FC2ブログ

After All 『After All』 / Prof. Wolfff 『Prof. Wolfff』


After All 
『After All』



after all


LP: Athena 6006 (1969)
CD: Gear Fab GF-161 (2000)

1. Intangible She (Ellerbee/Hargrove) 7:16
2. Blue Satin (Ellerbee/Hargrove) 3:46
3. Nothing Left To Do (Ellerbee/Hargrove) 7:07
4. And I Will Follow (Ellerbee/Hargrove) 4:51
5. Let It Fly (Ellerbee/Hargrove) 4:32
6. Now What Are You Looking For (B. Moon) 3:05
7. A Face That Doesn't Matter (Ellerbee/Hargrove) 4:31
8. Waiting (Ellerbee/Hargrove) 4:23

Bill Moon: bass and vocals
Mark Ellerbee: drums and vocals
Alan Gold: organ
Charles short: guitar

Produced by Tom Brannon and Dick Powell
Recorded at Athena Recording Studios, Brentwood, Tennessee
Recording Engineer: Tom Brannon
All Lyrics by Linda Hargrove




Prof. Wolfff 
『Prof. Wolfff』



prof wolfff


LP: Metronome MLP 15.422 (1972)
CD: Second Battle SB 045 (1998)

1. hetzjagd (Schickle/Zech/Schweitzer) 9:59
2. hans im glück (Schweitzer/Zech) 7:47
3. mißverständnis (Schweitzer) 4:06
4. das zimmer (Schweitzer) 4:53
5. weh' uns (Schweitzer/mit einer Textpassage con Wolfgang Borchert) 9:49
6. hetzjagd (radio mix) 3:18

Klaus Peter Schweitzer: guitar, electric piano, vocals
Romi Schickle: organ
Mondo Zech: bass, vocals
Michael Sametinger: drums
Fritz Herrmann: lead guitar, vocals, harmonica

Producer: Ihre Kinder
Engineer: Klaus Reiser
Recorded: Jankowsky Studio, Stuttgart, October 1971
Cover Design and Layout: Günter Blum




◆感想◆


リコーダーとかオルガンとかは小学校で教わるせいか、われわれにとっては妙に郷愁をそそる楽器でありますが、それと、学校では決して教わらないメロトロンやディストーションのかかったエレキ・ギターの、マジカルでシュルレアリスティックな「相反するものの一致」「遠いものの連結」の場こそプログレッシヴ・ロックだったのではないでしょうか。
それはそれとして、マイルス・デイヴィス経由のインスト主体のテクニカルな「ジャズ・ロック」ではない、プロコル・ハルムの『青い影』やクレシダやスティル・ライフやトントン・マクートのような、純然たる「オルガン・ロック」には、われわれ日本人の妙に日向臭い郷愁を誘ってやまないものがあります。
そんなオルガン・ロックの本場といえばイギリスでありますが、今回はあえてアメリカとドイツのオルガン・ロックの埋もれた名作をセレクトしてみましたよ(決して「埋もれた人形ジャケ」でセレクトしたわけではないです)。

アフター・オールはフロリダ州タラハシーのローカルバンド、というか本アルバム制作のために集められた地元ミュージシャンによる一作限りのセッション・バンドのようです。歌詞は一曲を除いて後にカントリー歌手(シンガー&ソングライター)として活躍することになる同郷のリンダ・ハーグローヴ(キャッチフレーズは「ブルージーンズのカントリー・クイーン」)が提供しています。本作もカントリー音楽の本場テネシー州で録音されていますが、カントリー・ミュージックとプログレッシヴ・ロックのありそうでなさそうな関係について考えてみるのもよいかもしれないです。
本作のコンセプトは、当時の新しいスタイルであったシュルレアリスム的な歌詞と複雑な形式をもったアシッド・ロック、クラシカル・ロックを自分たちもやってみよう、ということだったそうで、「アルビノーニのアダージョ」ふうに始まって、エモーショナルなヴォーカルを交えつつ、ジャズっぽいリズムに輝かしいオルガンの音色とウェス・モンゴメリーふうオクターヴ奏法全開のギターが大活躍する一曲目から、日本人の心を鷲掴みです。特にドラムとベースは1950年代から地元で演奏活動をしていたということなので(このドラマーがアフター・オールの中心人物だったようです)、演奏はたいへんしっかりしていて危なげなところがないです。ムーディ・ブルースの「サテンの夜」へのオマージュとおぼしい二曲目「ブルー・サテン」などはピアノがメインですが、最後にフルートも入ったりしていてよいです。アメリカということと、悪趣味ジャケゆえに敬遠されがちとおもいますが、オルガン・ロック好きには必聴盤なのではなかろうか。ベルアンティークから紙ジャケ盤もでています。

そして、「アルビノーニのアダージョ」ふうに始まって(というか偶然でしょうがレアーレ・アカデミア・ディ・ムジカの「Padre(父)」にそっくりです)、エモーショナルなヴォーカルを交えつつ、妙なシンコペーションをしたり、10/8+10/8+9/8のリズムで混乱させる展開部を含んだ複雑な構成をきかせる一曲目からプログレファンの心を鷲掴みなプロフェッソア・ヴォルフ(Prof. Wolfff。ヴォルフ教授。Wolf(狼)にフォルティッシモ(ff)が付いています)はドイツのバンドで、出だしはブリティッシュ系オルガン・ロックですが、アコギとピアノがメインの三曲目くらいからジャーマン色が増し、オルガンとギターがディープ・パープルふうの締めくくり曲「weh' uns」のコーダでは、軽めのジャジーなインストをバックに、瓦礫文学の作家ヴォルフガング・ボルヒェルトの詩「Dann gibt es nur eins!」(選択枝は一つしかない!)の終結部が朗読されています(戦争で廃墟になった街をさまようただ一人生き残った人間の悲惨な問いかけ「なぜ?」、それは答えるものもなく血の池に沈んでいく。戦争協力を強要する者たちに対して「否」と言わないかぎり、それが明日のわれわれの姿だ)。そしてこれが一見悪趣味なジャケ絵の意図するところだったわけです。



After All - Intangible She (1969)




Prof. Wolfff - Hetzjagd (1972)




Reale Accademia di Musica - Padre (1972)





























































関連記事
スポンサーサイト



プロフィール

ひとでなしの猫

Author:ひとでなしの猫
 
うまれたときからひとでなし
なぜならわたしはねこだから
 
◆「樽のなかのディオゲネス」から「ねこぢる」まで◆

Koro-pok-Guru
Away with the Fairies

難破した人々の為に。

分野: パタフィジック。

趣味: 図書館ごっこ。

好物: 鉱物。スカシカシパン。タコノマクラ。

将来の夢: 石ころ。

尊敬する人物: ジョゼフ・メリック、ジョゼフ・コーネル、尾形亀之助、森田童子。

ハンス・アスペルガー・メモリアル・バーベキュー。

最近の記事
カテゴリー
ブログ内検索
リンク
フリーエリア
netakiri nekotaroの最近読んだ本