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『古代歌謡集』 土橋寛・小西甚一 校注 (日本古典文学大系)

「君(きみ)も神(かみ)ぞや 遊(あそ)べ 遊(あそ)べ 遊(あそ)べ 遊(あそ)べ 遊(あそ)べ 遊(あそ)べ」
「遊(あそ)べ 遊(あそ)べ 汝(まし)も神(かみ)ぞ 遊(あそ)べ 遊(あそ)べ 遊(あそ)べ 遊(あそ)べ 遊(あそ)べ 遊(あそ)べ」

(「神樂歌」 より)


『古代歌謠集』 
土橋寛・小西甚一 校注
日本古典文學大系 3 


岩波書店
1957年7月5日 第1刷発行
1988年6月10日 第32刷発行
494p 口絵1葉
菊判 丸背バクラム装上製本 貼函
定価3,400円

月報 3 (12p):
歌舞奏楽をあらわした二三の考古遺物(矢島恭介)/音楽として見た催馬楽(林謙三)/記紀歌謡の植物園(高木市之助)/緞子と金襴の表紙及び「みどり」の黒髪(山岸徳平)/古代歌謡と「楢山節考」(土橋寛)/図版(モノクロ)8点



本書「凡例」(土橋寛)より:

「歌謡は、明らかに歌謡と認められるものだけを番号をつけて掲げ、唱え言、神語の類は省いた。」
「歌謡の前後の文は、歌謡の理解に必要な部分を挙げた。」
「歌謡は、適当な漢字を当てて書き下し、その部分にはルビをつけて原文または原文の訓みを表わした。(中略)原文は、歌詞のみを掲げた。」



本書「凡例」(小西甚一)より:

「この部では、江戸時代の国学者によって四譜とよばれた神楽歌・催馬楽・東遊歌・風俗歌、およびその周辺の歌謡を収めた。」
「それぞれの歌謡は、テクストによって数の出入りがあるので、いちおう底本に依りながら、他本所載の歌を増補し、全歌網羅の方針をとった。」




古代歌謡集



帯文:

「庶民の生活感情を歌い上げた古代歌謡の集大成!
記紀の歌謡は、日本民族が神話時代から英雄時代へと発展して行った時に生まれた。ここには、宗教も演劇も国生みも恋愛も、歌謡という形式に籠められ、生き生きと原始の感動を歌っている。神楽歌・催馬楽・東遊歌・琴歌譜の歌は、神を祭り、集まって踊る人々の心の直截な表現であり、上古・中古の民衆の生活感情は、本書によってなまなましく捉えられるであろう。解説は平易に興味深く、校訂は厳正、頭注は詳密、補注が一層深い理解に役立とう。「中世近世歌謡集」と相俟って日本の歌謡の系譜を見渡すことができる。」



目次:

古事記歌謠/日本書紀歌謠/續日本紀歌謠/風土記歌謠/佛足石歌 (土橋寛 校注)
 解説
 凡例
古事記歌謠 
 補注
 校異
日本書紀歌謠 
 補注
 校異
續日本紀歌謠 
 補注
 校異
風土記歌謠 
 補注
 校異
佛足石歌 
 補注
 校異

神樂歌/催馬樂/東遊歌/風俗歌/雜歌 (小西甚一 校注) 
 解説
 凡例
神樂歌
 拾遺
 校異
催馬樂 
 校異
東遊歌 
 拾遺
 校異
風俗歌 
 拾遺
 校異
雜歌 
 校異




◆本書より◆


「古事記歌謠」より:

「20 狹井河(さゐがは)よ 雲(くも)立(た)ち渡(わた)り
畝火山(うねびやま) 木(こ)の葉(は)さやぎぬ 風(かぜ)吹(ふ)かむとす」
「佐韋賀波用 久毛多知和多理 宇泥備夜麻 許能波佐夜藝奴 加是布加牟登須」

「21 畝火山(うねびやま) 晝(ひる)は雲(くも)とゐ
夕(ゆふ)されば 風(かぜ)吹(ふ)かむとそ 木(こ)の葉(は)さやげる」
「宇泥備夜麻 比流波久毛登韋 由布佐禮婆 加是布加牟登曾 許能波佐夜牙流」

「74 枯野(からの)を 鹽(しほ)に燒(や)き
其(し)が餘(あま)り 琴(こと)に作(つく)り 掻(か)き彈(ひ)くや
由良(ゆら)の門(と)の 門中(となか)の海石(いくり)に
振(ふ)れ立(た)つ 漬(なづ)の木(き)の さやさや」
「加良怒袁 志本爾夜岐 斯賀阿麻里 許登爾都久理 加岐比久夜 由良能斗能 斗那加能伊久理爾 布禮多都 那豆能紀能 佐夜佐夜」



「日本書紀歌謠」より:

「109 はろばろに 言(こと)そ聞(き)こゆる 島(しま)の藪原(やぶはら)」
「波魯波魯爾 渠騰曾枳擧喩屢 之麻能野父播羅」



「風土記歌謠」より:

「14 子(こ)らに戀(こ)ひ 朝戸(あさと)を開(ひら)き 我(わ)が居(を)れば
常世(とこよ)の濱(はま)の 波(なみ)の音(と)聞(き)こゆ」
「古良爾古非 阿佐刀遠比良企 和我遠禮波 等許與能波麻能 奈美能等企許由」

「15 水(みづ)の江(え)の 浦島(うらしま)の子(こ)が
玉匣(たまくしげ) 開(あ)けずありせば 又(また)も會(あ)はましを」
「美頭能睿能 宇良志麻能古我 多麻久志義 阿氣受阿理世波 麻多母阿波麻志遠」

「16 常世邊(とこよへ)に 雲(くも)立(た)ち渡(わた)る
玉匣(たまくしげ) はつかに開(あ)けし 我(われ)ぞ悲(かな)しき」
「等許與弊爾 久母多知和多留 多(麻)(久)(志)(義) 波都賀爾(阿)(氣)(志) 和禮曾加奈志企」

「17 天(あま)の原(はら) ふり放(さ)け見(み)れば
霞(かすみ)立(た)ち 家路(いへぢ)まどひて 行(ゆ)く方(へ)知(し)らずも」
「阿麻能波良 布理佐兼美禮婆 加須美多智 伊弊治麻止比天 由久弊志良受母」



「催馬樂」より:

「88 紀(き)の國(くに)の 白良(しらら)の濱(はま)に ま白良(しらら)の濱(はま)に 降(お)りゐる鷗(かもめ) はれ その珠(たま)持(も)て來(こ)
風(かぜ)しも吹(ふ)けば 餘波(なごり)しも立(た)てれば 水底(みなぞこ)霧(き)りて はれ その珠(たま)見(み)えず」



「東遊歌」より:

「5 千鳥(ちどり)ゆゑに 濱(はま)に出(で)て遊(あそ)ぶ 千鳥(ちどり)ゆゑに あやもなき 小松(こまつ)が梢(うれ)に 網(あみ)な張(は)りそや 網(あみ)な張(は)りそ」


「風俗歌」より:

「月(つき)の面(おも)を さ渡(わた)る雲(くも)の まさやけく見(み)る」

「伊勢人(いせびと)は あやしき者(もの)をや 何(な)ど言(て)へば 小舟(をぶね)に乘(の)りてや 波(なみ)の上(うへ)を漕(こ)ぐや 波(なみ)の上(へ)を漕(こ)ぐや」



「雜歌(琴歌譜)」より:

「少女(をとめ)ども 少女(をとめ)さびすと 唐玉(からだま)を 袂(たもと)に纏(ま)きて 少女(をとめ)さびすも」







こちらもご参照ください:

『神楽歌・催馬楽 (附 東遊・風俗)』 武田祐吉 編 (岩波文庫)
『中世近世歌謡集』 新間進一・志田延義・淺野建二 (日本古典文学大系)
白川静 『詩経 ― 中国の古代歌謡』 (中公新書)
土橋寛 『日本語に探る古代信仰』 (中公新書)


































































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ひとでなしの猫

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うまれたときからひとでなし
なぜならわたしはねこだから
 
◆「樽のなかのディオゲネス」から「ねこぢる」まで◆

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難破した人々の為に。

分野: パタフィジック。

趣味: 図書館ごっこ。

好物: 鉱物。スカシカシパン。タコノマクラ。

将来の夢: 石ころ。

尊敬する人物: ジョゼフ・メリック、ジョゼフ・コーネル、尾形亀之助、森田童子。

すきなことば: 「だれもいない」「ギブアウェイ」「ウポポイ」「隠密」
きらいなことば: 「人と人とのつながり」「キャリアアップ」「ほぼほぼ」「三密」

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歴史における自閉症の役割。

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