江口雄輔 『久生十蘭』

江口雄輔 
『久生十蘭』


白水社 
1994年1月20日 印刷
1994年1月30日 発行
195p 索引5p 口絵ii  
四六判 丸背紙装上製本 カバー
定価1,800円(本体1,748円)
装幀: 東幸見



久生十蘭評伝。著者は1946年生、フランス文学専攻。『定本 久生十蘭全集』(国書刊行会)編者。
モノクロ口絵は「久生十蘭に捧ぐ」(清原啓子)/「パリ時代の十蘭」(写真)。


江口雄輔 久生十蘭 01


目次:

十蘭を読む楽しみ
十蘭前史
芝居と演劇
一九二九年、パリへ
パリ風景
パリの日本人群像
パリの十蘭
コート・ダジュールの十蘭
阿部正雄と久生十蘭
『鉄仮面』をめぐって
スタヴィスキー事件と『十字街』
パリ再訪の夢

久生十蘭年譜
あとがき
索引



江口雄輔 久生十蘭 02



◆本書より◆

「連載を担当した記者の回想(中略)によれば、朝から夕まで待ち続け、最後には喧嘩腰で時間ぎりぎりに原稿をふんだくって新聞社に帰る、そんな状態が毎日のようだったという。あまり仕上がりが遅いので、時には「新聞小説の読者は電車の中で立ち読みする人も多いのにそう小味なことに凝ってもだめ」と意見したこともあったそうだが、十蘭は、書き上げた原稿に何度も手を入れるだけでなく、一度渡した原稿を取り戻して加筆するのを止めなかった。必ずしも「小味なことに凝って」いたばかりではないだろう。部屋中に百科事典を広げて事実関係を確認すると、そのうちほかのことまで調べだし、最初に何を調べていたか分からなくなるほど熱中したり、『ラルース百科事典』の新版と旧版の比較検討なども珍しくなかった。」

「幸子夫人の記憶によれば、「母子像」がガリマール社の『54の世界名短篇小説集』に収録されたとき、担当編集者と東京のホテルで会食したことがあり、その印税はフランスの銀行にそのまま預けて、近い将来のフランス旅行の際に役立てることにしていたという。あるいはマサオ・アベ名義の口座が、いまなおありえない主人の訪問を待って残されているかもしれない。」



江口雄輔 久生十蘭 03







































































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ハンス・アスペルガー・メモリアル・バーベキュー。

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