『アポロドーロス ギリシア神話』 高津春繁 訳 (岩波文庫)

『アポロドーロス 
ギリシア神話』 
高津春繁 訳
 
岩波文庫 赤/32-110-1

岩波書店
1953年4月25日 第1刷発行
1978年6月16日 第29刷改版発行
1978年9月30日 第30刷発行
229p 索引67p
文庫判 並装
定価300円(☆☆☆)



本書「まえがき」より:

「著者は神話の伝承に対して極めて僅かの例外を除けば、全然批判をせず、また異る伝承間の比較や研究も行なわない。彼は平然として相反し相矛盾する伝承を語るのであって、したがって同じ物語に関して異る場所において異る伝承がしばしば語られる。これはおそらく典拠となった参考書や悲劇が異る筋を持っていたためであって、その矛盾に対する無神経とも言うべき著者の態度は驚くべきものがある。しかしこれは一方において著者が忠実に原典の筋を伝えていることの間接証明となるのであった、我々は原典の失われている多くの悲劇の筋に関してアポロドーロスをほとんど無条件に信用してもよいということを示している。なおここに特記したいのは、アポロドーロスは常に書物にのみよっている、ことにそれも悲劇とか叙事詩とかそのほかの標準的な著書に拠っていて、民間の伝承を自ら採集したりする人ではないことである。
 次に彼の特徴の著しい点は、ローマの神話伝説を、故意にともいうべきほど完全に無視していることである。これはフレーザーも言うごとくに、著者がローマの最盛期の人と考えれば、確かに顕著な特質であると言わざるを得ない。」



Apollodoros: Bibliotheke


アポロドーロス ギリシア神話


帯文:

「欧米文化の様々な面に浸みわたっているギリシア神話。純粋に古いギリシアの著述を典拠に、本書はその系統的知識を我々に与える。」


目次:

まえがき

第一巻
   第一―六章 神々について
第一章
 一―三、天空(ウーラノス)と大地(ゲー)の子、百手巨人、キュクロープスたち、ティーターン族  四、ティーターン族の反逆、エリーニュスの誕生  五―七、クロノスとレアーの子、ゼウスの誕生(六―七)
第二章 
 一、オリュムポスの神々の支配権の成立  二―五、ティーターン族の後裔、オーケアノスの娘たちその他  六―七、海洋(ポントス)と大地(ゲー)の子孫、虹、ハルピュイア、ポルコスの娘たち、ゴルゴーン(六)、ネーレウスの娘たち(七)
第三章
 一、ゼウスの子孫  二、ムーサの子孫、リノス、オルペウス  三、ヒュアキントス、タミュリス  四、レーソス、コリュバースたち、セイレーン  五、ヘーパイストス  六、アテーナーの誕生
第四章
 一、アステリアー、レートー、アポローンとアルテミスの誕生、ピュートーン、ティテュオス  二、マルシュアース  三―五、オーリーオーン  六、ポセイドーンとアムピトリーテーの子
第五章
 プルートーン、ペルセポネー、デーメーテール、デーモポーン、トリプトレモス
第六章
 一―二、神々と巨人(ギガース)たちとの戦闘  三、テューポーン
   第七―九章 デウカリオーンの後裔
第七章 
 一、プロメーテウス  二、デウカリオーン、その子孫、ヘレーン  三、ヘレーンの子ドーロス、クスートス、アイオロスおよびその子孫(三―第八章六、アイオロスの娘たちとその後裔)  三、ペリメーデー、ペイシディケー  四、アルキュオネー、カナケー、アローアダイ  五、カリュケー  六、エンデュミオーン  七、アイトーロス、プレウローン、カリュドーン  八―九、マルペーッサ  一〇、オイネウス、セイレーン
第八章 
 一、オイネウスとその子供たち  二―三、メレアグロス、カリュドーンの猪狩り  四、オイネウス、ペリボイア  五―六、テューデウス  六、アグリオスの子供たち、オイネウスの死、ディオメーデース
第九章 
 一―一六、アイオロスの息子たちとその子孫
 一、アタマース、その子プリクソス、ヘレー、金毛の羊  二、アタマースとイーノーの死  三、シーシュポス  四、デーイオーン  五、ペリエーレース  六、マグネース  七、サルモーネウス  八―一〇、サルモーネウスの娘テューロー、その子ネーレウス、ペリアース  一一、クレーテウス、その子アイソーン、アミュターオーン、ペレース、アミュターオーンの子メラムプース、ビアース  一二、メラムプース、イーピクロス  一三、ビアースとメラムプースの子孫  一四―一五、ペレースの子アドメートスとその妻アルケースティス
 一六―二八、アルゴーの遠征
 一六、イアーソーン金毛の皮を持ち来ることを命ぜらる。アルゴー遠征の勇士の名  一七、レームノス寄港、ヒュプシピュレー  一八、ドリオニアー寄港、キュージコス  一九、ヒュラース誘拐とヘーラクレース  二〇、ポリュデウケース、アミュコスと相撲す  二一、ピーネウスとハルピュイア、ゼーテース、カライス 二二、シュムプレーガデス岩  二三、マリアンデューノイ人の国に寄港、イアーソーン、メーデイアの援助により金毛皮を得  二四、アルゴーの人々メーデイアとともに出帆す、メーデイアの弟アプシュルトスの死  二五―二六、セイレーン、カリュブディス、スキュラー、パイアーキアー、アナペー、クレータ(青銅巨人タロース)、アイギーナ、イオールコス  二七、アイソーンの死、メーデイアのペリアースに対する復讐  二八、メーデイアわが子を害してアテーナイに遁(のが)る。のちコルキスに帰る

第二巻 イーナコスの後裔
第一章
 一、イーナコスとその子供  二、アルゴスとその子供、普見者アルゴス  三、イーオー、普見者アルゴス、ヘルメースに殺さる。イーオーの漂泊  四、エパポスの孫アゲーノールとベーロス。ベーロスの子アイギュプトスとダナオス  五、アイギュプトスの五十人の息子とダナオスの五十人の娘の話、ヒュペルムネーストラとリュンケウス、アミューモーネーの子ナウプリオスとその子孫
第二章 
 一、リュンケウスの子アバース、その子アクリシオスとプロイトス  二、プロイトスの娘たちの狂気、メラムプースによって治療さる
第三章
 ベレロポンテース
第四章
 一、アクリシオスの娘ダナエーとその子ペルセウス  二、ペルセウス、ゴルゴーンの首を得  三、アンドロメダー。ペルセウス、セリーポス人を石と化す。アテーナーの楯上のメドゥーサの首の由来  四、アクリシオスの死  五、ペルセウスとアンドロメダーの子孫  六―八、エーレクトリュオーンとプテレラーオスの子供たちの争い、アムピトリュオーン、ヘーラクレースの誕生(九―第七章八、ヘーラクレース)  九、ヘーラクレースの教育  九―一〇、キタイローン山の獅子退治  一一、ミニュアース人を破り、メガラーと結婚す  一二、狂気となって子を殺害し、その贖(つぐな)いにエウリュステウスに仕う
第五章 
 ヘーラクレースの十二功業  一、ネメアーの獅子退治  二、レルネーの水蛇退治  三、ケリュネイアの鹿  四、エリュマントスの猪  五、アウゲイアースの牛小舎  六、ステュムパーロスの鳥  七、クレータの牡牛  八、ディオメーデースの牝馬  九、ヒッポリュテーの帯  一〇、ゲーリュオネースの牛  一一、ヘスペリスの林檎(りんご)  一二、ケルベロス
第六章
 一、イオレーに求婚して退けらる  二、イーピトスを狂気の裡(うち)に殺す。アポローンとデルポイにおいて争う  三、オムパレーに仕う。ケルコープス、シュレウス退治。イーカロスを葬る  四、トロイアー攻略
第七章
 一、コース攻略、巨人(ギガース)たちとの戦い  二、アウゲイアースとの戦い、エウリュトスとクテアトス、オリュムピア競技の始まり  三、ピュロス攻略、ヒッポコオーンとその子を殺す  四、アウゲーとその子テーレポス  五、デーイアネイラを妻とす。アマルテイアの角(つの)  六、テスプローティアーのエピュラー攻略。誤ってエウノモスを殺す。ケンタウロスのネッソスを殺す  七、ドリュオプス人を征服、ラーオゴラース、キュクノス、アミュントールを殺す。オイカリアーの攻略とイオレー。ヘーラクレースの死と神化  八、ヘーラクレースの子供たち
第八章
 一、ヘーラクレースの後裔  一、ヘーラクレースの後裔まずケーユクスの所へ、ついでアテーナイに遁る。エウリュステウスの死  二、第二代目の子孫の帰還と失敗  二―三、第三代目の子孫テーメノス、クレスポンテース、アリストデーモス、第一回目の帰還の企てに失敗す  三―四、十年後オクシュロスの指揮下に帰還して、ペロポネーソスを分割領有す。テーメノスとクレースポンテースの死

第三巻
   第一―七章 アゲーノールの後裔
第一章 
 一、アゲーノールとその子、エウローペー  二、その子ミーノース、サルペードーン、ラダマンテュス  三、ミーノース、ポセイドーンの牡牛  四、パーシパエーおよびその子ミーノータウロス
第二章
 一、カトレウスとその子アルタイメネースとアペーモシュネー  二、カトレウスの娘アーエロペーとクリュメネー、アルタイメネース誤ってカトレウスを殺す
第三章
 ミーノースの子供たち。グラウコスと予言者ポリュイドス
第四章
 カドモスとその子孫  一―二、カドモス竜を退治し、テーバイを創建す。スパルトイ。カドモス、ハルモニアーを妻とし、長衣と頸飾りを与う。両人の子孫  三、セメレーとディオニューソス。イーノーとメリケルテース  四、アクタイオーン
第五章
 一―三、ディオニューソスとその旅  一、リュクールゴス  二、ペンテウス、アガウエー  三、ディオニューソスと海賊  四、カドモスとハルモニアー、エンケレイス人の地に来(きた)り、後蛇と化す  五、ラブダコス、ラーイオス、アンティオペー。ゼートスとアムピーオーンの兄弟ディルケーを殺し、テーバイの城壁を築造す。ラーイオス、ペロプスのもとに遁れ、その子クリューシッポスを誘拐す  六、ニオベー  七、ラーイオスとイオカステーの子オイディプース、ペリボイアに育てらる。オイディプース知らずして父を殺す  八、オイディプース、スピンクスを退治し、テーバイ王となり、知らずして母と婚す。両人の子供たち  九、この事が明らかとなり、オイディプース、テーバイを退き、コローノスに死す
第六章
 一―七 一、テーバイにむかう七人
 一、エテオクレースとポリュネイケースの争い、ポリュネイケース、アドラストスのもとに遁る  二、アムピアラーオスと妻エリピューレー  三、七将の名  四、ヒュプシピュレーとオペルテース。ネメアー祭競技  五、テューデウスの功業  六、テーバイの七門  七、テイレシアース、メノイケウス、カパネウス  八、アルゴス軍敗走し、七将中アドラーストス以外殪(たお)る
第七章
 一、アンティゴネー、ポリュネイケースを葬る。アテーナイ人アルゴスの将を葬る  二―四、第二のテーバイにむかう七人(エピゴノイ)  五―七、アルクマイオーン
   第八―九章 ペラスゴスの後裔
第八章
 一―二、ペラスゴスの子リュカーオーンとその子供たち、ニュクティーモス以外ゼウスの雷霆(らいてい)にうたれて死す。カリストーとアルカス
第九章
 一、アルカスの子孫、アウゲーとその子テーレポス  二、アタランテー
   第一〇―一二章五 アトラースの後裔
第一〇章
 一、プレイアデス  二、マイアの子ヘルメース  三―四、ターユゲテーの子孫、ラケダイモーン、ヒュアキントス、リュンケウス、イーダース。アスクレーピオス  五、ヒッポコオーンの子供らテュンダレオースとイーカリオスを追う。レーダー  六、イーカリオスとテュンダレオースの子供たち  七、ゼウスとレーダーよりヘレネー生る  八―九、ヘレネーの求婚、オデュセウス、ペーネロペーを得
第一一章 
 一、メネラーオスの子供たち  二、カストールとポリュデウケース
第一二章
 一―六、トロイアー王家の系譜  一、ダルダノス  二、イーロス、ガニュメーデース、アンキーセース  三、イーロス、イーリオンの建設、パラディオンの由来  四、ティートーノスと曙  五、プリアモスの子供たち  六、アレクサンドロス(パリス)の妻オイノーネー
   第一二章六―一三章 アーソーポスの後裔
 六、アーソーポスの子供たち、アイアコスとその子ペーレウス、テラモーン、ポーコス  七、テラモーン、サラミースに移る
第一三章
 一―七、ペーレウス(五、テティス 六、アキレウス)  八、アキレウス、トロイアー遠征に従う。ポイニクスとパトロクロス
   第一四―一六章 アッティカの諸王
第一四章
 一、ケクロプス  二、その子供たち、「アレースの丘」の由来  三、ケパロス  四、アドーニス、スミュルナ  五、クラナオス  六、アムピクテュオーンとエリクトニオス  七、パンディーオーン  八、その娘、プロクネーとピロメーラーの話
第一五章
 一、プロクリスとケパロス  二、オーレイテュイアとボレアース  三、クレオパトラーとピーネウス  四―五、エウモルポス、エレクテウスの子ケクロプス、ケクロプスの子パンディーオーン、アイゲウス  六―七、アイゲウス王となり、アイトラーによってテーセウスを得  七―八、ミーノース王アテーナイを攻め、ミーノータウロスへの生贄(いけにえ)を求む。ダイダロス
第一六章
 一―二、テーセウスの成長と功業

摘要
第一章 テーセウス
 一―四 テーセウスの功業  五―六、メーデイアの彼に対する陰謀  七―一五、ダイダロスとイーカロスの話、ミーノースの死  一六―一九、ヒッポリュテー、ヒッポリュトス、パイドラーの話  二〇、イクシーオーン  二一、ペイリトゥースとともにケンタウロスと戦う  二二、カイネウス  二三―二四、テーセウス、ヘレネーを奪う。ペイリトゥースとともに冥府に赴く。テーセウスの死
第二章 ペロプスとその後裔
 一、タンタロス  二、プロテアース  三―七、ペロプス、オイノマオスの娘ヒッポダメイアを得  八―九、ペロプス、ミュルティロスを害す  一〇―一四、アトレウスとテュエステースの話  一五、アガメムノーンとメネラーオス
第三章 「イーリアス」以前のトロイアー物語
 一―五、ヘーラー、アテーナー、アプロディテーの美の争い、アレクサンドロス、ヘレネーを奪う  六―七、アガメムノーン、トロイアー遠征を企つ。オデュセウス狂気を装いて出征を避けんとし、パラメーデースに看破(かんぱ)さる  八、オデュセウス、パラメーデースを陥(おとしい)る  九、キニュラース  一〇、「葡萄酒つくり」  一一―一四、ギリシア軍勢の表  一五―一六、カルカースの予言  一七―二〇、テーレポス  二一―二二、イーピゲネイア  二三―二五、テネースと継母の話  二六、テネースの死  二七、ピロクテーテース  二八、オデュセウスとメネラーオス、ヘレネーの返還を求む  二九、トロイアー上陸  三〇、プローテシラーオスの死、ラーオダメイア  三一―三三、アキレウスの功業  三四―三五、トロイアー方(がた)援軍の表
第四章 「イーリアス」
 一、アキレウスの憤怒  二、ディオメーデースとアイアースの功業  三、アキレウスへの使者  四、レーソス  五、ギリシア軍の敗走  六―七、パトロクロスの死、アキレウス、ヘクトールを討つ
第五章 「イーリアス」以後のトロイアー物語
 一、ペンテシレイアの死  二、ヒッポリュテー  三―七、メムノーンの死、アキレウスの死、その武具争いとアイアースの死  八、ピロクテーテース、レームノスより来る。アレクサンドロスの死  九―一〇、ヘレノス  一一―一三、ネオプトレモス  一三、オデュセウス、パラディオンを盗む  一四―二二、木馬の計略(ラーオコーン)とトロイアーの攻略、カッサンドラー  二三、アステュアナクス、ポリュクセネー、カッサンドラー、ヘカベー、ラーオディケー
第六章 帰還(ノストイ)
 一、トロイアー出帆  二―四、カルカースの死  五―六、アイアースの死  七―一一、ナウプリオスの復讐、イードメネウス  一二―一四、ネオプトレモス  一五、ギリシア軍各地に漂着す  一六―一七、デーモポーンとピュリスの話  一八、ポダレイリオス  一九、アムピロコス  二〇―二二、ロクリス人、トロイアーのアテーナーに乙女の宮守を捧ぐこと  二三、アガメムノーンの死  二四―二八、オレステース  二九、メネラーオスとヘレネー
第七章 「オデュセイア」とその後日譚
 一、オデュセウスの放浪の場所  二、キコーン人  三、食蓮人  四―九、ポリュペーモス 一〇―一一、アイオロスの島  一二―一三、ライストリューゴーン人  一四―一七、キルケーの島、オデュセウス死者の霊を訪う  一八―二〇、セイレーン  二〇―二三、カリュプディス、スキュラ、トリーナキアー島  二四、カリュプソー  二五、パイアーキアー人に救わる  二六―三三、ペーネロペーの求婚者殺戮(さつりく)  三四―三五、テスプローティアーに至る  三六―三七、テーレゴノスの手にかかって死す  三八―四〇、その他の異説

訳註
固有名詞索引




◆本書より◆


「第一巻」より:

「アイオロスの息子たちのうち、アタマースはボイオーティアーに君臨して、ネペレーによって一子プリクソス、一女ヘレーを得た。彼は二度目にイーノーを娶り、彼女からレアルコスとメリケルテースとが生れた。イーノーはネペレーの子供たちに対して悪企みを計り、女たちに小麦を焙(い)るように説いた。小麦を手に入れ、女たちは男に隠してそうした。地は焙られた小麦をうけたので例年の作物を実らせなかった。そこでアタマースはデルポイに使者を送ってこの不作から遁れる方法を問うた。イーノーは使者に、もしもプリクソスをゼウスに犠牲に供すれば不作はやむであろうと神託があったと言うようにと説き伏せた。これを聞いてアタマースは土地の住民に強制されてプリクソスを祭壇に連れて行ったが、ネペレーは娘とともに彼を奪って、ヘルメースから授かった金毛の羊を彼らに与え、彼らは羊の背にのって空中を飛んで地を横ぎり海を渡った。シーゲイオンとケロネーソスとの間にある海の上に来た時に、ヘレーは深海に滑り落ちて、そこで溺れ死んだので、その海は彼女の名をとってヘレースポントス(=「ヘレーの海」)と呼ばれた。しかしプリクソスはコルキス人の地に来た。太陽神(ヘーリオス)とペルセーイスの子アイエーテースが彼らの王であった。彼はまたキルケーと、ミーノースが妻としたパーシパエーの兄弟である。彼はプリクソスを客とし、娘の中の一人カルキオペーを与えた。そしてプリクソスは金毛の羊を厄除(よ)けの神としてのゼウスに捧げ、その皮をアイエーテースに与えた。アイエーテースは皮をアレースの杜の中にある樫の木に打ちつけた。カルキオペーからプリクソスに息子アルゴス、メラース、プロンティス、キュティーソーロスが生れた。
 しかしアタマースは後になってヘーラーの怒りによってイーノーから生れた子供たちをも奪われた。というのは彼は気が狂って、レアルコスを射、イーノーはメリケルテースとともに海に身を投げたからである。アタマースはボイオーティアーから追放せられて、どこに身を置くべきかと神にたずねた。野獣によって饗応せられたその場所に住むべしとの神託を得て、長い道中の後、狼が羊の肉を啖っているのに出遇(あ)った。狼たちは彼を見てその獲物を棄てて逃げた。アタマースはその地に居を構えて、自分の名をとってアタマンティアーと呼び、ヒュプセウスの娘テミストーを娶り、レウコーン、エリュトリオス、スコイネウス、プトーオスを生んだ。」





ビブリオテーケー (ウィキペディア)







































































































関連記事
スポンサーサイト
プロフィール

ひとでなしの猫

Author:ひとでなしの猫
ひ-2-改(ひとでなしの猫 2 改訂版)

◆「樽のなかのディオゲネス」から「ねこぢる」まで◆

難破した人々の為に。

分野: パタフィジック。

趣味: 図書館ごっこ。

好物: 鉱物。スカシカシパン。タコノマクラ。

将来の夢: 石ころ。

尊敬する人物: ジョゼフ・メリック、ジョゼフ・コーネル。

ハンス・アスペルガー・メモリアル・バーベキュー。

最近の記事
カテゴリー
ブログ内検索
リンク
フリーエリア
netakiri nekotaroの最近読んだ本