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『校註 閑吟集 附 狂言小歌集 室町小歌拾遺集』 藤田徳太郎 校註 (岩波文庫)

「花籠に月を入れて、漏らさじこれを、曇(くも)らさじと持つが大事な。」
(『校註 閑吟集』 より)


『校註 閑吟集 
附 狂言小歌集 
室町小歌拾遺集』 
藤田徳太郎 校註
 
岩波文庫 黄/30-128-1 

岩波書店
1932年3月1日 第1刷発行
1984年4月5日 第6刷発行
117p
文庫判 並装
定価200円



本書「解題」より:

「岩波文庫本は宮内省圖書寮本を底本として、これに讀み易きやう漢字を宛て、且つ、原本の讀み方に相違を來たさぬ箇所は歴史假名遣に改めた。」
「狂言小歌集は今新に編する所である。」
「室町小歌拾遺集(中略)には、室町時代の小歌で、右の二大集(引用者注: 「閑吟集」「狂言小歌集」)に漏れたもの若干を集めた。」
「室町小歌の研究には隆達小歌をも除外する事が出來ない。(中略)此の岩波文庫本の讀者は、(中略)隆達節小歌集をも併せ見られたい。」



旧字・旧かな。


閑吟集 01


帯文:

「室町中期の小歌・田楽等を集大成した歌謡集。近世歌謡の源流となったもので、庶民の生活や恋愛感情等が自由奔放な表現で謳歌される。」


目次:

閑吟集
 眞名序
 假名序
 本文
狂言小歌集
室町小歌拾遺集

初句索引
解説



閑吟集 02



◆本書より◆


「閑吟集」より:

「四九 世間(せけん)はちろりに過る、ちろりちろり。」

「五三 夢幻や南無三寶。」

「五五 何(なに)せうぞくすんで、一期は夢よ、たゞ狂へ。」

「八五 思ひ出すとは忘るるか、思(おも)ひ出さずや忘れねば。」

「九五 夢(ゆめ)の戲(たはぶ)れ徒(いたづ)らに、松風に知らせじ、槿は日に萎(しを)れ、野草(のぐさ)の露は風に消え、かかるはかなき夢の世(よ)を、現(うつゝ)と住むぞ迷ひなる。」

「九六 たゞ人は情あれ、槿の花の上なる露の世に。」

「一〇八 薰(た)き物の木枯(こがらし)の、洩り出づる小簾(こす)の扉(とぼそ)は、月さへ匂ふ夕暮(ゆふぐれ)。」

「一一〇 夢路より幻(まぼろし)に出る假枕(かりまくら)、夢路より幻に出る假枕、夜の關戸の明暮に、都の空の月影(かげ)を、さこそと思ひ遣(や)る方(かた)の、雲井は跡に隔たり、暮(く)れわたる空に聞ゆるは、里近げなる鐘の聲々。」

「一三一 人買舟は沖を漕ぐ、とても賣(う)らるる身を、ただ靜(しづか)に漕げよ船頭殿(せんどうどの)。」

「一三七 又湊(みなと)へ舟が入るやらう、唐艪(からろ)の音がころりからりと。」

「一四四 四の鼓は世の中に、四の鼓は世の中に、戀と云ふ事も、恨と云ふ事もなき習(なら)ひならば、獨り物は思はじ、九の九の夜半にもなりたりや、あら戀し、我(わ)が夫(つま)の面影立(た)ちたり、嬉しや、せめてげに身代りに立ちてこそは、二世(せ)のかひもあるべけれ、此の牢(ろう)出る事あらじ、懐かしの此の牢や、あら懐かしの此の牢や。」

「一五四 思へば露の身よ、いつまでの夕なるらむ。」

「一九三 憂きも一時、嬉しきも思ひ覺(さ)ませば夢候よ。」

「一九六 せめて時雨よかし、獨り板屋の淋(さび)しきに。」

「二二五 烏だに憂き世厭(いと)ひて、墨染(すみぞめ)に染めたるや、身を墨染に染めたり。」

「二三二 凡そ人界の有樣を暫(しばら)く思惟して見れば、傀儡(くわいらい)棚道(ほうだう)にひがを爭ひ、待てば何(いづ)れの所ぞや、妄想顚倒夢幻(まぼろし)の世の中に、あるをあるとや思ふらん。」

「三一〇 花籠に月を入れて、漏らさじこれを、曇(くも)らさじと持つが大事な。」





こちらもご参照ください:

『新訂 閑吟集』 浅野建二 校注 (岩波文庫)
ウォールター・ペイター 『享楽主義者マリウス』 工藤好美 訳




























































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