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Mary Clare McKinley 『Birds of a Feather: Joseph Cornell's Homage to Juan Gris』

「Based on aesthetics and certain commonalities in their life stories, personalities, and infatuation with France, Cornell considered him a "warm fraternal spirit."」
(Mary Clare McKinley 「Cornell and Gris: Birds of a Feather」 より)


Mary Clare McKinley 
『Birds of a Feather:
Joseph Cornell's Homage
to Juan Gris』

Leonard A. Lauder Research Center for Modern Art

Published by The Metropolitan Museum of Art, New York / Distributed by Yale University Press, New Haven and London, 2018
96pp, 23.5x18.5cm, hardcover
Edited by Livia Tenzer
Designed by Roy Brooks
Production by Lauren Knighton
Bibliography edited by Amelia Kutschbach


「The catalogue is published in conjunction with "Birds of a Feather: Joseph Cornell's Homage to Juan Gris," on view at The Metropolitan Museum of Art, New York, from January 23 through April 15, 2018.」



本書はメトロポリタン美術館で開催されたジョゼフ・コーネルによる「グリス」シリーズの展覧会図録です。アマゾンで注文しておいたのが届いたのでよんでみました。2,008円でした。
展示作品図版(カラー)13点。参考図版34点(所在不明の「グリス」シリーズ作品6点はモノクロ図版で再録)、部分拡大図(カラー)6点。
布背継表紙のハードカバー(ダストジャケットは元から無いタイプ)で本文用紙もやや厚めなしっかりした造本です。


joseph cornell - birds of a feather 01


Contents:

Foreword (Daniel H. Weiss)
Acknowledgments

Cornell and Gris: Birds of a Feather

Plates
1. A Parrot for Juan Gris, 1953-54/57
2. Homage to Juan Gris, 1953-54
3. Juan Gris Cockatoo No. 4 (ca. 1953-54/1956)
4. Untitled (Juan Gris), ca. 1953-54
5. Untitled (Juan Gris Series), ca. 1953-54
6. Serenade for Juan Gris, Romantic Hotel, ca. 1953-60
7. Josette; Juan Gris #5, ca. 1959-60
8. Le Déjeuner de Kakatoes pour Juan Gris (Juan Gris Cockatoo Series), ca. 1959-60/1966
9. For Juan Gris #7, ca. 1954-60
10. Untitled (Juan Gris Series, Black Cockatoo Silhouette), ca. 1959-60
11. Grand Hôtel Bon Port, ca. 1959-60
12. Untitled (Parrot Collage; Grand Hôtel de la Pomme d'Or), ca. 1959-60
13. Untitled (L'Abeille), ca. 1959-60

Catalogue of the Juan Gris Series
Exhibition Checklist
Notes
Selected Bibliography
Photograph Credits



joseph cornell - birds of a feather 02



◆感想◆


1953年、マンハッタンの画廊でフアン・グリスの作品「カフェの男」(1914年)を見たジョゼフ・コーネルは強い興味を抱き、グリスについての資料を集め始めます(伝記や書簡集をよんだり、デュシャンからグリスの思い出を聞いたり)、その成果は1966年までに21点のグリスへのオマージュ作品(箱18点、コラージュ2点、砂トレイ1点)として残され、そのうちの13点が本書の図版セクションに掲載されています。これらのほとんどに登場する、このシリーズを象徴する存在といっていいのが、19世紀の博物画(のフォトコピー)から切り抜かれた白いオウム(Alexander Francis Lydon, Great White-Crested Cocatoo, from William Thomas Greene, Parrots in Captivity, vol. 1)であります。
「カフェの男」は、カフェの片隅で新聞(ル・マタン紙)に読み耽る帽子を被った男(背後の壁には男の影、テーブルにはビールジョッキ)が描かれたキュビズム絵画ですが、なぜコーネルはこの絵に惹かれたのか、そしてなぜグリスに共感を覚えたのか、グリスから与えられたインスピレーションはどのように箱作品に反映されているのか、変容するオウム(シルエットになったり、断片化されたり、輪郭だけ残して空白になったり、箱の裏側に貼られたり、いなくなったり)の意味は、等々を、コーネル自身の日記を参照しつつ、作品制作のプロセスを辿りながら検証していて(グリス Gris とバレエダンサーのカルロッタ・グリジ Grisi が観念連合される過程も興味深いです)、100ページに満たない本ではありますが、たいへん読み応えがありました。


joseph cornell - birds of a feather 03


フアン・グリス「カフェの男」。ビールの泡がオウムっぽいです。




THE MET
Birds of a Feather:
Joseph Cornell's Homage to Juan Gris







































































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ひとでなしの猫

Author:ひとでなしの猫
 
うまれたときからひとでなし
なぜならわたしはねこだから
 
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Koro-pok-Guru
Away with the Fairies

難破した人々の為に。

分野: パタフィジック。

趣味: 図書館ごっこ。

好物: 鉱物。スカシカシパン。タコノマクラ。

将来の夢: 石ころ。

尊敬する人物: ジョゼフ・メリック、ジョゼフ・コーネル、尾形亀之助、森田童子。

ハンス・アスペルガー・メモリアル・バーベキュー。

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