根岸鎮衛 著/長谷川強 校注 『耳嚢 (中)』 (岩波文庫)

根岸鎮衛 
『耳囊 (中)』 
長谷川強 校注

岩波文庫 黄/30-261-2 

岩波書店 
1991年3月18日 第1刷発行
497p
文庫判 並装 カバー
定価770円(本体748円)
カバー: 中野達彦
カバー原図: 尾張屋板「芝口南、西久保、愛宕下絵図」より



本書「凡例」より:

「本書は根岸鎮衛(やすもり)著『耳嚢(みみぶくろ)』の現在知られる唯一の十巻完備本、カリフォルニア大学バークレー校東アジア図書館蔵旧三井文庫本の翻刻である。」
「原姿を伝えることを基本方針として、各巻頭の目録や挿絵をすべて収めた。挿絵は底本書写時に省略しているものがあるが、他写本で補うような処置をとらなかった。」



全三冊。


耳嚢 中


カバーそで文:

「墓から死人が生き返った話、人の言葉をしゃべる猫や巨大な蟒(うわばみ)の事等どこから読んでも面白い江戸の世間話集。中には虚偽の噂話や脚色した話も含まれているが、かえって当時の旗本から庶民までの生き方・考え方がわかって興味深い。巻四~巻七を収録。」


目次:

凡例

巻之四
巻之五
巻之六
巻之七




◆本書より◆


「蛮国人奇術の事」:

「長崎奉行を勤(つとめ)し人の用役を勤ける福井か、主人の供して崎陽(きよう)に趣きしに、母の煩(わずらわ)しきと聞て頻りに江戸の事をおもひつゞけ、少し病気にて鬱々とくらしけるが、是(これ)もまた病気故にや誠に朝夕の食事も不進(すすまず)忘然(ぼうぜん)と暮しけるを、主人も大に憐みて品々療養を加へしに、或人の云へるは、「右様之病気は紅毛人に見せれば療治の奇法あるべし」と云ひし故、紅毛屋舗(やしき)に至り通辞(つうじ)を以(もって)しかじかの事を語りければ、かぴたん則(すなわち)医師へ申付(もうしつけ)、何か判談(はんだん)の上、「療治の仕方あり」とて盤へ水を汲(くみ)て、「此内へ頭を入(いれ)給へ」と云ひし故、其差図(さしず)に任せければ、襟を押へて暫(しばらく)水中へ押入置(おしいれおき)、「眼を開き給へ」と通辞して申ける故、眼をひらきければ、凡六、七間もへだて我母帷子様(かたびらよう)の物を縫居(ぬいい)たるやう、誠に顕然たり。其時水中より顔を引上げて何か薬など与へける故用ひけるに、無程(ほどなく)右病気愈(いえ)て無程交替(こうたい)にもいたり、無滞(とどこおりなく)江戸へ着(つき)しに、彼母語りけるは、「扨(さて)も一年余之在勤、母子の恩愛恋しき事限り無かりしが、或日帷子を縫ひて其方(そなた)に与(あたえ)んとて針を取(とり)思ひつゞけしに、窓より隣なる小笠原氏の境の塀をふと見しに、右塀の上に御身(おんみ)の姿歴然と顕(あらわ)れ、しばし顔を見合せしは夢にも非(あら)ず。若(もし)長崎にて替る事も有(あり)しやと案じける内にも、我心の迷ひよりと又かへりおもひし事有し」と語りける故、彼(かの)長崎にて紅毛人の療治を請(うけ)し事を思ひ出て、其日限・時刻を尋(たずね)しに、符節を合せけると也。全(まったく)幻術の類ひなるべし。紅毛は耶蘇(やそ)の宗門を今以(もって)専ら行ふよし聞(きき)しが、かゝる類ひにもあるべしと語りぬ。」


「小児行衛を暫(しばらく)失ふ事」:

「寛政六、七の頃、番町に千石程もとれる何某とやいへる、身上(しんじょう)も相応にて其(その)主人折目(おりめ)高き生れにて有(あり)しが、八才に成りし息女、或る日隣家へ三味線など引(ひき)唄を唄ひて、乞食の男女門(かど)に立(たち)て囃子物(はやしもの)などせし音を聞て、頻りに見たき由を申(もうし)ける故、奥方もかろがろしき迚(とて)制しいましめけるを、いかに言ふとも聞(きき)わけず、庭へ欠(か)け出さんとせしを乳母など押止めけれど聞入(ききいれ)ず、納戸(なんど)の内へ欠入(かけい)りし故、乳母は直(じき)に立て納戸へ押(おし)つゞき立入(たちいり)しに娘の行方なし。この由奥方へしかじかと語り、家中驚きて雪隠(せっちん)・物置はいふも更(さら)也、屋敷中くまなくさがせども知れざれば、主人の外にまかりしを呼戻し、糀(こうじ)町辺迄近隣を捜し尋れども更(さら)に影も無ければ、奥方は大に歎き、祈禱などして色々手を尽しけるに、三日目に納戸の方にて右娘の声して泣(なく)声しける故、捜しけれど見えず。又庭にて泣声せし故欠出(かけいで)見れば右娘なる故、早々取押(とりおさ)へ粥・薬など与へけるに、髪には蜘(くも)の糸だらけにて、手足などはいばら・萱(かや)のを分け歩行(あるき)し如くに疵(きず)ども多くありし故、品々療養して様子を尋問(たずねとい)しに、一向不覚(おぼえざる)よしを右小女の言ひしが、如何成る事にてありしや、其後は別の事もなく、当時は十五、六才にもなるべしと人の語りぬ。」


「怪妊の事」:

「松平姓にて麻布辺の寄合(よりあい)の家来、娘ありしが、いつ比(ごろ)より懐妊して只ならぬ様子なりしが、其性質隠し男などあるべき人柄(ひとがら)に非(あら)ず、父母の側に朝暮立(たち)離れず、心を寄するとおもふ男もなければ、家内大に怪みて右の娘に色々尋問しけるに、「曾(かつ)て聊(いささか)覚へなし」と、神にかけ仏に誓ひて申けるが、寛政八年の四月は臨月に当りしが、近き頃は腹中にて何か物言ふ様成(なる)様子にて、其言語抔(など)不分(わからず)といへども娘が腹中の物音は相違なしと人の語りしが、程無く出産もなしなば如何なる物や生れけんと、人々の怪み語りしを爰(ここ)にしるしぬ。」


「牛の玉の事」:

「牛の玉とて開帳などの霊宝に見せる事あり。潔白ならざる玉を、毛抔(など)生へてあるもの也。自然と動くやうなるを人々不思議の物と賞するが、何の用をなさゞるの品也。隠岐の国には野飼(のがい)の牛殊外(ことのほか)多き所にて、佐久間何某先年御用にて右之国へ至りまのあたり見し由。牛の野に寝て在りしが、耳中よりや口中よりや其処は見留(みとめ)ざりしが、三、四寸も是(これ)有るべき丸きもの牛の廻りを欠歩行(かけあるく)を、牛童其辺に有りし茶碗やうの物にて押(おさ)へ取りしゆへ、「何也」と尋てみしに牛玉也。かけあるく事はせざりしが動く所は無相違(そういなし)。右は牛の腹中に有る一活物なるや、右の品を取りし後も牛は別儀なかりしや。」



「芸州引馬(ひくま)山妖怪の事」:

「芸州ひくま山の内不立入(たちいらざる)所有(あり)。七尺程の五輪(ごりん)に地水火風空(ちすいかふうくう)と記し、三本五郎左衛門と言へる妖怪有りと語り伝へしを、稲生武太夫といへる剛気の武士ありしが、兼(かね)て懇意に成(な)しける角力取(すもうとり)と、「何か今の代に怪事あるべき。いでや右引馬山の魔所へ行て酒呑(のま)ん」と、さゝへを持て終日呑(のみ)くらし帰りけるが、角力取は三日程過て子細(しさい)は知らず相果(あいはて)ぬ。武太夫かたへも朔日(ついたち)より十六日まで毎夜怪異ありて、家僕迄も暇を取退しが、右武太夫聊(いささか)心にかけず傑然としてありしが、十六日目に妖怪も退屈やしけん、「さてさて気丈なる男かな。我は三本五郎左衛門」と云ひて、其後は怪異も無(なか)りしが、「中にも絶(たえ)がたかりしは、座舗(ざしき)内へ糞土をまきしや、甚(はなはだ)嗅(くさ)く不浄なるには困りし」由。右武太夫方に寄宿なしける小林専助といふもの、今は松平豊前守家来にてありしが、右専助に聞(きき)しと語りぬ。」


「旋風怪の事」:

「俗間にかまいたちと称し、つむじ風の内に巻(まか)れて怪我(けが)する者あり。予が知れる人にも怪我なせし人有り。其(その)事に付(つき)或る人語りけるは、いんじ弓術に名高く、与力(よりき)に被召抱(めしかかえられ)し安富軍八子共(こども)に源蔵・源之進とてありしが、幼年の頃加賀屋敷は門前なれば右原に遊び居しに、いまの軍八外へ用事有(あり)て通りしに、彼(かの)両人の子共つむじ風に巻れてくるくると廻り居しが、子供心にや何か笑ひながら風にしたがひて廻り居しを、軍八見て声掛(かけ)ぬれど答もなさでひた廻りに廻(まわり)ける故、飛込(とびこみ)て両人を引出し宿許(やどもと)へ連帰りけるが、年かさなる小児は黒き小袖を着せしに、鼠の足跡の如きもの一面に附居しを打払ひけるとや。末の子の方は木綿の衣服故や跡は付かざりしと也。然ればかまいたちといへる獣風の中にありしや、又は鼠・鼬(いたち)様のもの、是(これ)も風に巻れてかゝる事有りしや、知らずと人の語りぬ。」



目録:

巻之四
 一 耳へむしの入りし事
 一 耳中へ蜈(むかで)入りし奇法の事
 一 小児餅を咽(のど)へ詰(つ)めし妙法の事
 一 修行精心の事
 一 蝦蟇(ひき)の怪の事 附(つけたり) 怪を為す蝦蟇は別種なる事
 一 陰徳陽報疑ひ無き事
 一 陰悪も又天誅不遁(のがれざる)事
 一 狂歌滑稽の事
 一 狐狸の為に狂死せし女の事
 一 木星月をぬけし狂歌の事
 一 呪(まじない)に奇功ある事
 一 また
 一 鼻血をとめる妙法の事
 一 賤婦答歌の事
 一 連歌師滑稽の事
 一 大久保家番士淳直(じゅんちょく)の事
 一 井上氏格言之事
 一 猫物を言ふ事
 一 人には品々の癖ある事
 一 古風質素の事
 一 亀戸(かめいど)村道心者(どうしんしゃ)身の上の事
 一 実情忠臣危難をまぬがるゝ事
 一 景清塚の事
 一 不時之異変心得可有(あるべき)事
 一 油垢(あか)を落す名法の事
 一 戯芸にも工夫ある事
 一 鯛屋源助危難の事
 一 番町にて奇物に逢ふ事
 一 小児産湯(うぶゆ)を引(ひく)事
 一 雷鶴を打(うち)し事
 一 異獣も其(その)才不足(たらざる)事
 一 獣の衣類等不分明(ぶんめいならざる)事
 一 疱瘡神(ほうそうがみ)狆(ちん)に恐れし事
 一 聖孫其(その)しるしある事
 一 螺鈿(らでん)の事
 一 人間に交る狐の事
 一 誠心可感(かんずべき)事
 一 しやくり呪(まじない)の事
 一 青砥(あおと)左衛門加増(かぞう)を断りし事
 一 珍物生異論(いろんをしょうずる)之事
 一 初午(はつうま)奇談の事
 一 産物家(さんぶつか)間違(まちがい)の事
 一 又
 一 不義の幸ひまた不義に失ふ事
 一 魔魅(まみ)不思議の事
 一 怪刀の事
 一 又
 一 黄桜の事
 一 一向宗の信者可笑(わらうべき)事
 一 松平康福寛太(かんだい)の事
 一 蛮国人奇術の事
 一 奇病の事
 一 小児行衛を暫(しばらく)失ふ事
 一 金子かたり取(とり)し者の事
 一 賊心(ぞくしん)の子を知る親の事
 一 咽(のど)へ骨を立(たて)し時呪(まじない)の事
 一 美濃国弥次郎狐の事
 一 老狐名言の事
 一 目黒不動門番の事
 一 助広打物(うちもの)の事
 一 古へは武器に鉞(まさかり)も有りし事
 一 鯲(どじょう)を不動(うごかさざる)呪(まじない)の事
 一 八坂瓊(に)の曲珠(まがたま)の事
 一 沢庵漬(たくあんづけ)の事
 一 痔(じ)の神と人の信仰可笑(わらうべき)事
 一 神祟(たたり)なきとも難申(もうしがたき)事
 一 眼の妙法の事
 一 歯の妙薬の事
 一 金瘡(きんそう)・灼傷(やけど)の即薬の事
 一 館林領にて古き石槨(せっかく)を掘出せし事
 一 老姥(ろうば)の残魂志を述(のべ)し事
 一 下女の幽霊主家へ来りし事
 一 清乾隆帝大志の事
 一 慈悲心鳥の事
 一 乱舞伝授事の事
 一 芸には自然の奇功ある事
 一 大名其(その)職量ある事
 一 戯場者為怪死(かいしをなす)事
 一 怪妊の事
 一 剛気の者其(その)正義を立(たつ)る事
 一 信州往生寺石碑之事
 一 坂和田(さかわだ)喜六和歌の事
 一 隠遁の気性の事
 一 牛の玉の事
 一 鬼僕の事
 一 怪病の事
 一 気性の者末期(まつご)不思議の事
 一 津和野領馬術の事
 一 俄の乱心一薬(いちやく)即効之事
 一 賤夫も奇才の事
 一 曲弾弓の事
 一 田鼠(でんそ)を逐(お)ふ呪(まじない)の事
 一 剛気其(その)理ある事
 一 女の髪を喰ふ狐の事
 一 疝気(せんき)まじないの事
 一 老人え教訓の歌の事
 一 痔疾まじないの事
 一 忠信天助を獲(う)る事
 一 雷を嫌ふもの薬の事

巻之五
 一 鳥獣讐(あた)を報ずる怪異の事
 一 怪虫淡(あわ)と変じて身を遁るゝ事
 一 水戸の医師異人に逢ふ事
 一 弐拾年を経て帰りし者の事
 一 痔疾のたで薬妙法の事
 一 商人盗難を遁れし事
 一 麩踏(ふふみ)万引(まんびき)を見出す事
 一 地蔵の利益の事
 一 鄙賤のもの和歌の念願を遂(とげ)し事
 一 狐痛所を外科(げか)に頼み其(その)恩を謝せし事
 一 毒蝶の事
 一 三島の旅籠屋(はたごや)和歌の事
 一 神隠しといふ類(たぐ)ひある事
 一 菊むしの事
 一 怪異之事
 一 板橋辺縁きり榎(えのき)の事
 一 櫃中(ひつちゅう)に得金(かねをうる)奇談の事
 一 於菊虫(おきくむし)再談の事
 一 奇薬ある事
 一 探幽画巧の事
 一 死に増(まさ)る恥可憐(あわれむべき)事
 一 ぜんそく灸にて愈(いえ)し事
 一 和歌によつて蹴鞠(けまり)の本意を得し事
 一 雷嫌ひを諫めて止めし事
 一 出家のかたり田舎人を欺きし事
 一 痔の薬伝法せしものゝ事
 一 疝気(せんき)胸を責(せむ)る薬の事
 一 英気万事に通じ面白き事
 一 腹病の薬の事
 一 頓智にて危急を救ひし事
 一 黒焼(くろやき)屋の事
 一 在方(ざいかた)の者心得違(こころえちがい)に人の害を引出さんとせし事
 一 ぜんそく奇薬の事
 一 女力量の事
 一 怪竃(かいそう)の事
 一 修験(しゅげん)忿意(ふんい)執着の事
 一 閻魔(えんま)頓死狂言の事
 一 不思議に人の情を得し事
 一 於多福(おたふく)さくらの歌の事
 一 日野資枝卿歌の事
 一 小がらす丸の事
 一 天野勘左衛門方古鏡の事
 一 伝へ誤りて其(その)人の瑾(きず)をも生ずる事
 一 幽霊奉公の事
 一 幽魂なきとも難申(もうしがたき)事
 一 怪尼奇談の事
 一 陰凝(こり)て衰へるといふ事
 一 鼠恩死の事 但(ただし)鼠毒(そどく)妙薬の事
 一 相学(そうがく)的中の事
 一 奸婦其(その)悪を不遂(とげざる)事
 一 戯歌にて狸妖を退けし由の事
 一 壮年の血気に可笑(おか)しき事もある事
 一 守護の歌の事
 一 太田持資童歌の事
 一 太田持資始て上京之時詠歌の事
 一 怪病の沙汰にて果福を得る事
 一 道三(どうさん)神脈の事
 一 奇物浪に寄る事
 一 芸州引馬(ひくま)山妖怪の事
 一 あすは川亀怪の事
 一 老病記念(かたみ)目出度(めでたく)帰(かえ)し候事
 一 永平寺道竜(どうりょう)権現の事
 一 梶金平辞世の事
 一 怪尼詠歌の事
 一 死相を見るは心法の事
 一 其(その)職に随ひ奇夢を見し事
 一 最勝寺門前馬の首といふ地名の事
 一 相人木面を得て幸ひ有りし事
 一 水神を夢(ゆめみ)て幸ひを得し事
 一 杉山撿校(けんぎょう)精心の事
 一 痳(りん)病妙薬の事
 一 古人英気一徹の事
 一 増上寺僧正和歌の事
 一 貴賤子(こ)を思ふ深情の事
 一 かたり事にも色々手段ある事
 一 関羽の像奇談の事
 一 疱瘡(ほうそう)神といふ偽談の事
 一 蜻蛉(とんぼ)を捕ゆるに不動呪(うごかざるまじない)の事
 一 蜂にさゝれざる呪(まじない)の事
 一 疱瘡病人まどのおりざる呪(まじない)の事
 一 同(おなじく)眼の閉付(とじつき)て明かざるを開く奇法の事
 一 疱瘡(ほうそう)呪水の事
 一 手段を以(もって)かたりを顕はせし事
 一 強気にておもはざる福(さいわ)ひを得し者の事
 一 火難を除けし奇物の事
 一 才能不埒(ふらち)を補ふ事
 一 春日(しゅんにち)市右衛門家筋の事
 一 芸は身の損をなす事
 一 狐福(きつねふく)を疑つて得ざる事
 一 堪忍其(その)徳ある事
 一 堪忍工夫の事
 一 意念残る説の事
 一 遊魂をまのあたり見し事
 一 狐婚媒を為す事
 一 狐茶椀の事
 一 狐の付(つき)し女一時の奇怪の事
 一 蘇生の人の事
 一 狐を助け鯉を得し事
 一 こもりくの翁の事
 一 歯牙の奇薬の事
 一 鼻血を留る妙薬の事

巻之六
 一 十千散起立(きりゅう)の事
 一 市中へ出し奇獣の事
 一 奇石鳴動の事
 一 意念奇談の事
 一 遁世の夫婦笑談の事
 一 孝行八百屋の事
 一 石山殿狂歌の事
 一 大日(だいにち)坂大日起立(きりゅう)の事
 一 山吹の茶関東にて賞翫又製する事
 一 心ざしある農家の事
 一 英雄の人神威ある事
 一 又
 一 御製発句(ほっく)の事
 一 釆女(うねめ)塚の事
 一 不仁の仁(じん)害あるの事
 一 麁末(そまつ)にして免禍(わざわいをまぬがれし)事
 一 老農達者の事
 一 至誠神の如しといへる事
 一 感夢(ゆめにかんずる)歌の事
 一 守財輪廻の事
 一 夜発(やはつ)狂名の事
 一 夢想にて石仏を得し事
 一 女妖の事
 一 窮児も福分ある事
 一 幼児実心(じっしん)人の情を得る事
 一 狐義死の事
 一 物の師其(その)心底格別の事
 一 妖は実に勝ざる事
 一 いぼを取(とり)候呪(まじない)の事
 一 又
 一 新釜・あら鍋の銕気(かなけ)を抜く事
 一 病犬(やまいぬ)に喰はれし時呪(まじない)の事
 一 びいどろ茶椀の割(われ)を継(つぐ)奇法の事
 一 長寿壮健奇談の事
 一 魚の目といへる腫物を取(とる)呪の事
 一 奇薬を伝授せし人の事
 一 梅田枇杷(びわ)麦といふ鄙言の事
 一 守財翁可嘆笑(たんしょうすべき)事
 一 火事用心の事
 一 野州糀崎鶉)の事
 一 肥後国蟒(うわばみ)の事
 一 長寿の人格言の事
 一 祝歌(いわいうた)興の過(すぎ)たる趣向の事
 一 桶屋の老商歌の事
 一 名句の事
 一 寄雷(かみなりによする)狂歌の事
 一 孝傑女の事
 一 其(その)才に誇るを誡(いましめ)の歌之事
 一 精心感通之事
 一 陰徳継嗣を設る事
 一 吝(りん)翁迷心の事
 一 又
 一 人魂(ひとだま)の事
 一 産後髪の抜(ぬけ)ざる呪(まじない)の事
 一 河骨(こうほね)・蕣(あさがお)生花の事
 一 酒量を鰹によりて増(ます)事
 一 商家豪智の事
 一 訳(わけ)あると言(いい)しも其(その)土俗の仕癖(しくせ)となる事
 一 幻僧(げんそう)奇薬ををしふる事
 一 武勇実談の事
 一 有馬家畜犬奇説之事
 一 疵(きず)を直(なお)す奇油の事
 一 犬の堂の事
 一 陰徳子孫に及びしやの事
 一 作仏祟(たたり)の事
 一 執心の説間違(まちがい)とおもふ事
 一 未熟の狸被切らるゝ事
 一 二尾撿校(ふたおけんぎょう)針術名誉の事
 一 古仏画の事
 一 尖抜(とげぬき)奇薬の事
 一 大虫も小虫に身を失ふ事
 一 鼬(いたち)も蛇を制する事
 一 領主と姓名をおなじくする者の事
 一 尾引(おびき)城の事
 一 在郷は古風を守るに可笑(おか)しき事有る事
 一 物を尋(たずぬ)るに心を尽すべき事
 一 しやくり奇薬の事
 一 吐薬(とやく)奇法の事
 一 鍛冶屋清八が事
 一 猫の怪異の事
 一 賤商其(その)器量ある事
 一 黒鯉の事
 一 丹後国成相山裂(なりあいやまさけ)之事
 一 賊術識貯金(ちょきんをしる)事
 一 豺狼(さいろう)又義気ある事
 一 長寿は食に不飽(あかざる)事
 一 好(このむ)所によつて其(その)芸も成就する事
 一 猥(みだり)に奇薬を用間敷(もちいまじき)事
 一 生れ得ずして唖(おし)となる事
 一 木(き)むらこう紋所(もんどころ)の事
 一 大(おお)す流しといふ紋所之事
 一 奸婦不顧恩愛(おんあいをかえりみざる)之事
 一 其(その)調子揃ふ時弱きは破るゝ事
 一 妖狐道理に服従の事
 一 鄙僧に道徳ある事
 一 蜘蛛(くも)怪の事
 一 得奇刃(きじんをえし)事
 一 鳥類助(たすけ)を求るの智恵之事
 一 陰徳危難を遁(のが)れし事

巻之七
 一 名人の芸其練気別段の事
 一 銕棒大学頭(かなぼうだいがくのかみ)の事
 一 伎芸も堪能(かんのう)不朽に伝ふ事
 一 市陰の外科の事
 一 夢に亡友の連歌を得し事
 一 戯場(しばい)役者も其(その)気性ある事
 一 唐人医大原五雲師が事
 一 漬ものに聊(いささか)手法ある事
 一 咳の薬の事
 一 又同法之事
 一 侠女之事
 一 疝(せん)痛を治する妙薬の事
 一 稲荷宮奇異之事
 一 疱瘡(ほうそう)の神なきとも難申(もうしがたき)事
 一 疱瘡(ほうそう)の重体を不思義に救ふ事
 一 婦人に執着して怪我をせし事
 一 植替(うえかえ)さし木に時日ある事
 一 鱣魚(うなぎ)は眼気の良薬たる事
 一 老僕奇談の事
 一 打身・くじきの妙薬の事
 一 病犬(やまいぬ)に喰はれし奇薬の事
 一 溺死の者を助る奇法之事
 一 狸僕を欺(あざむき)命を失ふ事
 一 放屁にて闘諍に及びし事
 一 鉄物(かなもの)の疵(きず)妙薬の事
 一 商家義気 并(ならびに)憤勤之事
 一 鄙婦貞烈の事
 一 蕎麦は冷物(ひえもの)といふ事
 一 鳥の餌に虫を作る事
 一 其素性(そのすじょう)自然に玉光ある事
 一 不思(おもわず)金子を得し事
 一 修験道奇怪の事
 一 嘉例ゐわれあるべき事
 一 真木野(まきの)久平町人え剣術師範之事
 一 又久平其(その)術に巧(たくみ)なる事
 一 〓(漢字: 疒+墨)(いぼ)を取(とる)奇法の事
 一 虫さし奇薬の事
 一 又
 一 〓(漢字: 疒+各)(かく)いつ妙薬の事
 一 幽霊恩を謝する事
 一 又
 一 婦人強勇(ごうゆう)之事
 一 久野家の妻死怪之事
 一 即興狂歌之事
 一 屋敷内奇崖(きがい)ある事
 一 強勇(ごうゆう)之者自然と其(その)徳ある事
 一 不義業報之事
 一 鳥類智義ある事
 一 国栖の甲(かぶと)の事
 一 蜂にさゝれたる呪(まじない)の事
 一 魚の尖(とげ)立(たた)ざる呪(まじない)の事
 一 諸物制薬ある事
 一 又
 一 又
 一 侠女凌男子(なんしをしのぐ)事
 一 地中奇物之事
 一 仮初(かりそめ)にも異風の形致間敷(いたすまじき)事
 一 清潔の婦人之事
 一 河怪之事
 一 古狸をしたがへし英勇の事
 一 幽霊を煮て喰ひし事
 一 備前家出入(でいり)挑灯(ちょうちん)屋之事
 一 先(せん)細川越中守慈仁思慮之事
 一 河童(かっぱ)の難を遁るゝ歌之事
 一 疝気(せんき)妙薬の事
 一 恩愛奇怪の事
 一 退気(たいき)之法尤(もっとも)之事
 一 長寿の人狂歌の事
 一 志賀随翁奇言の事
 一 養生戒歌之事
 一 中庸之歌の事
 一 郭公(ほととぎす)狂歌之事
 一 其角恵比寿(えびす)之事
 一 近藤石州英気之事
 一 旋風怪の事
 一 正路(しょうろ)の徳自然の事
 一 仁義獣を制する事
 一 名器智者によつて価をます事
 一 人の歯にて被喰(くわれ)し毒深き事
 一 黐(とりもち)を落す奇法之事
 一 古銭を愛する人の事
 一 老人頓智謀略の事
 一 歯の痛(いたみ)口中の崩れたる奇法
 一 加茂の長明頼朝の廟歌之事
 一 仁にして禍(わざわい)を遁れし事
 一 蚊遣香(かやりこう)奇法之事
 一 武者小路実蔭狂歌の事
 一 加川陸奥介娘を嫁(か)せし時の歌の事
 一 内山伝曹座頭に代り詠(よめ)る歌の事
 一 大盗に伴ひ歩行(あるき)し者の事
 一 変生男子(へんじょうなんし)亦女子(にょし)之事
 一 古猫奇ある事
 一 金銀を賤民へ為見間敷(みせまじき)事
 一 諸物伝術之事
 一 狐即座に仇を報ずる事
 一 夢中鼠を呑(のむ)事
 一 天理に其(その)罪不遁(のがれざる)事
 一 女の一心群を出し事
 一 彦坂家椽下(えんのした)怪物之事
 一 了簡をもつて悪名を除(のぞき)幸ひある事
 
































関連記事
スポンサーサイト
プロフィール

ひとでなしの猫

Author:ひとでなしの猫
ひ-2-改(ひとでなしの猫 2 改訂版)

◆「樽のなかのディオゲネス」から「ねこぢる」まで◆

難破した人々の為に。

分野: パタフィジック。

趣味: 図書館ごっこ。

好物: 鉱物。スカシカシパン。タコノマクラ。

将来の夢: 石ころ。

尊敬する人物: ジョゼフ・メリック、ジョゼフ・コーネル。

最近の記事
カテゴリー
ブログ内検索
リンク
フリーエリア
netakiri nekotaroの最近読んだ本