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『ルドルフ・シュタイナー選集 第7巻 オカルト生理学』 高橋巖 訳

「しかし世界には切り離されたものなどどこにもないのです。」
(ルドルフ・シュタイナー 『オカルト生理学』 より)


『ルドルフ・
シュタイナー選集 
第7巻 
オカルト生理学』 
高橋巖 訳
 

イザラ書房 
1987年3月30日 第1刷発行
1991年3月20日 第2刷発行
206p
A5判 丸背布装上製本 
貼函 本体カバー
定価2,987円(本体2,900円)
造本: 横尾忠則



Eine okkulte Physiologie
スピン(栞紐)二本付。


シュタイナー オカルト生理学


帯文:

「人体に秘められた宇宙の謎
いにしえよりしばしば「神殿」にたとえられ、驚くべき高度の完成をとげた人間のからだを大胆に解剖、人間存在の真の意味に迫る。」



帯裏:

「個人が死を通過するとき、地球の中で新しい受肉に向かって歩みを進めるように、地球死体が崩壊したとき、個の魂の総体は新しい遊星的存在段階へ向かって歩みを進めます。宇宙の中では何ひとつ失われるものがありません。私たちの生体の最後に生じた熱作用の精華は、永遠へ向かう道の途上の新しい、高次の段階での素材となるのです。宇宙の中では何ひとつ失われません。人間の魂によって地球が生み出すものは、人間の魂によって永遠の中に運ばれていくのです。
シュタイナー」



目次:

第一講 (プラハ 一九一一年三月二〇日)
 人間認識に不可欠な人間への畏敬
 なぜ霊学の観点から生理学を研究するのか
 人間存在の二重性
 骨の内側と外側
 脳と脊髄
 オーケンとゲーテによる頭骨理論
 脳は変化した脊髄である
 脳-目覚めた思考
 脊髄-夢見る思考
 脳と脊髄のオーラ
第二講 (プラハ 一九一一年三月二一日)
 もう一つの二重性
 栄養過程―消化器系とリンパ系と血液系
 血液の大循環と小循環
 感覚印象による血液の変化と脾臓、肝臓、胆汁による血液の変化
 内宇宙系としての脾臓=土星、肝臓=木星、胆汁=火星
 神経はアストラル体の道具であり、血液は自我の道具である
 神経は分化し、血液は統合する
 神経と自我
 内的集中の行による神経と血液の分離
第三講 (プラハ 一九一一年三月二二日)
 内的集中の行の成果
 血液に作用する内部器官系と感覚印象
 内界を仲介する交感神経系
 外界を仲介する脳=脊髄神経系
 内部への神秘的沈潜は血液と交感神経系との結びつきを強める
 脾臓は体内に固有のリズムをつくる
 土星作用
 体内リズムと宇宙リズムの一致
 クロノス神話
 神話像の生理的意味
第四講 (プラハ 一九一一年三月二三日)
 手術の意味
 身体器官の霊的作用
 脾臓、胆汁による栄養リズムの変化
 呼吸と血液による外界との関係
 心臓における二つの活力組織の出会い
 腎臓による生体の調和化
 生体の中心に位置する心臓=血液系
 内宇宙系
 自我の道具としての血液
 自我と呼吸との関係
 心と物質の相互関係
 魂をエーテル体に作用させる
 記憶の過程
 松果腺と脳下垂体
第五講 (プラハ 一九一一年三月二四日)
 生体の本質と概念
 人間有機体におけるエーテル体、アストラル体、自我の働き
 活力組織と人体形式
 自己知覚の誘因としての抵抗
 排泄の意味
 皮膚
 内から外への形成力
 外から内への形成力
 エーテル体の外的生活と内的生活
第六講 (プラハ 一九一一年三月二六日)
 皮膚は自我を表現している
 血液は自我を生体全体へ導く
 生命過程と代謝過程
 成分を体内に排出することによる自己知覚
 血液循環と活力組織
 自我体験の影響をもっとも受けやすい血液ともっと受けにくい骨格
 最古の栄養過程から生じた骨格
 骨相学と輪廻転生
第七講 (プラハ 一九一一年三月二七日)
 自我の道具としての血液
 脳=脊髄神経系は意識を生じ、交感神経系は内宇宙系から意識を遮断する
 骨格は自我生活を支える人体形式
 外界から生体を独立させる血温
 思考、感情、意志から生じる物質経過
 骨格と自我
 内宇宙系とアストラル体
 思考と塩分沈殿
 感情と膨化経過
 意志と熱過程
 もっとも独立した器官である血液
第八講 (プラハ 一九一一年三月二八日)
 超感覚的な活力組織である人体形式
 内宇宙系による栄養素の変化
 器官形成の根底にある植物過程
 リンパ系への排出が暗い意識を生む
 外へ開かれた自我意識
 胆汁形成の意味
 太陽系と内宇宙系
 金属と器官の対応
 塩分の影響
 植物性と動物性の食物の影響
 生体の上昇過程と下降過程
 男性と女性配偶子
 生理学と地上における人間の宇宙的使命

訳者あとがき




◆本書より◆


第一講より:

「さて、私たちが脊髄と脳の両方を考察いたしますと、百年以上も前から優れた自然科学者たちが注目してきた事柄が、或る種の真実を物語っている、と思えてきます。つまり脳を考察するとそれが変形した脊髄であるように思えてくるのです。――特にゲーテ、オーケンその他の洞察力を持った自然研究者が頭蓋骨と脊椎骨とに形態上の相似性が見られる、と考えたことを思い合わせれば、このことは一層容易に納得できます。諸器官の形態上の類似に眼を向けたゲーテは非常に早くから、個々の椎骨の形を変えて、平らにし、突出させれば、そこから頭蓋骨がつくり出せる、と考えました。」

「外的な知覚では把握できない秘密に満ちた脊髄が、覚醒時の表象生活の器官である脳の中に潜んでいるのです。私はまず仮説として、この脳の中の古い脊髄は人が眠り、そして夢見るときに活動を始める、と述べようと思います。(中略)しかし脳の中に押し込められているので、行動を促すことはできず、単なる像を生ぜしめます。(中略)実際、私たちは夢の中では像として行動しています。夢の独特な、そして奇妙に混沌とした生活からも、覚醒時の器官である脳の根底に、秘密に満ちた器官が存在していることが理解できるでしょう。この器官はおそらく脳の旧組織なのです。そして脳は新組織として、そこから発達したのです。この新組織が沈黙するときには、現在でもこの古い部分がその働きを現します。それはかつての脳の姿を示しています。この旧脊髄は、閉じ込められたままで為し得る夢の生活を、つまり行動ではなく、像を生ぜしめるのです。
 このようにして、生活そのものの考察は脳をも二つの段階に区別します。夢があるということは、脳が脊髄の段階を通過して、覚醒時の生活にまで進化した、ということを示しています。けれども、覚醒時の生活が沈黙すると、この旧器官が依然として夢となって働きを現すのです。」



第二講より:

「三つの内臓器官を通って血液が流れる際に、最初に血液に自らを差し出す器官は脾臓であり、第二は肝臓であり、第三は胆汁であると言えます。この胆汁は血液系全体に対して非常に複雑な関係を示しています。胆汁は、養分に混じってその消化を助けるので、それを特別の器官の一つに数えることができるのです。このような理由から、あらゆる時代のオカルト主義者たちは、これらの器官に特別の名称を与えてきました。(中略)脾臓は最初に血液の働きを受けるので、昔のオカルト主義者によって、土星的器官、または人間の内なる土星と呼ばれました。土星は昔のオカルト主義者にとって、太陽系内で最初に宇宙空間に自らを差し出すものと思われていたのです。同様に肝臓は内なる木星、胆汁は内なる火星と呼ばれました。今私たちがこれらの名称を考えるときには、仮説として次のように説明しておきたいと思います。われわれの眼に映る宇宙がこれらの器官の内に凝縮され、いわば内なる遊星となって現れている、と。つまり外なる宇宙が外から私たちの感覚と血液に働きかけているように、内なる宇宙も私たちの血液に働きかけ、影響を及ぼしているのです。」


第三講より:

「誰かが朝八時に朝食をとり、一時か二時に昼食をとるのが生活のリズムになっていたとします。ところが仲のよい友人を訪ねて、朝食と昼食の間に何かを出されたとしますと、彼の食生活のリズムは崩れてしまいます。それによって生体に大きな影響が生じます。これまで規則的に養分を摂取していた生体はこの変化に対抗して、一層強く働きながら、不規則に摂取したことの悪影響を解消しなければなりません。そのためには、養分が血液の中に取り込まれる際に、この養分摂取の不規則を正常なリズムに移し変えて、血液が必要な規則的なリズムを維持できるようにするための器官がなければならないのです。そして、この器官こそが脾臓なのです。脾臓は一種の制御装置であり、消化過程の不規則を調整して、養分が血液循環の中に規則的に取り込まれるようにする役割を果たしているのです。」

「脾臓は消化管との関連で言えば、外からの養分の摂取に依存した器官ですが、他方、血液との関係言えば、そのような外的事情にかかわりなく、その養分が規則的なリズムに従って人間本性に相応しい仕方で人体を形成することができるようにする器官なのです。実際、人体が人間本性に相応しく形成されるためには、人体の中心である血液が正しい仕方で本来のリズムを保ち続けねばならないのです。血液循環の営みは、養分として体内に取り込まれる外界の事物に固有のリズムから切り離されていなければなりません。人間本来のいとなみは、外界から独立し、孤立しているのです。オカルティズムでは、或る本性が個別化し、独立して存在することを土星的である、または土星作用の結果である、と呼んでいます。そもそも土星的であるとは、何かが宇宙から孤立し、個体化して存在している、ということなのです。自分自身を通して自分が規則的になる、ということなのです。(中略)宇宙全体の中で、太陽系そのものを他の宇宙から切り離し、個体化させる力はすべて、オカルト主義者にとっては、土星の力なのです。ですから太陽系全体を考えますと、土星の軌道の内側に全太陽系が存在しており、太陽系自身の諸法則はこの軌道の内部でしか働いていません。その意味で太陽系は外宇宙の空間から、または外宇宙の形成力からは切り離されている、と言えるのです。ですからあらゆる時代のオカルト主義者たちは土星作用の中に、太陽系を完結した存在にし、太陽系外の宇宙のリズムとは異なる独自のリズムを持つことを可能にする働きを認めているのです。」



「訳者あとがき」より:

「かつて、秘儀の伝統は人間のからだを「神殿」にたとえ、そして地上に建てられたどんな大伽藍よりも、ひとりの人間の肉体の方が、神の宮居としては、無限に優れている、と見做していた。本書に即して言えば、「活力組織」を内蔵した「自体形式」は最高の神殿形式であり、「人間の進化の全過程は、人間のために存在しているのではなく、全宇宙の神霊の働きを開示するために存在している」(本書一〇頁)、と考えていた。けれども一般社会は、ひとりひとりの人間の中に神霊が宿っているという、この当然すぎるくらい当然の事実を長らく無視し続けてきた結果、「人間は自分の本性から遠く離れてしまい、自分を理解するためには非常に遠い道のりを歩かねばならなくなった」(本書一〇頁)。
 一九一一年三月二〇日から二八日まで、プラハで行われたこの連続講義『オカルト生理学』の中で、ルドルフ・シュタイナーは彼自身が辿ったこの「非常に遠い道のり」を、はじめて一般社会のために包括的に記述している。」
「本書はシュタイナーの医学、治療教育学、さらにはマクロコスモス(大宇宙)とミクロコスモス(人間)との照応という神秘学の基本問題を研究する上で、不可欠な基本文献であるとも言える。」




















































































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ひとでなしの猫

Author:ひとでなしの猫
ねたきり読書日記。

◆「樽のなかのディオゲネス」から「ねこぢる」まで◆

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難破した人々の為に。

分野: パタフィジック。

趣味: 図書館ごっこ。

好物: 鉱物。スカシカシパン。タコノマクラ。

将来の夢: 石ころ。

尊敬する人物: ジョゼフ・メリック、ジョゼフ・コーネル、尾形亀之助、森田童子。

ハンス・アスペルガー・メモリアル・バーベキュー。


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