『ジョン・マーティン画集』  (ピナコテーカ・トレヴィル・シリーズ 2)

「マーティンの画業を総覧すれば、破壊、終末、天変地異、暗黒世界の情景をあらわした作品が大半を占め、崇高美の追求が倦まずたゆまず持続されたことが判然とする。これらの多くは直接あるいは間接に聖書に材をとっており、当時は聖書が史実を書きとどめたものだと受けとめられていたので、その意味においては純然たる歴史画であった。とはいえ、マーティンの描きあげた崇高美は遠近法の力学によって際立ち、遼遠たる距離が現出せしめられていることで、その歴史画はおのずから眩暈を招く幻想風景画にならざるをえない。」
(大瀧啓裕 「逆説の美学」 より)


『ジョン・マーティン画集』 
ピナコテーカ・トレヴィル・シリーズ 2
解説・監修: 大瀧啓裕

発行: トレヴィル
発売: リブロポート
1995年9月25日 初版発行
105p(うちカラー図版72p)
B5判 角背紙装上製本 
ビニールカバー
定価3,708円(本体3,600円)
ブック・デザイン: 竹智淳



「崇高美」の画家ジョン・マーティン。
兄ウィリアムは永久機関の発明に没頭、もう一人の兄ジョナサンは大聖堂に放火してベツレヘム精神病院に収容されたそうであります。ほかにふつうの社会人になった兄もいたようです。
ウィリアムについては荒俣宏『パラノイア創造史』で取り上げられています。


ジョンマーティン画集 01


帯文:

「日本人の知らない衝撃の画家、ついにベールを脱ぐ! ピナコテーカ・トレヴィル・シリーズ第二弾!
ジョン・マーティン画集
バビロンや古代エジプト等かつて栄華をきわめた都市の威容、人間の傲慢を呑み尽くす神の怒りの洪水、解かれた封印とともに崩れ去る文明……。崇高なる終末を幻視しながら、「狂えるマーティン」の異名をとりモダニズムの中に忘れられた画家がこの世紀末に復活する!」



内容:

カラー図版
1. 忘却の水を探し求めるサダク 1812年
2. カドモスと龍 1813年
3. クリュティエ 1814年
4. ギベオンの上に止まれと太陽に命ずるヨシュア 1840年頃
5. ギベオンの上に止まれと太陽に命ずるヨシュア 1816年頃
6. 吟唱詩人 1817年
7. ベルシャザルの饗宴 1821年頃
8. ベルシャザルの饗宴 1820年
9. マクベス 1820年頃
10. 天使ラファエルをもてなすアダムとエヴァ 1823年
11. エジプト第七の災禍 1824年(?)
12. 楽園追放 1824~27年
13. マルクス・クルティウス 1827年
14. ニネヴェの陥落 1829年
15. 大洪水 1834年
16. テュロスの壊滅 1840年
17. 満潮 1840年
18. 大洪水の前夜 1840年
19. 孤独 1843年
20. 万魔殿に入る堕天使たち 
21. 幸福の谷のアーサー王とエグレ 1849年
22. ソドムとゴモラの滅亡 1852年
23. 神の大いなる怒りの日 1852年
24. 最後の審判 1852年
25. 天国の平原 1852年

モノクロ図版
26. ポートランド・プレイスの北に想定されたワーテルロー戦勝記念碑のためのデザイン画 1820年
27. パポスの木陰 1826年
28. ギベオンの上に止まれと太陽に命ずるヨシュア 1827年
29. 大洪水 1828年
30. ベルシャザルの饗宴 1826年
31―40. ミルトン『失楽園』挿画
 反逆天使たちの堕天 1824/1825年
 万魔殿 1824年
 地獄の会議を司るサタン(玉座につくサタン) 1824年
 天上への昇り口を眺めるサタン 1824/1825年
 楽園を夜に守る天使 1824/1826年
 光の創造 1824年
 アダムに禁断の果実を勧めるエヴァ 1824年
 混沌にかかる岩橋 1824/1826年
 天国――祝福の河 1824/1825年
 アダムとエヴァの楽園追放 1824/1827年
41―50. 旧約聖書
 アベルの死 1831年
 大洪水 1832年
 契約 1832年
 ソドムとゴモラの滅亡 1832年
 第七の災禍 1833年
 紅海に呑みこまれるファラオの軍勢 1833年またはそれ以前
 証の石板を砕くモーセ 1833/1834年
 バビロンの陥落 1835年
 破壊の天使 1836年
 第七の封印を解く 1836年
51. ジョン・マーティンの肖像(チャールズ・マーティン画) 1854年

逆説の美学 (大瀧啓裕)
図版目録




◆本書より◆


ジョンマーティン画集 02


「満潮」より。


ジョンマーティン画集 03


「大洪水の前夜」より。
「空には太陽と月と、差し迫った審判の前兆である彗星が描かれる。」


ジョンマーティン画集 04


「ソドムとゴモラの滅亡」より。
「神はソドムとゴモラに硫黄の火を降らせて滅ぼした。」


























































































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ひ-2-改(ひとでなしの猫 2 改訂版)

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尊敬する人物: ジョゼフ・メリック、ジョゼフ・コーネル。

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