FC2ブログ

『岡井隆全歌集』 I・II

抱くとき髪に湿りののこりいて美しかりし野の雨を言う 岡井隆 『O(オー)』より
歩みつつ髪束ねいる指の動き見ているときの淡き恥(やさ)しさ 岡井隆 『斉唱』より


『岡井隆全歌集Ⅰ』
思潮社 1987年8月15日発行
663p A5判 丸背紙装上製本 貼函 外函 定価7,800円
装幀: 芦澤泰偉
別冊: 『岡井隆論考』(32p)

 
 
『岡井隆全歌集Ⅱ』
思潮社 1987年9月15日発行
510p A5判 丸背紙装上製本 貼函 外函 定価7,800円
装幀: 芦澤泰偉
別冊: 『岡井隆資料集成』(176p)

 
 
岡井隆全歌集1
 
 
岡井隆全歌集2
 
 
『岡井隆全歌集Ⅰ』 帯文:
 
「つややかに
思想に
向きて
開きたる
まだ
おさなくて
燃えやすき

 
揺れ動く戦後の情況を見据え、挑むように作られる短歌。明哲な意志と鮮烈な方法論により、つねに<前衛短歌>を嚮導し続け、その領域と影響を他のジャンルにまで拡げてきた。短歌(うた)はいかに思想となりえたか。処女歌集『斉唱』から、歴史と情況への痛切な想いをうたった『土地よ、痛みを負え』『朝狩』、斬新なスタイルと発熱した抒情をたたえた『眼底紀行』『天河庭園集』まで、岡井隆の前期を飾る詩的試行の集大成。」

 
帯背:
 
「短歌は
いかに
思想と
なりえたか。」

 
 
『岡井隆全歌集Ⅱ』 帯文:
 
「洋凧(たこ)の
青きを
揚げて
海のへに
時はうつろふ
満ちてうつろふ
 
私的状況を歌うことが、そのまま病める現代の深層を歌うことになる。現在を歌うことで現在を超えてゆく。明哲なる意志に、精神の柔軟さを加え、時空を自在に往還する方法論により、つねに現代短歌の道標たりえてきた。短歌(うた)はいかに時代を問い続けたか。魂の不安を日常の事象に托して歌った『鵞卵亭』、成熟の陰翳を湛えた『歳月の贈物』、レトリシズムの果てを歩く『マニエリスムの旅』、新たな短歌スタイルを築いた『人生の視える場所』、存在の深みに遡行し迢空賞に輝いた『禁忌と好色』、歌への復帰後、現在に至るまでの、現代短歌の金字塔となるべく岡井隆の詩的達成。」

 
帯背:
 
「短歌(うた)は
いかに
時代を
問い続けたか」

 
 
岡井隆全歌集
 
 
『岡井隆全歌集Ⅰ』 目次:
 
O(オー)
斉唱
土地よ、痛みを負え
朝狩
木曜便り―ハガキによる詩型論の試み
眼底紀行
天河庭園集
 
各集序跋
書誌的解説とあとがき(昭和45年7月23日)
新版のあとがき(1987年4月)
 
本書「書誌的解説とあとがき」より:
 
「歌集『O』は、本書のために新しく編んだものである。このなかの作品の一部は、「東海アララギ会報」「朝明」「アララギ」「八高新聞」に発表された。この歌集だけは歴史的仮名遣いのままにした。
歌集『斉唱(せいしょう)は、昭和31年10月白玉書房より出版され、同32年3月再版された。
歌集『土地よ、痛みを負え』は昭和36年2月白玉書房より出版された。
歌集『朝狩(あさかり)』は、昭和39年7月白玉書房より出版された。
「木曜便り」は、葉書を用いた個人雑誌で、昭和37年8月23日にはじまり12月27日に終る、十四信から成る。歌誌「末来」二〇〇号(昭和43年9月-10月合併号)に活版にして収録したとき、「ハガキによる詩型論の試み」というサブタイトルをつけ、実際には発行しなかった異稿二つを加えた。
歌集『眼底紀行(がんていきこう)』は、昭和42年10月思潮社から刊行された。
「天河庭園集(あまのがわていえんしゅう)は、昭和42年3月より同45年5月までの作品で、「短歌」「短歌研究」「末来」「詩歌」「短歌新聞」「毎日新聞」『現代短歌'70』「詩と批評」「郵政」などに発表したものを、四首又は八首一組に再編し、ほぼ制作順にならべたものである。
右のごとく、本書は、歌集六冊分の内容を持ち、昭和20年著者十七才から、同45年著者四十二才の夏にいたる二十五年間の作品歴が大凡のところ鳥瞰できる仕掛けになっている。なんという厭(いや)な本であろう。」

 
 
『岡井隆全歌集Ⅰ』別冊『岡井隆論考』 目次:
 
推薦文
大岡信 「全歌集、よき哉」
塚本邦雄 「推薦文」
吉岡実 「偏愛の歌」
吉本隆明 「現存する最大の長距離ランナー」
 
論考・エッセイ
入沢康夫 「岡井隆との遭遇」
菅谷規矩雄 「岡井隆遠望」
清水昶 「ある事件」
藤井貞和 「歌言葉表現」
佐々木幹郎 「抽象という生きもの」
荒川洋治 「転」上の人」
樋口覚 「岡井隆氏への手紙」
阿木津英 「エロチックになりきれない岡井隆」
夏石番矢 「遠い人体」
 
 
『岡井隆全歌集Ⅱ』 目次:
 
天河庭園集 [新編]
鵞卵亭
歳月の贈物
マニエリスムの旅
人生の視える場所
禁忌と好色
 
各集序跋
あとがき
 
本書「あとがき」より:
 
「巻頭に置いた『天河庭園集』は、I巻の同名の本(といっても、I巻のそれは、単行本としては独立して出版されなかった)と、次のような関係をもっている。
第一に、I巻のは、わたし自身の編集したものだが、今度のII巻のそれは、福島泰樹が編集した。第二に、I巻のは、ところどころ改作や再編がしてあるが、福島編集は、ほぼ雑誌発表の形を復元している。第三に、今回、II巻の他の歌集と同調させる目的で、仮名遣いを、歴史的仮名遣いにあらためた。」

 
「『禁忌と好色』方法的自註」より:
 
「僕はこの歌集を一つの区切りとして、「なにもしない」時間、真に創造的な時間をふやして行くつもりである。」
 
 
『岡井隆全歌集Ⅱ』別冊 『岡井隆資料集成』 目次:
 
I 対談・インタビュー
吉本隆明・岡井隆 「定型・非定型の現在と末来」
辺見じゅん―岡井隆インタビュー 「夏、男は鉄輪を破壊しに行く」
 
II 論考・エッセイ
論考
上田三四二 「岡井隆論」
前登志夫 「青雲望見」
佐佐木幸綱 「思想・生活・表現」
村上一郎 「短歌の精神」
中井英夫 「“夏のために”」
大岡信 「『人生の視える場所』の余白に」
桶谷秀昭 「體感的思想詩人」
磯田光一 「岡井隆の位置」
笠原芳光 「わが祈祷いづこにとどく」
エッセイ
杉浦明平 「三十有余年」
近藤芳美 「まだ若かった岡井君のことなど」
高安国世 「岡井隆の印象」
香川進 「純粋と次の時代」
高柳重信 「若き日に」
飯島耕一 「岡井隆を遠望する」
 
III 歌集解題
塚本邦雄 「連雀轉位考」
北川透 「<原風土>への愛と背反」
福島泰樹 「『天河庭園集』解題」
 
IV 歌集研究・書評
塚本邦雄 「最愛の敵、岡井隆に」
吉本隆明 「岡井隆歌集『土地よ、痛みを負え』を読んで」
寺山修司 「「海への手紙はいつ配達されるのか」」
大岡信 「やぶにらみ韻律論」
山中智恵子 「思想と相聞と」
河野愛子 「ひとりのみち」
大島史洋 「岡井隆の初期詩学」
加藤郁乎 「家集一番」
佐々木幹郎 「パラドキシカル・スリープ体験」
高野公彦 「半具象と音楽性」
小池光 「マニエリスムの旅の印象」
芹沢俊介 「交叉する歌と詞書からたちあらわれるもの」
岡野弘彦 「選評―第17回迢空賞選後感想」
馬場あき子 「現代短歌に加えたもの」
永田和宏 「<夢の方法>」
 
V 岡井隆自筆年譜
岡井隆自筆年譜(書き下し)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  
 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
関連記事
スポンサーサイト



プロフィール

ひとでなしの猫

Author:ひとでなしの猫
 
うまれたときからひとでなし
なぜならわたしはねこだから
 
◆「樽のなかのディオゲネス」から「ねこぢる」まで◆

Koro-pok-Guru
Away with the Fairies

難破した人々の為に。

分野: パタフィジック。

趣味: 図書館ごっこ。

好物: 鉱物。スカシカシパン。タコノマクラ。

将来の夢: 石ころ。

尊敬する人物: ジョゼフ・メリック、ジョゼフ・コーネル、尾形亀之助、森田童子。

ハンス・アスペルガー・メモリアル・バーベキュー。

最近の記事
カテゴリー
ブログ内検索
リンク
フリーエリア
netakiri nekotaroの最近読んだ本