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たむらしげる 『フープ博士の月への旅』

「月人達はいったい何処から来たのか? 私は思う。恐らく彼等の祖先は、地上から誤って、あるいは自ら進んで落下して異境の地に移住んだ船乗りなのだ。」
(たむらしげる 「月からの手紙」 より)


たむらしげる 
『空想科学漫画 
フープ博士の月への旅』
The Adventures Of Dr. HOOP
THE MOON TRAVEL

青林堂
1980年11月25日 初版発行
1991年3月15日 第4版発行
117p 初出一覧1p
A5判 角背紙装上製本 カバー
定価1,030円(本体1,000円)



たむらしげる第一作品集。巻頭2色刷16p。
自分がもっているのは赤カバーです。ほんとは青カバーのがほしかったのですが黄色カバーになってしまったので様子をみていたら赤カバーになりました。


たむらしげる フープ博士の月への旅 01


目次 (初出):

月からの手紙 (未発表 1980年9月)
フープ博士の月への旅(Ⅰ) (「ガロ」 1978年5月号)
フープ博士の月への旅(Ⅱ) (「ガロ」 1978年7月号)
フープ博士の月への旅(Ⅲ) (「ガロ」 1978年9月号)



たむらしげる フープ博士の月への旅 02



◆感想◆


フープ博士の探険隊一行が筏に乗って月世界を目指します。
本書の主要登場人物は、

「A 「フープ博士」月旅行を企てる天才科学者。探険隊リーダー。
B モヒカン族の戦士「トント」見張り番。時々、のろしを上げる。
C 珍犬「トッキー」雑用係。
D 自称、世界一の手品師「タウンゼント」得意の手品は切紙細工、探検隊コック長。
E 「カトウ船長」昔、多摩川で渡し船を漕いでいたというキャリアの持主。ラム酒が大好物。」


の四名です。
ほかに探険隊一行を飲み込んで内側からマシーン化されてしまう「くじら」、機械くじらをつかまえようとして燻製にされてしまう「大イカ」、世界でただ一匹オックスフォードを卒業したしろくま「フランツ・ヨゼフ」、冬に戦いを挑む「ゆきのひと」なども登場します。

なぜ月に行くのに海路なのかというと、世界はみなさんもご承知のように巨大な円盤でありまして、その周囲を太陽・月・星たちが巡っているので、月が昇る直前、地球のへりの真下に来たちょうどその時に世界の果てから筏ごと月の上に落っこちればよいのです。

本書にはのちの作品にみられるような無時間的な孤独感、異空間的メタモルフォーゼ感は稀薄です。その代り無邪気なブラックユーモアが特徴的です。たむらさんの作品の二大影響源はイナガキタルホと宮沢賢治ですが(しかし世界観的には吉田一穂に近いです)、絵本作家の長新太の影響もうかがえるのではないでしょうか。


たむらしげる フープ博士の月への旅 03


たむらしげる フープ博士の月への旅 04







































































































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うまれたときからひとでなし
なぜならわたしはねこだから
 
◆「樽のなかのディオゲネス」から「ねこぢる」まで◆

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Away with the Fairies

難破した人々の為に。

分野: パタフィジック。

趣味: 図書館ごっこ。

好物: 鉱物。スカシカシパン。タコノマクラ。

将来の夢: 石ころ。

尊敬する人物: ジョゼフ・メリック、ジョゼフ・コーネル、尾形亀之助、森田童子。

ハンス・アスペルガー・メモリアル・バーベキュー。

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