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竹久夢二 『どんたく』 (中公文庫)

「しんからこの世(よ)がつまらない」
(竹久夢二 「断章 1」 より)


竹久夢二 
『どんたく』
 
中公文庫 た-48-1 


中央公論社 
1993年6月25日 印刷
1993年7月10日 発行
162p 
文庫判 並装 カバー
定価380円(本体369円)
カバー画: 竹久夢二


「『どんたく』 大正二年十一月 実業之日本社刊」



著者による挿絵(モノクロ)17点。

暗いドンタク。本書はヤフオクストアで200円(3,000円以上で送料無料)で出品されていたのを落札しておいたのが届いたのでよんでみました。



竹久夢二 どんたく 01



カバー裏文:

  「ドンタクがきたとてなんになろ
  子供は芝居へゆくでなし
  馬にのろにも馬はなし
  しんからこの世がつまらない。
過ぎし少年の日の追憶、絵と同じ感性で歌う
親しみやすい自由な詩。異国風と郷愁と……
夢二の世界へ誘う絵入小唄集。」



「どんたく 絵入小唄集」 目次:

TO

どんたく
 歌時計
 ゆびきり
 紡車
 人買
 六地蔵
 越後獅子
 赤い木の実
 鐘
 ゆく春
 くすり
 雀踊
 わたり鳥
 納戸の記憶
 おしのび

断章
 1
 2
 3
 4
 5
 6
 7
 8
 9
 10
 11
 12
 13
 14

少年なりし日
 人形遣
 雪
 かくれんぼ
 郵便函
 山賊
 おさなき夢
 草餅
 嘘
 どんたく
 郵便脚夫
 江戸見物
 七つの桃
 猿と蟹
 加藤清正
 禁制の果実

日本のむすめ
 宵待草
 わすれな草
 夏のたそがれ
 うしなひしもの
 芝居事
 花束
 たそがれ
 かへらぬひと
 よきもの
 見知らぬ島へ
 てまり
 たもと
 かげりゆく心
 雀の子
 異国の春
 白壁へ

解説 (赤瀬川原平)




竹久夢二 どんたく 02



◆本書より◆


「人買」:

「秋のいり日はあかあかと
蜻蛉(とんぼ)とびゆくかはたれに
塀(へい)のかげから青頭巾(あをづきん)。

「やれ人買(ひとかひ)ぢや人買(ひとかひ)ぢや
どこへにげようぞかくれうぞ」
赤い蜻蛉(とんぼ)がとびまはる。」



「断章 4」:

「この紅茸(べにたけ)のうつくしさ。
小供(こども)がたべて毒(どく)なもの
なぜ神様(かみさま)はつくつたろ。
毒(どく)なものならなんでまあ
こんなにきれいにつくつたろ。」



「宵待草」:

「まてどくらせどこぬひとを
宵待草(よひまちぐさ)のやるせなさ

こよひは月もでぬさうな。」



「うしなひしもの」:

「夏の祭(まつり)のゆふべより
うしなひしものもとめるとて
紅提燈(べにちやうちん)に灯(ひ)をつけて
きみはなくなくさまよひぬ。」



「見知らぬ島へ」:

「ふるさとの山をいでしより
旅にいくとせ
ふりさけみれば涙わりなし。

ふるさとのははこひしきか。
いないな
ふるさとのいもとこひしきか
いないないな。
うしなひしむかしのわれのかなしさに
われはなくなり。

うき旅の路(みち)はつきて
あやめもわかぬ岬(みさき)にたてり。

すべてうしなひしものは
もとめむもせんなし。
よしやよしや
みしらぬ島の
わがすがたこそは
あたらしきわがこころなれ。

いざや いざや
みしらぬ島へ。」












こちらもご参照ください:

『現代日本美人画全集 8 竹久夢二』
北原白秋 『思ひ出』 (復刻)
山田俊幸 監修 『大正イマジュリィの世界 ― デザインとイラストレーションのモダーンズ』
鈴木清順 『夢と祈祷師』 (新装版)



































































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Author:ひとでなしの猫
 
うまれたときからひとでなし
なぜならわたしはねこだから
 
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