荒俣宏 編著  『Fantastic Dozen  第1巻  水中の驚異』

荒俣宏 編著 
『Fantastic Dozen 
第1巻 
水中の驚異』

WONDERS OF THE UNDERWATER

リブロポート
1990年10月12日
157p 口絵1葉
B5判 角背紙装上製本 カバー
定価2,060円(本体2,000円)
装丁: 鈴木成一



本書「水中の生活が描かれるまで」より:

「本書はグラフィック・アート史に残る創造的図像の名作を網羅し、それを騙絵(だましえ)のようにして読み解く楽しみを提供しようとする叢書の第一巻である。」
「さて、そこで、西洋のグラフィック・アートの遺産を発掘するシリーズ『ファンタスティック12(ダズン)』発刊の冒頭に、どの分野の図像を紹介すべきであろうか。」
「西洋文化の生みだした図像群にあって、いかにも観念的なおもしろさを最後まで保持した水中生物の姿が、われわれには最も興味ぶかい。それも、魚類や貝類といった、産業上馴染みぶかい生物ではなく、クラゲやイソギンチャクやヒトデなどをはじめとするきわめて異質な生きものたちが、いたく想像力を刺激する。」
「最初に描かれた図像がどのようなものであり、またそれに誰がどういう工夫を加えたか、これら水中生物の図ではその歴史が、まちがいなく辿れる。そして、ひとつのオブジェにおける〈図像創生(イコノゲネシス)〉が、比較的容易にドキュメント化され得るのである。
 つまり、クラゲがクラゲらしく描けるようになったのはいつか、とか、イソギンチャクを最も巧みに描いた人物は誰か、といった疑問に回答できる。そして、かれらクラゲ画あるいはイソギンチャク画の開祖たちが残した作品と文献とにあたることで、イメージとしてのクラゲ、イコンとしてのイソギンチャクの起源が明らかにされるのである。そして、これこそがグラフィック・アートの古典を辿る上での最大の意味にほかならない。わたしたちはイメージ誕生の源を知りたい。そして、そのイメージがどのような観念や観察に結びついていたかを明らかにし、人と事物とのイメージ・コミュニケーションの本質に迫ろうとするのである。」



図版(カラー/モノクロ)多数。


荒俣宏 水中の驚異 01


帯文:

「動・植・鉱三界の特質をひとつの個体に封じこめた存在ともいえる、
水中の無脊椎動物の摩訶不思議な形態。
そして、それを取りまく「水」の表現法には、いかなる工夫がなされてきたのか。」



目次:

水中の生活が描かれるまで

世界初、海中の眺め――ゴッス『アクアリウム』1854
海底山脈に咲く海のアネモネ――ゴッス『イギリスのイソギンチャクとサンゴ』1860
暗黒に漂う浮遊体――ブリンクマン『ナポリ湾海洋研究所紀要』〈腔腸動物篇〉1970
漆黒に映える極彩色の精密機械――ブリンクマン『ナポリ湾海洋研究所紀要』〈軟体動物篇〉
幻想の腔腸動物と青い水圧――アンドレス『ナポリ湾海洋研究所紀要』〈イソギンチャク類篇〉1884
室内装飾になぞらえた水中生物――ペロン&フレシネ『オーストラリア博物航海図録』1800―1824
踊りまわる透明レースの美――フレシネ『ユラニー号・フィジシェンヌ号世界周航図録』1824
透明浮遊感覚の固定――デュプレ『コキーユ号航海記録』1826―30
南太平洋の水中宝石箱――デュモン・デュルヴィル『アストロラブ号世界周航記』1830―35
究極のリアリズムと水の標本――キュヴィエ『動物界』1836―49
想像力の逸脱と自然の逆襲――ヘッケル『自然の造形』1899―1904
クラゲたちのフラダンス――ヘッケル『クラゲ類の体系』1879
運ばれてきた水中生物のささやき――ドノヴァン『博物宝典』1834
水中に秘められた〈小さな動物〉――レーゼル・フォン・ローゼンホフ『昆虫のもてなし』1746―61
顕微鏡下の小宇宙――エーレンベルク『滴虫類』1838
学術世界にあそぶ――『ロンドン動物学協会紀要』1861―90
ゴッスを追って、19世紀イギリスの海中へ――キングズリ&サワビー『グラウコス』1859
固体としての水を描く――『マイヤース百科事典』1902
科学精神の収穫――ヘッケル『チャレンジャー号航海記録』〈深海性クラゲ篇〉1882
妖しい銅版画的淡彩――レニエ『アドリア海の無脊椎動物』1793
ゆらめくケヤリムシ――ベルトゥーフ『少年絵本』1798―1830
華麗な海中花――サワビー『イギリス動物学雑録』1804―06
黒い海を白い線で切りとった木版画――ダナ『サンゴとサンゴ礁』1871

出典解説




◆本書より◆


荒俣宏 水中の驚異 02


荒俣宏 水中の驚異 03


ゴッス『イギリスのイソギンチャクとサンゴ』より。


荒俣宏 水中の驚異 04


荒俣宏 水中の驚異 05


アンドレス『ナポリ湾海洋研究所紀要』〈イソギンチャク類篇〉より。


荒俣宏 水中の驚異 06


デュプレ『コキーユ号航海記録』より。


荒俣宏 水中の驚異 07


キュヴィエ『動物界』より。


荒俣宏 水中の驚異 08


キングズリ&サワビー『グラウコス』より。


























































































関連記事
スポンサーサイト
プロフィール

ひとでなしの猫

Author:ひとでなしの猫
ひ-2-改(ひとでなしの猫 2 改訂版)

◆「樽のなかのディオゲネス」から「ねこぢる」まで◆

難破した人々の為に。

分野: パタフィジック

趣味: 図書館ごっこ。

好物: 鉱物。スカシカシパン。タコノマクラ。

将来の夢: 石ころ。

ハンス・アスペルガー・メモリアル・バーベキュー

最近の記事
カテゴリー
ブログ内検索
リンク
フリーエリア
netakiri nekotaroの最近読んだ本