曰。某侯の老女に某なる者あり。其少時、云(いひ)なづけの夫、罪ありて先年遠嶋せられしを歎き、外に夫を求めず、貞節を立てゝ年既に古稀なり。その夫の消息絶るが為めに、かゝる石碑を建てゝ、遂に同穴せん為その名を刻し、己れ死せばこゝに埋むべき合葬の計を、予めなしおけるなりと云。老夫驚て曰。往年のこと信(まこと)に然り。老女そのことを伝へ聞て、侯家に永の暇を乞(こひ)、我家に帰り、己は七十、夫は殆ど八十に及ばんとす。竟(つい)に翁嫗夫婦となれりと。」




松浦静山 『甲子夜話続篇 4』 (東洋文庫)

































































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