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Erin Monroe 『Gorey's Worlds』 

Erin Monroe 
『Gorey's Worlds』

with contributions by
Robert Greskovic,
Arnold Arluke,
and Kevin Shortsleeve

Wadsworth Atheneum Museum of Art, Hartford, Connecticut in association with Princeton University Press, Princeton and Oxford, 2018
x, 150pp, 24.2x21.5cm, hardcover
Designed by Roy Brooks, Fold Four, Inc.
Printed in China


Wadsworth Atheneum Museum of Art, Hartford, CT, February 10-May 6, 2018
Tacoma Art Museum, Tacoma, WA, June 23-September 30, 2018



本書はアマゾンマケプレで新品の最安値のを注文しておいたのが届いたのでよんでみました(3,375円)。布装ハードカバー(角背)で、カバー(ダストジャケット)は元から無いタイプです。本体の布表紙に直接写真(裏表紙は絵本イラスト)が印刷されています。中央のタイトル部分はデボス加工が施されています。


goreys worlds 01


Contents:

Foreword (Thomas J. Loughman)
Acknowledgments (Erin Monroe)

GOREY'S WORLDS (Erin Monroe)
THE MAN WHO WANTED TO BE ENTERTAINED (Robert Greskovic)
UNDERSTANDING GOREY'S HUMAN-ANIMAL WORLD (Arnold Arluke)
EDWARD GOREY: NONSENSE, SURREALISM, AND SILENT MATTER (Kevin Shortsleeve)

Notes
About the Authors
Index
Photo Credits



goreys worlds 04



◆本書について◆


本書は、今年ワズワース・アテネウム美術館で開催されたエドワード・ゴーリー展のカタログです。
2001年、ゴーリーが収集した19―20世紀アートのプライベート・コレクション73点が同館に遺贈されたのですが、それらのなかから主要なものを、その影響を伺わせるゴーリー作品とともに掲載、さらに興味深いゴーリーのポートレート写真数点と参考図版(マグリット、エルンスト、バランシン等)も掲載されています。
ゴーリーのコレクションは、バルテュス、ボナール、ドラクロワ、メリヨン、ルドン、ルオー、ヴュイヤール、アッジェなどフランス中心で、他にエドワード・リアのデッサンや、同時代ではチャールズ・バーチフィールドをはじめとして、架空の国の切手を手書きで描いたドナルド・エヴァンズや、ゴーリーに輪をかけた引きこもりの「饒舌な沈黙(eloquent silence)」の画家アルバート・ヨークなど。一方で無名画家の作品(フォークアート)も積極的に収集していて、特に19世紀に独学本が出て女性の間に広まった「sandpaper drawings」がお気に入りだったようです。
エリン・モンローによるエッセイ「Gorey's Worlds」ではそれらの作品・アーティストとゴーリーの「Affinity」(親和性)が論じられています。他にもゴーリーのさまざまな世界――ゴーリーとバレエ、ゴーリーと動物、ゴーリーとノンセンス&シュルレアリスム――についての論考が併載されています。

この展覧会とほぼ同時期に開催されたジョゼフ・コーネル展「Birds of a Feather: Joseph Cornell's Homage to Juan Gris」も、コーネルとグリスの親和性をテーマとしたもので、ゴーリーやコーネルのような特異体質の変わり者アーティストをそれだけ切り離して研究するのではなく、あるいは役割モデル的な影響関係とか、社会とか同時代とかでくくるのではなく、時代や国を異にするさまざまな対象とのあいだの親和性という観点から考察するのは興味深いです。興味深いといえば、ゴーリーとコーネルという、たいへん共通点の多い二人の同時代人・同国人――二人ともフランスかぶれであり、バレエ愛好家(コーネルの場合はバレリーナ愛好家)であり、映画マニア(コーネルの場合は映画女優マニア)であり、本好きであり、コレクター(というかゴーリーの自己規定によれば「accumulator」=ためこみ屋)であり、シュルレアリスムに触発されつつも独自のジャンルを作り上げてしまった職人かたぎの芸術家であり、引きこもりであり独身者であり――のあいだに相互関係がまったくみられないこと(すくなくとも管見のかぎりでは)も興味深いです。


goreys worlds 02


19世紀のサンドペーパー・ドローイング「魔法の湖(The Magic Lake)」。


goreys worlds 03


エドワード・ゴーリー「The Prune People」より。


goreys worlds 05


上: マックス・エルンスト「慈善週間」より。
下: エドワード・ゴーリー「The Doubtful Guest」下絵。




Gorey's Worlds, by Erin Monroe

































































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うまれたときからひとでなし
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難破した人々の為に。

分野: パタフィジック。

趣味: 図書館ごっこ。

好物: 鉱物。スカシカシパン。タコノマクラ。

将来の夢: 石ころ。

尊敬する人物: ジョゼフ・メリック、ジョゼフ・コーネル、尾形亀之助、森田童子。

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