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『コレクション 瀧口修造 13 戦前・戦中篇Ⅲ 1939―1944』

「ダレモ スンデヰナイ
シヅカナ カヒガラノ オウチ
ニジイロノ カガミダケガ ヒカツテヰル」
(瀧口修造 「カヒガラ」 より)


『コレクション 
瀧口修造 13 
戦前・戦中篇Ⅲ 
1939―1944』

監修: 大岡信・武満徹・東野芳明・鶴岡善久・巌谷國士

みすず書房 
1995年6月10日 印刷
1995年6月20日 発行
x 786p 
20.5×15.5cm 
丸背バクラム装上製本 貼函 
定価13,390円(本体13,000円) 

月報 (8p): 
瀧口修造と「ふるさと」(小沢節子)/「写真」への発言のはじまり(金子隆一)/妖星を宿した指(馬場駿吉)



第12回配本。本文中図版(モノクロ)多数。「解題」及び本文の一部(翻訳、座談会、等)は二段組です。


瀧口修造 コレクション 戦前戦中篇


帯文:

「閉まつてゐる窓があつたら、ひらいて空気を入れやうではないか! 戦中の現実と芸術。」


目次:

一九三九(昭和十四年)
 謎の創造者 サルバドール・ダリ
 植物の記録
 写真と美術雑誌
 色彩と生活
 回答
 記録写真とアメリカFSAの写真
 飾窓のある展覧会
 女艸会と女性作家
 福沢一郎近作個展
 「絵画」第一回展
 イタリアの美術家組合
 新しい時代について
 バアバラ・モオガン 画家から写真家への通路
 写真の眼で見た映画批評
 夢についてのノート
 詩と機能について
 ジェロオム・ボオッシュ小論
 機能の限界に立つて
 映画の顔
 独立展評
 独立展印象
 [美術]
 写真の造型的要素に就て 造型写真講演会の記録より
 文化映画に対する要望
 移転通知
 内部の額椽 ルネ・マグリット
 ダリの近況
 アメリカに渡つたダリ
 二つのポートレート
 Gyorgy Kepes の作品
 洋画壇の現実
 浅原清隆
 前衛美術と文化的課題
   *
 安全週間
  化学的な「土」
  家
  無題
  近代影像
   *
 造型訓練と写真
 二科の問題
 カヒガラ
 ある時代
 絵画論理
 ミロ偶感
 二科展評
 美術
 影響について
 フロイト主義と現代芸術
 日本画と「新しさ」について
 美術に於ける時間と永遠
 忠霊塔の問題
 小松義雄抽象絵画展
 写真造型研究会一般応募作品について
 日本原始土偶に寄す
 肖像のないレオナルド
 或る年表への註釈
 [作品解説] (「フォトタイムス」誌)
 現実の彼方に (ジヤン・セルツ) (翻訳)
 フオト・モンタアジユ (バアバラ・モオガン) (翻訳)
 言葉と影像 (ルネ・マグリット) (翻訳)

一九四〇(昭和十五年)
 シュルレアリスム十年の記
 モホリ・ナギイからの手紙その他
 皇紀二六〇〇年の写真界を目指して
 肖像について
 芸術と「異常性」
 詩人について
 苦行と童心 ホアン・ミロ
 夢の博物館 パウル・クレー
 GYORGY KEPES 最近の労作
 東洋と西洋
 夜のあかり
 前衛美術と今日の位置
 美術文化協会第一回展
 ドオラ・マアル
 女流作家に提言する
 北川冬彦「散文映画論」感想
 文化映画と詩
 絵画の季節
 春の前衛美術
 超現実主義美術と現実的意義
 絵画の地平線 美術文化協会第一回展
 物体の自発性 美術文化協会第一回展評
 ハーバート・リスト作「魚」に寄せて
 ハーバート・リスト
 下郷羊雄編著「メセム属」に就て
 写真壁画の将来はこうあつて欲しい
 卵ある記
 映画と夏 夏の映画の娯しみ――夜店の植木鉢+氷水+etc.
 美術作品を対象とする写真
 詩とペン
 夏の日
 美の新しい方向
 写真と造形性の再検討
 [『写真百年史』『ドガに就て』]
 ルネッサンス芸術の心理 (アンドレ・マルロオ) (翻訳)
 西洋と極東に於ける再現について (アンドレ・マルロオ) (翻訳)
 真珠論 (サルバドール・ダリ) (翻訳)
 果実達の大騒ぎ (ハンス・アルプ) (翻訳)
 耐久の詩十一篇 (ポール・エリユアル) (翻訳)
 美術に奉仕する写真 (アンドレ・ルジヤール) (翻訳)
 視覚的広告の仕事 (ジヨージ・キイプス) (翻訳)
 ジヨージ・キイプス (モホリ・ナギー) (翻訳)
 大陸現地報告座談会 (座談会)
 浪華展をめぐりて 関東関西座談会 (座談会)

一九五一(昭和十六年)
 造型芸術機能説
 美術文化協会展に就て
 顔・民族の顔
 科学と詩
 レオナルド展と『写真建築』
 近代美術の場合
 主題と画因
 詩と批評
 生活の芸術と生活の技術
 額椽について
 詩人の名によりて
 人間的な技術としての詩
 アメリカ現代美術の遠望
 課題の意味
 画壇に胚胎するもの
 技術の保存に対する考察
 詩と文学
 アメリカ美術めりいごうらうんど
 懐中詩集

一九四二(昭和十七年)
 大東亜戦争と美術
 契丹の壺
 顔
 ドーミエ論 (ジヤツク・ラツセーニユ) (翻訳)
 アジア芸術におけるイランの重要性 (アーサア・アツパム・ポープ) (翻訳)

一九四三(昭和十八年)
 郷土詩について
 声と言葉
 春とともに
 リルケの墓をたづねて (ジェラール・バウェル) (翻訳)

一九四四(昭和十九年)
 手
 除夜に
 宮本三郎「本間・ウエインライト両指令官会見図」
 東京の一角
 序[東郷克郎詩集『緑の歌』]
 一夜

解題 (鶴岡善久)
初出一覧



瀧口修造 コレクション 13



◆本書より◆


「カヒガラ」:

「カヒガラハ
アオイ ウミノナカノ オウチ
キラキラ
ニジイロノ カガミガ ヒカツテヰル
ドンナ ウツクシイヒトガ スムノカ

カヒガラハ
シロイ スナノウヘノ オウチ
グルグル
カイダンヲ ノボツテ ドコヘ ユクノカ
ウミヨリモ トホイ アオゾラヘ ユクノカ

ダレモ スンデヰナイ
シヅカナ カヒガラノ オウチ
ニジイロノ カガミダケガ ヒカツテヰル

ナツノウミノ オモヒデ
ヒロツテキタ カヒガラハ
カラコロ
カラコロト ナルヨ」



「卵ある記」より:

「鳥の卵はなぜ卵型をしてゐるのか。その理由は可笑しいほど単純な機能であつたとしても、やはりあの形の存在には不思議なものが残るだらう。」
「フインランドの伝説に卵の黄味から太陽が生まれ、白味から月が生まれたといふ宇宙創造説がある。印度のウエーダにも、創造王ブラーマがまづ卵を作り、その中から天地が生まれたといふことがある。たゞこの卵は黄金色に輝いてゐたのである。
 石灰質の、純白な(中略)、幾何学的な卵の形は、(中略)まるで形而上的で、プラトニツクな匂ひさへする。みどり深い、しんとした山中で、ふと白い卵のある巣を見つけた時ほど心のときめくものはない。」
「古い神話で美神の家になつた貝殻が、現代の詩人の玩具になつたり、受話器になつたりしたやうに、その古代的な卵は明快な近代的な数学を象徴してゐる。」
「ブランキユージといふ彫刻家は、大理石で卵そつくりの彫刻を作り、「世界の始め」といふ題をつけた。卵の美学が、単純明快を讃へる現代彫刻のモデルになつたのは自然である。
 しかしこゝに一人の反逆児が出て来て、このプラトン的な、彫塑的な卵を、まるで料理でもするやうに無造作に割つてみたのである。ヌルツとした澄明な白味の中に浮んだ黄味は、私達をどきつとさせる。画家ダリは、いはゆる落し卵(引用者注: 「落し卵」に傍点)を好んで描く。これは卵の外側のしんとした古典的な彫塑性の中で忘れられてゐた現代性の不安そのものだと言へよう。」





戦時中の瀧口修造に関してはこちらもご参照ください:

『続 幻影の人 西脇順三郎を語る』




















































































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うまれたときからひとでなし
なぜならわたしはねこだから
 
◆「樽のなかのディオゲネス」から「ねこぢる」まで◆

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難破した人々の為に。

分野: パタフィジック。

趣味: 図書館ごっこ。

好物: 鉱物。スカシカシパン。タコノマクラ。

将来の夢: 石ころ。

尊敬する人物: ジョゼフ・メリック、ジョゼフ・コーネル、尾形亀之助、森田童子。

ハンス・アスペルガー・メモリアル・バーベキュー。

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