郡司正勝 『和数考』

「つまり「六」は、五つの世界からもう一つ出た、もう一つの世界の幻影を構成したのである。この世でないものに入ってゆく数が「六」なのである。」
(郡司正勝 『和数考』 より)


郡司正勝 
『和数考』


白水社 
1997年6月10日 第1刷発行
1997年9月10日 第3刷発行
193p 
四六判 丸背紙装上製本 カバー 
定価2,200円+税
装幀: 松吉太郎
カバー画: 円通「須弥山儀図」



本書「あと算」より:

「「もっと算術を勉強させて下さい」と、小学校の通知箋に書かれて以来、いつも落第点をやっと免れてきた人間が、数に関する本を書く破目になったのはどうしたことだろう。」
「ときどき怪しげな数の話が、雑談のなかに出てくるのを、白水社の和気元氏が、これはおもしろいからと焚きつけられ、ついその気になってしまったのだから、世の中はおそろしい。」



本書は2001年8月に白水Uブックスの一冊として再刊されています。
本文中図版(モノクロ)多数。


郡司正勝 和数考 01


帯文:

「日本人の
心の奥深く
かすかな
記憶となって
存在する
数に隠された
意味を
呼び起こす」



帯裏:

「「一度いらして下さい」などというと、一度はいいが、二度とは来るなということにはならない。しかも「二度いらして下さい」などとはいわない。一はそれだけで、二とは続かない。つまり数えられない「一」である。[本文より]」


郡司正勝 和数考 02


目次:
 
一の章
二の章
三の章
四の章
五の章
六の章
七の章
八の章
九の章
十の終章
算術の章
 
あと算



郡司正勝 和数考 03



◆本書より◆


「六の章」より:

「「六芸」は「リクゲイ」である。『徒然草』にすでにみえる。六つの学芸、芸能のことをいう。「六経」とも同じだという。これも「リクケイ」である。六典、六徳みな「リク」であるが、六等・六座・六塵・六盗は「ロク」である。はなはだ厄介である。
 「リク」は漢音、「ロク」は呉音なのである。「六天」などは漢籍なら「リクテン」、仏典なら「ロクテン」で、仏典は呉音なのである。
六月霜、六月秋、六月雪、六月天、みな「リク」とよむ。日本の「六月祓」は、穢れを祓う行事として神道の大きな行事である。これは「ミナヅキバラヘ」である。または「なごしのはらへ」ともいう。平安朝には水辺の行事として風物化されていて、『徒然草』(十九段)にも「六月祓またをかし」とみえる。
 「六月殺人」とは、陰暦六月に人を殺すこと。六刑は、秋殺の理によって秋に死刑なども行なわれるのがふつうだったが、六月はまだ夏の末だから、この月に刑を行うのを天理に反するということをいった。六月祓もこれとなんらかの関係があるのかも知れない。」



















































































































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ひとでなしの猫

Author:ひとでなしの猫
ひ-2-改(ひとでなしの猫 2 改訂版)

◆「樽のなかのディオゲネス」から「ねこぢる」まで◆

難破した人々の為に。

分野: パタフィジック。

趣味: 図書館ごっこ。

好物: 鉱物。スカシカシパン。タコノマクラ。

将来の夢: 石ころ。

尊敬する人物: ジョゼフ・メリック、ジョゼフ・コーネル。

ハンス・アスペルガー・メモリアル・バーベキュー。

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