笠原芳光 『塚本邦雄論 ― 逆信仰の歌』

笠原芳光 
『塚本邦雄論
― 逆信仰の歌』


審美社 
昭和49年7月24日 印刷
昭和49年7月30日 発行
157p 
19×13.5cm 
角布装上製本 貼函 
定価1,300円



笠原芳光 塚本邦雄論 01


帯文:

「塚本のニヒリズムを洗いだし、その独特の神学、独創的キリスト論に〈逆信仰〉を視ようとする著者の論考は、この反世界の詩人の世界を解く、ひとつの、しかし重要な鍵となるものだろう」


帯背:

「その固執低音/反世界の相貌」


目次:

序説 逆信仰とはなにか
第一章 夭折者への鎮魂曲――『水葬物語』
第二章 内部の悪の自覚――『装飾楽句』
第三章 復活に関する疑問――『驟雨修辞学』『日本人霊歌』
第四章 父母・生誕・婚姻への呪い――『水銀伝説』
第五章 「神はわが櫓」か――『緑色研究』
第六章 カナンの不条理――『感幻楽』
第七章 煉獄に生きる――『星餐図』
第八章 異端と邪悪の必要――『蒼鬱境』
第九章 祈りならざる祈り――『青き菊の主題』
第十章 イエスとキリストの相違――『青き菊の主題』以後
結論 逆信仰のゆくえ




笠原芳光 塚本邦雄論 02



◆本書より◆


「内部の悪の自覚」より:

「作者は伝統から杜絶した戦後に歌人として出発し、いわゆる歌壇の主流に対抗する反主流などではない本質的な叛逆者、またついに正統となることのない永遠の異端として存在してきた。そのことはさきに引用した「木星(ユピテル)を周る推理」に「ぼくは堕ちたのでなく煉獄に生れたのであり、この後まことに堕ちるなら天国にむかつて堕ちる以外にない。世界を認識しての上で反を選んだのではなく、最初から反世界にゐた」とあることからも窺うことができる。」


「跋」より:

「戦後まもなく初めてキリスト教に接して以来、それを学ぶことを選び、それを伝える道を歩んでいくうちに、その教義や制度に疑問をおぼえ、批判をせざるをえなくなっていた。そして、いつのまにかプロテスタントのなかでも異端の、それも左端の一角にあやうく立っている自己を見出したのである。そのような情況のなかで塚本短歌に、相似た心情と思想をうたったものが尠からずあることに共感した。」
「年来、キリスト教を批判的、逆説的にみるところから、近代日本の思想史をとらえなおしたいとねがってきたが、本書もその一営為の一環と考えたい。およそ塚本氏の短歌は美的であるとともに、きわめて思想的である。もし美的鑑賞にとどまって、思想的批評をなおざりにするなら、その真価に触れることはできないであろう。」























































































関連記事
スポンサーサイト
プロフィール

ひとでなしの猫

Author:ひとでなしの猫
ひ-2-改(ひとでなしの猫 2 改訂版)

◆「樽のなかのディオゲネス」から「ねこぢる」まで◆

難破した人々の為に。

分野: パタフィジック。

趣味: 図書館ごっこ。

好物: 鉱物。スカシカシパン。タコノマクラ。

将来の夢: 石ころ。

尊敬する人物: ジョゼフ・メリック、ジョゼフ・コーネル。

ハンス・アスペルガー・メモリアル・バーベキュー。

最近の記事
カテゴリー
ブログ内検索
リンク
フリーエリア
netakiri nekotaroの最近読んだ本